夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

本屋のあれこれ・・♪

2005-10-08 13:03:30 | 時事【社会】
私が高校2年の昭和37年(1962年)頃、
近くに大きな団地が出来た。
最寄駅から徒歩で10分、一番遠方でも20分程度であった。
この団地の周囲は、一戸建て用の住宅が分譲された。

この団地の中心に商店街があり、米屋、理髪店、化粧日常店、八百屋、
魚屋・・12店舗が出来た。

この中の本屋さんは、若い夫婦で経営をしていた。
幅3間、奥行き五間程度の小さな本屋であったが、
週刊、月間の雑誌もあり、岩波、新潮の文庫本、
単行本の小説、一般教養書・・等もあり、
駅前の本屋に行かなくても、程ほどに買えた。

主人は定期購読の雑誌等を配達する為に、バイクに乗る姿を
見かけたりした。
奥さんは、店番をしていて、私は微笑ましく思っていた。

東京オリンピックから3年を過ぎると、単行本が少なくなり、
主人を見かけなくなった。
風の噂によると、店の経営が思わしくないので、
他の所に働きに行った、とのこと。

それから数年過ぎた頃、駅前の地元の本屋も活気がなくなっていた。
駅前に大型チェーン店が進出していた。

私がこの地を離れた昭和46年(1971年)頃になると、
駅前の本屋も転業した、と聞いた。

私がこの地の付近に戻ってきた昭和53年(1978年)頃、
付近にスーパー・マーケットが開業すると、
団地の商店の半分程度、転業していた。
本屋は、シャッターが閉められ、再び開けられなかった。

社会のうつろいは、はかなく、寂しげに感じた。
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5 コメント

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ニューのゴースト化 (TAKAO)
2005-10-08 14:28:14
こんにちは。今日はこちらにコメントします。

まさにニュータウンのゴーストタウン化ですね。

私の親の住んでいるところも、新興住宅街ですが、やはりそこの本屋さんの経営が思わしくなく、そこの2代目社長は、外へ働きに出ているようです。

子供のころは、私より少し年上の今の2代目社長がうらやましく感じました。

結構、裕福であり、将来も約束されているようだったのですが、まさか、こんな時代が来るとは、知る由もなかったです。

本当に、時代の移り変わりは早く、その流れにおうじて切り替えていかないと、ついていけない世の中になりました。
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街の文化が消える♪ (極楽とんぼ)
2005-10-08 19:25:52
TAKAO様。



小さな街の牛乳屋、駄菓子屋、本屋、酒屋・・等が消え去り、スーパー・マーケット、そしてコンビニですっかりここ30年で変貌しました。



これは日本の典型的な流れで、

衣食が充たされて、スーパー・マーケットが出来加速され、

今は、ご自分が本当に欲しい品を選別する時代、となりました。



私共の時代は、種類の少ない商品をそれぞれ自分なりに工夫して・・してきたのですが・・。



選別の贅沢もあるのですが、

今の時代が文化の成熟とは思いません。



何かしらの荷物をわすれているのが、

日本の実態ですので、今後に具体的に見極めようとしている私です。
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早い変化 (らぎ)
2005-10-14 02:02:20
 とてもめまぐるしいんですね。

一人の人の人生より、寿命の短い街の風景。

 誰のための開発、発展なんだろう?と、思いつつ眺めてました。



 100年。

100年以上続く町並みや文化を築くことは、人口の流入、流出が激しい地域では 本当に難しいのだな、と思いました。
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時代の流れかも知れないが (karakaji)
2005-10-15 09:18:09
こんにちは。



私の住む町も時代の流れかも知れないけれど、急速に変わってきています。

本屋さんも3軒閉店し、魚屋も八百屋も薬屋も雑貨店も、下駄屋も、呉服屋も店じまいです。

町はずれの大型スーパーに客足が流れて、中心部に増えるのは、小さな駐車場ばかりです。

「いっらっしゃい!、冷えるね」などと交わしていた言葉も今は聞けません。雑誌の宅配もスーパーの書店はしません。

だんだんこうしたことが加速していくのでしょうか。時代の推移というものの、何か大事なものまで失っていくようです。
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時の流れ (kurashiki-keiko)
2006-02-18 03:48:02
私の育った町の商店街も、大型ショッピングセンターができたおかげで日曜日もまるで人通りが無く、9割がたは店を閉めてゴーストタウンみたいです。あけているのは、よその町のデパートなどに品物を下ろしているお菓子屋さんや常連のお年寄りの寄る喫茶店くらいかな。

 以前は土日には人が通り抜けるのも大変なくらいだった時期もあったのに。

 今の若い人は今しか見えないですが、私くらいの年配になって初めて昔と今という時の流れが実感となって迫ってくるのでしょう。
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