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Y男の日誌

映画を見た、本を読んだ、どこに行った、何か考えたなどなどのY男の行動記録。政治の話題も。暇な時にしかアップロードしない。

『誇りと復讐』

2011-09-16 20:52:37 | 読書


Jeffrey Archerの小説である。
すでに読了。原書で読んだわけではない。
非常に非常に面白かった。特に最後の部分の法廷での駆け引きの箇所は。
上下巻合わせて900ページくらいあって、読む日には200ページくらい読んだ。トイレに行く時も手放したくなかったぐらいだったから、途中ももちろん面白い。

Jeffrey Archerは、イギリスの国会議員だ。だった?のかもしれない。国会議員としての実績は知らないが、小説はいずれも面白い。エンターテイメント小説という分類だと思う。

俺は大学生の時、友人に薦められて読み出した。だいたいが長編だが読み始めると止められない。
勧善懲悪である。魅力的な主人公が邪悪な者に酷い目にあわされる。最後には邪悪な者を懲らしめてハッピーエンド。その過程にも、魅力的な脇役の登場があり、愛があり、憎しみがあり、スピード感、躍動感のある展開がある。主な登場人物は、大統領や首相、国会議員、弁護士、裁判官、経営者などなど。難しい印象を持つかもしれないが、数ページ読めば止められなくなる。読むと、知的な経験を積んだ様な気になる。話がうま過ぎる、現実的じゃない、という人もいるが、俺はそれで良いと思う。

俺のオススメは『ロシア皇帝の密約』、『めざせダウニング街10番地』、『ケインとアベル』、『ロスノフスキ家の娘』など。しかし、今新品が流通しているのは、『ケインとアベル』だけかもしれない。かなり廃本?になっている。出たらすぐに買わないといけない。BOOK・OFFなどでは入手可能。

デビュー作からずっと翻訳をしていた永井淳さんが亡くなっていた。残念。ご冥福をお祈り申し上げる。
『誇りと復讐』は永井淳さん訳。
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ティモレオン

2011-08-30 07:27:21 | 読書


amazonのリストマニアで発見。カスタマーレビューも良い評価が多かった。予備知識ほとんど無く買ってみたが、大当たりだった。面白い。

かつて有名だったイギリス出身の作曲家(ゲイのおじさん)がイタリアで一人暮らしをしている。
ティモレオン・ヴィエッタという犬と住んでいる。

そのおじさんをいろいろな男が通り過ぎていく。

“ボスニア人”という表現で出てくる男は長く同棲しているが、そのおじさんを愛しているわけではなく、うまく利用しているにすぎない。“ボスニア人”でもないようだ。
“ボスニア人”は、ゲイおじさんに、邪魔なティモレオンをローマに捨てさせる。

後半のストーリーは、ティモレオンがゲイおじさんの家を目指して歩いている時に遭遇する人々の物語が描かれている。ティモレオンはほとんど出てこない。その人々についての物語が特に面白い。

俺はもうすぐ読み終わる予定。
カスタマーレビューによると、最後に残酷な結末があるらしい。
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江戸川乱歩、孤島の鬼

2011-06-28 01:34:54 | 読書
角川ホラー文庫版

まだ100ページ程度まで読んだところなのだが、これはいわゆる“ページ・ターナー”と言って良いのではないか?と思う。

主人公蓑浦(男性)に恋する諸戸(男性)が、蓑浦の恋愛を邪魔するために蓑浦の恋人初代(女性)に結婚を申し込む。その後、密室で初代は殺害されてしまう。蓑浦は探偵深山木に調査を依頼するが、深山木も殺害されてしまう。蓑浦は、諸戸が怪しいのではないかと感じているのだが...。

裏表紙を読むと、この辺りの事は、壮大な物語の幕開けに過ぎないと書いてある。


孤島とあるので、島がでてくるのだろうか?今のところはまだ東京や鎌倉が出てくるだけなのだが。また、鬼というのもこの二件の殺人の犯人のことなのか、そうでないのか?


昭和初期に書かれた小説なので、漢字を使った表現が多いし、古臭い言いまわしも多いのだが、脈脈と続いている同じ日本語だから充分理解できる。

今後どのように展開していくのか非常に楽しみである。

角川以外にも、創元、春陽堂からも出ているようだ。
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『ユニクロ帝国の光と影』

2011-04-23 07:31:57 | 読書


これは面白い。

華々しい成長軌道を描いて急成長、一人勝ちの感があるユニクロだが、なぜ経営幹部や店舗の従業員が次々に辞めていくのか?

おしゃれなイメージの会社の職場での業務がいかに地味で長時間労働で苛酷か?今ならブラックとでもいうのか?

