Y男の日誌

映画を見た、本を読んだ、どこに行った、何か考えたなどなどのY男の行動記録。政治の話題も。暇な時にしかアップロードしない。

『悪い子バビー』

2023-12-07 17:26:56 | 映画,DVD,ビデオ

 

1993年のオーストラリアの映画だが、日本の劇場初公開らしい。新宿武蔵野館でしかやってない。今後全国で公開されるのだろうか?


母親の異常な愛情により、暗く汚い部屋の中に35年間も閉じ込められて社会から隔絶されて生きてきたバビー。母親の指示に従うだけの日々を送っていた。
そんなある日、父親が35年ぶりに突然帰って来たことをきっかけに、バビーの人生は大きく動き出す。刺激に満ち溢れた外の世界へ飛び出したバビーは行く先々で大暴走を繰り広げ、そんな彼の自由で荒々しいスタイルに誰もが巻き込まれていく。


狭くて暗い汚い部屋に閉じ込められ、学校にも行ってないからバビーは文盲だ。

母親はバビーの上にのって近親相姦を命じる。バビーは意味わからないだろうが、気持ち良いという事はわかる。

外に出てからのバビーは、知らない事ばかりだから素っ頓狂なことを繰り返す。純粋無垢というか子供のままだから、人々は彼を見て感動したりする。

母親がデカパイだったからか、デカパイ好きなようだ。社会から隔絶されて生きてきても、そういう事はわかるのだろうか?

良いお話のように終わるけど、前半でバビーはラップを顔に巻いて猫を殺し、両親を殺しているのだ。殺した自覚が無くてもみんな死んでしまったのだ。
そういう過去があるから、単純にハッピーエンドで良かったとはならない。

監督は、いろいろな問題を観客に投げかけて考えさせようとしていたのだろう。

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『首』3回見た

2023-12-07 16:40:49 | 映画,DVD,ビデオ

映画『首』は、我々の歴史の常識とは異なる仮説というか設定で考えられた時代劇映画だった。

3回目にして、ようやく眠らずに全部見た。それを見て考えた。

織田信長の家臣の武将達は皆、信長に対して必ずしも従順なわけではない。表面的には従順でも、心の中でどう思っていたかはわからない。下剋上の時代じゃなくても、現代でもそれはそうだ。

この映画では、信長は出来の良くない息子達ではなく、家臣の中から自分の後継者を選ぶと言って、彼らを発奮させようとしている。一方で長男信忠には家督を譲る事を書いた手紙を出している。

本能寺の変の後、羽柴秀吉は「中国大返し」で異常なスピードで京都に駆けつけ、山崎の戦いで明智光秀を破った。
本能寺の変が起こって信長が死ぬという事を前もって知っていて、京都に駆けつける準備が既にされていたとしたら、ものすごいスピードで京都に向かう事も可能だろう。

毛利軍へ向かう使者を捕まえて、使者が持つ書状を見て信長の死を知った事になっているが、この映画では予め計画の中に組み込まれていたと考えるべきだろう。

明智光秀は信長や森蘭丸を憎んでいて、何かの罪人に蘭丸と同じ様な服を着せて憎しみを込めて切り捨てている。

非常にたくさんの侍達が殺され、死体が転がる。有力な武将は首を切り落とされ、討ち取った侍は出世する。

荒木村重の一族は女子供も、河原で首を切り落とされ皆殺しにされる。

人の命の価値が低かった時代。

男色(なんしょくと読むようだ)は、ゲイの人生にだけあるのではなく、結婚して子供がたくさんいても行われていたようだ。
秘密でもないようだ。戦場で命懸けで一緒に戦う戦友?あるいは殿様とその部下との間には、特別な感情が芽生えるのだろう。戦の間はずっと一緒にいるわけだし。織田家家中だけでなく、日本全国そうだったようだ。この時代はそういう事におおらかだったのかもしれない。

北野武監督は、大河ドラマなどには全く表現されない男色を、この時代には日常的にあった事として表現したかったのだろう。

また、信長、秀吉、光秀らは北野武監督独特の人物像で描かれていた。年齢も史実とは違う。

木村祐一が曽呂利新左衛門という人の役で登場。結構出てた。

僕は「中国大返し」の時に、ふんどしとわらじくらいしか身につけてない沢山の若いサムライ達が京へ急ぐシーンが良かった。引き締まった体っていいね。自分もそうなりたい。

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