ベゴニアの花や葉に少し似ている秋海棠(シュウカイドウ)の草花があるが、
家内が師事していたお茶の先生から頂いたのは昭和53年の春だった。
私達は主庭の紅梅、もみじの樹木の下草がわりに植え込んだ。
晩夏を過ぎた頃、淡紅色した花が彩(いろど)った・・。
ハート型した葉は、大小不揃いであったが、
茎まで恥らうように淡い紅色に染められていて、風情があった。
私は少女が大人になりかけたしぐさ、表情に似ていると思ったりした・・。
この頃、私は岩崎宏美が唄っていた『思秋期』(作詞・阿久 悠・氏)を聴いて、
この花への想いを重ねたりした。
古人の松尾芭蕉が、
【秋海棠 西瓜(すいか)の色に 咲きにけり】
と爽やかな色合いを詠んだが、
私として芭蕉が数多く残された中では駄作と思っている。
ここ10年、我が家の庭には、道路に面した垣根の根元付近、
そして僅(わず)かな家の裏の路地に於いては群生し咲いている。
半日陰を好むこの花は、壁の花のように恥らうように咲いているのが好きである。
花の愛好達は、片思い、と花言葉に命名して折、
なるほどと納得したりしている。
家内が師事していたお茶の先生から頂いたのは昭和53年の春だった。
私達は主庭の紅梅、もみじの樹木の下草がわりに植え込んだ。
晩夏を過ぎた頃、淡紅色した花が彩(いろど)った・・。
ハート型した葉は、大小不揃いであったが、
茎まで恥らうように淡い紅色に染められていて、風情があった。
私は少女が大人になりかけたしぐさ、表情に似ていると思ったりした・・。
この頃、私は岩崎宏美が唄っていた『思秋期』(作詞・阿久 悠・氏)を聴いて、
この花への想いを重ねたりした。
古人の松尾芭蕉が、
【秋海棠 西瓜(すいか)の色に 咲きにけり】
と爽やかな色合いを詠んだが、
私として芭蕉が数多く残された中では駄作と思っている。
ここ10年、我が家の庭には、道路に面した垣根の根元付近、
そして僅(わず)かな家の裏の路地に於いては群生し咲いている。
半日陰を好むこの花は、壁の花のように恥らうように咲いているのが好きである。
花の愛好達は、片思い、と花言葉に命名して折、
なるほどと納得したりしている。