スーパースター店長っていう、年収の高い店長の制度が何年か前からあるのだが、その実態は?

ユニクロにはマスコミに出さない部分がこんなにも多いのか、という事がわかった。
自分達に都合のよい話だけを発表し、知られたくない事は徹底的に隠しているのだ。でもなぜなのだ?同業他社が真似する事を恐れているのか?例えば、物流体制はどのようになっているのか?、中国にある製造工場がどこにあって、なんという名前の工場なのか?

会長兼社長の柳井正さんの性格は?マスコミに見せる顔と社内で見せる顔の違いは?

紳士衣料品店を経営していた柳井正さんの父親はどういう人だったのか?

などなど、非常に興味深い話題の連続である。まだ全部読んでないけどお勧め出来る。
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『月と六ペンス』読了

2011-02-18 00:58:52 | 読書


絵はゴーギャン作。タイトルなどはわからない。タヒチであろう。


400ページ弱の文庫本だったが、読了した。非常に非常に面白かった。約90年前に書かれた作品である。
出てくる画家ストリックランドのモデルはポール・ゴーギャンである。モームがストリックランドを
はじめ登場人物を魅力的によく描いているし、ストーリーが面白い。この数日間で、モームとゴーギャンへの興味は僕の人生で最大値に高まっている。次もモーム作品だ。『人間の絆』の予定。
翻訳も良かったのだと思う。2007年に出た新しい、行方さん?先生の訳である。この先生はモームの研究家であり、『英文の読み方』とかの英語についての著作も多い。若いわけではないだろうが、現代的な言葉づかいで、滑らかな自然な日本語訳となっている。

ゴーギャンであるが、行方先生もあとがきで仰っているように、あくまでもモデルではあっても、モームの描くストリックランドとゴーギャンは違うらしい。証券会社にいたとか、タヒチに魅せられたとか、そのままを描いている部分があっても、国も違うし、性格もこの通りではなかったようだ。しかし、多くの人々がゴーギャンといえば『月と六ペンス』に描かれている人物像を連想してしまうらしい。僕も同じである。
さっそくゴーギャンについての本も買ってきた。ゴーギャンの著作『ノアノア』も買ってきてしまった。絵も見たい。タヒチにも行きたい。

非常に満足のいく読書であった。
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芥川賞の作家

2011-02-17 17:58:17 | 読書

芥川賞作家の西村賢太の『二度はゆけぬ町の地図』を読んだ。
私小説との事。作家本人の体験が書かれているという事だろうか。

読みやすい。すいすい読ませる。さすが売文稼業だ。
作家といえども、芥川賞受賞者といえども、人格者である必然性は
無いのかもしれないが、家賃を踏み倒し、母親のさいふから金を奪う、恋人に暴力を
振るうなどいう行為は、若気の至りとしても許される事ではない。更にこの作家には
前科?もあるようだ。人間は完全ではないから、程度の差こそあれ、誰にでも
それに近い事があるのかもしれない。
作品には不潔な描写も出てくる。若いころは風呂に入らない、風呂が好きじゃ
なかったらしい。汚らしいとも思われる生々しい性描写もある。こういうのは、
一種の迷惑情報のようにも感じる。作中の人物(主人公)は作家本人であり、想像して
しまうのだ。この作家は容姿が素晴らしいわけでもないから、良い絵にはならないし。

そういう人間の愚かで汚い側面を書くのが読者の共感を得る事になるのか?敬愛する
作家の全集を編纂するのが作者の夢らしいが、賞金も出るのだし、本も売れるだろう
から踏み倒した家賃を払うのが先ではないのかと思う。その事はもう解決したのか?

私小説とは全て事実を書くものなのか?自分の私生活を切り売りするものなのか?
書くために何かをしでかすという事もあるのではないのか?読者はそれを読みたいのか?
それを面白がるのか?この作家のこのような人生の歩みに興味がわくのか?

授賞作の『苦役列車』を読んで、改めて考えたい。
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今更ながらモームを読む

2011-02-11 00:38:55 | 読書

ずっと前に買ってあって、いわゆる積ん読状態の本が非常に沢山ある。サマーセット・モームは、一通り文庫本を集めて積んであった。気にはしていたが、何年も手をつけずにいたのだ。しかし、黄金の時が訪れたのだ。
なんとなく岩波文庫の『月と六ペンス』を手に取ってかばんに入れていた。村上春樹氏の本をいつも何か読んでいるので、常にかばんに入れているのだが、その日は入れ忘れていた。『月と六ペンス』を読み出したところ、非常にすらすらとすすんでいくのだった。面白いのだ。
かつて文豪故開高健氏も面白いと語っていた。村上春樹氏の作品中でも主人公が好きな作家として名前を挙げている。まだ100ページ程度読んだところだが、モームについては、人間観察力が秀逸だとか、とにかく面白いとかの評価が多いようなので楽しみである。
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村上さんがやってる事なら真似しよう

