ケンカするから財産分けてあげなーい(-_-メ)

先日先代様がお亡くなりになりました。

四十九日も済んだので財産分けをしたいので
その前に相続税が掛かるか見て欲しい。

そんなご依頼を頂き、計算結果を携え
未亡人となられた奥様の元へ訪問しました。

（相続税が掛からないという）私の説明に安堵され
昔話に花を咲かせたのち財産分けの意向をポツリポツリと話されました。

従来からの自分の気持ちを話された後で
結論をお話しされました。

子供たちがケンカをしたから財産分けしない！
お父さんの財産は全て私が相続する
今分けたらその分け方が気に入らないとまたケンカになると思うから
ケンカは私が死んでからにして欲しい
だからすべて私の名前にする！

予想外のお話に
「そんなにひどいケンカだったんですか？」
と聞くと
それまで笑顔だった奥様が声を詰まらせ
ティッシュで涙を抑えつつ
「お父さんが一生懸命にやってきたことを否定するかのような発言が元でケンカしたから
　私だって自分の考えがある！絶対にケンカしている子供達には渡さない！」
そんな風に仰いました。

いつの時代でもそうですが
お通夜の後で
葬儀の後で
初七日の席で
四十九日の席や後で
ケンカは勃発しがちです。

そんな姿を見聞きする度に思うこと
それは、亡くなった方はケンカする姿を見たい訳じゃない！ということです。

一通りに話が終わり帰り際に
私の車のところまで見送りに来て
「また来てね。また来てね。」
何度もご挨拶くださり私の車が見えなくなるまで
道路で見送ってくださっていたのをバックミラーで確認し
その寂しさを感じた次第です。

お子様方が早く仲直りされることをお祈りしています。