夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

天成の歌人に魅了された頃・・♪

2007-08-31 18:21:00 | 定年後の思い
私は短歌を詠(よ)む力はないけれど、
人が詠まれた歌を読むのは好きである。

私が定年退職後の3年生の身であるが、
私なりのつたない自己形成で最も影響を受けた中で、
歌に関しては、ひとつの歌が頂点を極めている・・。


   春は花 夏ほととぎす 秋は月
       冬雪さえて 冷しかりけり

            道元禅氏師

この歌に初めて接したのは、東京オリンピックの頃であり、
私は大学を中退した二十歳であった。

日本古来の自然の四季のうつろいを歌っている。
この世を的確に達観し、凝縮(ぎょうしゅく)されて表現されては、
散文を書く後世の人にとっては、余りにも大変、と感じたのである。


歳月は流れ、昭和56年に岡山県にある洞松寺の住職の赤松月船の解説の導きがあったりしたが、
私なりに理解できたと錯覚していた。

しかし、私なりに無心な心境で受け止めるには、長い歳月が必要であり、
年を重ねた今でも、まだ生臭い自分がいることに気付かされるのである。

私にとっては、人生の命題かしら、と深く思ったりして、
つたなく日常を過ごしている。








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