ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

年度予算消化の指示

2010-03-23 08:52:30 | 社会

昨日から今日にかけて「コメントしたいな」と思うようなニュースがいくつかあった。

アメリカの健康保険法案可決、グーグルの中国国内サイト閉鎖の発表、ビル・ゲイツと東芝が共同で原子力発電開発、などである。しかし、今日は日本国内の小さなニュースを取り上げたい。

それは行政刷新会議が「年度予算消化の指示が出た」という内部告発の事例を公表したというニュースである。

このやり方がはたして妥当なものかどうかはわからない。
内部告発というのは本来軽軽しく公表すべきものではないし、今後内部で犯人探しのようにならないことを十分に配慮する必要がある。それでも、官庁の予算の使い方に対する現在の政府の本気度が現れていて、私は好感を持っている。

これまで、官庁では「予算をたくさん獲得すること」「予算を計画通りに使い切ること」が業務上の重要な評価尺度だった。今はそれに代わって「業務効率」という尺度を持ち込むことが必要になっていると思う。

本来ならば、尺度の見直しとセットで予算消化の考え方を指示するのが望ましい。しかし、民間企業でもそうであるが、まず無駄な支出を減らす、というアプローチは十分にあり得ることである。

行政刷新会議が官庁の仕事ぶりに対する新しい評価尺度を議論する、といった議論をしているのかどうかは分からない。なんとなくそのような議論はしていないように感じる。

一般的にリストラをするときは無駄の削除と将来の展望を組み合わせるのが成功につながりやすい。ぜひ行政刷新会議が建設的な議論をして官庁を刷新する動きをしてもらいたいものだと思う。