2009-10-05 17:24:38 | 読書
村上春樹氏の作品にこの10年心惹かれてきた。氏の作品は全部読んでいる。
自分は何につけ、氏の意見にほぼ全面的に賛成である。こう言うと、無批判的に受け入れている様に聞こえるかもしれないが、中国大陸での日本軍についての見解に関しては、賛同も反対もしない。俺自身、歴史的な知識を欠いているから。エルサレム賞を受けた時に、父親についてスピーチをしており、そのあたりの事に触れていた。憲法9条に関しても意見を異にしている。
小説の中で、登場人物に話させている事は、彼の考え方である事が多いと思われる。それらに関してはほぼ肯定出来る。

俺は氏の様になりたいのだ。才能があって、収入があって、尊敬されて、自由に外国で生活したり出来て、英語を操れて。
氏の本に出てくる本は氏が読んできた本なのだろうと思って、俺も買っている。読むのは遅い。古くさい小説が多く、読みにくい
氏は翻訳もよくしている。氏が翻訳した作品は、氏が好きな作品だろうから読んでみようとするが、俺は面白いと思う事は少ない。
氏の書く文章はこんなにも好きなのに、氏の好む物は受け付けないのだ。
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ハーラン・コーベン

2008-04-30 22:37:40 | 読書


アメリカ人作家である。最近はまって読んでいる。
ジャンルとしては、ミステリーとか探偵物になるのだろうか。主人公は、スポーツエージェントのマイロン・ボライター。変な名前である。90年代から書いてて、7作ぐらいのシリーズになっている。赤川次郎的に読みやすく、後に残らないような気もするが、まだ結論づけるのは早いから、一通りは読んでみるつもりだ。
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腰痛のからくり

2006-09-21 23:27:34 | 読書


本を読んだら長年苦しんでいた腰痛から開放された。

ある時、amazon.co.jpで、写真の本にたどり着いた。『腰痛は怒りである』。何の事かわからず、読者のレビューを読むと、この本を読んだら、腰痛が治ってしまいました、という文章がいくつもある。
新興宗教か?、または、自分の診療所を宣伝するために医者が書いた本か?、と思った。しかし、買ってもしデタラメだったとしても、多少のお金と時間を損するだけだと思って購入した。直る可能性があるなら、何にでも賭けたかった。

完全に理解できたわけじゃないけど、こういう事だ。
脳は、嫌な感情(怒り、憎しみなどか?)やストレスが発生すると、自分がそんな感情を持っている事を意識したくない、認めたくないため、体(腰など)に痛みを発生させて、注意を体に向けさせ、そういう感情を抱いてる事に気づかせない様にするらしいのだ。
脳にそういう働きがあるという事を知るだけで、痛みは和らいでいくという。

腰痛自体は、血液中の酸素不足が原因。それは、脳がそういう現象を発生させているのだ。患部には何らの異常も無いらしい。痛みが脳によって引き起こされたものだ、というからくりを本人が意識すると、脳は、自分の作戦が失敗した事を知り、その手を使わなくなるというのだ。
自分がどういう嫌な感情を持っているのか気づけば完治してしまうという。

何度か読んで、実際、俺は、ほとんど痛みを感じなくなってしまった。大崎まで治療に行くのも止めてしまった。本によれば、治療行為は止めてしまう方が良いらしい。本来何の問題も無い、患部?に注意が向いてしまうからだ。

ならば、俺は、どのような嫌な感情を持っていたのか?正確にはわからないが...。

1.仕事に不満があり辞めたいのに、その後どうしていいかわからなくて、何も手を打てないでいる事?
2.部下が、ネガティブ・非建設的で頭も悪い奴で嫌なのだが、転勤も無さそうでしばらくつきあわなくてはならない事?
3.仕事の拘束時間が長く、読書などの時間が少なくなっている事?
4.愛する対象も無く、年を取って孤独のまま死ぬのではないか?という漠然たる不安がある事。
5.両親のもとに帰りたいという気持ちもあるが、田舎に帰って何をして収入を得るのか?何も思い浮かばない事。
6.香港か台湾に住みたい、という初志をどうやって貫徹したら良いのかわからない事。また、5.とどうやって両立させるかわからない。

こんなところか。

脳による腰痛以外に、腰部に痛みを起こさせる重篤な疾患もあるので、専門医の検査は必要との事だ。
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