備忘録として

タイトルのまま

平山郁夫美術館

2008-11-23 11:36:02 | 
上の絵葉書は平山郁夫美術館で買った。”月明の砂漠”1992という作品だが、展示作品の中にはなかった。美術館のある瀬戸田町(現尾道市)で生まれた平山郁夫の小学校や中学校時代に描いた絵が展示されていたが、この年齢でここまで描けるのかというものばかりだった。特に、蘇我兄弟などの歌舞伎を題材にした作品は中学生ばなれしたものだった。
月明かりや夕陽の中の駱駝隊商や遺跡を描いた作品は、描線がはっきりせず、薄暗い中の茫漠とした感じがいい。足立美術館で見た横山大観の絵も描線をはっきりと描かない朦朧体という画法で描かれているが、大観の黒白主体で寒々とした感じの作品に比べ、平山郁夫は青、赤、黄、緑など多彩で雰囲気がまったく違う。大観のような控えめの色を使った淡い感じの絵が代表的な日本画という先入観があったので、原色を多用する平山郁夫は洋画家だとばかり思っていた。絵画の素人ということで勘弁してください、と誰に謝っているのだか。

ところで、平山郁夫は若くして東京芸術大学を首席で卒業した美智子さんと結婚しているが、美智子さんは”結婚と同時に絵筆を折る”と略歴にあった。芸大の首席という才能を捨てて郁夫を支えた美智子さんがどのような絵を描いていたのか気になる。

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