日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

誠意が通じない!?

2007-05-19 | 危機管理
久しぶりに眠れぬ夜を過ごしています。
それは、誠意が通じない世界に直面しているからです。
これは、経営支援を主とする事業をしている者の宿命なのかもしれません。

・手形決済日直前の資金対応ストップ対策(建設業)
・経営難に陥っている企業の保証人対策(建設業)
・出口の見えない経営改善スパイラル対応(卸売業)
・若社長の死による事業継続事案対応(運輸業)
・経営者自身による経営再建放棄対応(製造業)
・業績回復に伴う賃金、雇用環境など労使関係対応(サービス業)
・破綻企業の再生案件(小売業)
・破綻事業の再生案件(不動産業)
・・・

小さくても数億円単位の案件に頭を抱えています。
その原因は、『誠意が通じない』事にあります。
ビジネスライクな世界がこんな身近にあったことを再認識しています。

なんて甘いことを言っているのか?
そんな苦言も聞こえてきそうですが、
私は、不渡手形発生前夜に、涙を目に浮かべながら
金融機関に融資のお願いで頭を下げる奥様の姿を真正面の位置で見せられ
平然と「仕方が無い」と言えるほどビジネスライクな人間ではなさそうです。

また、若社長が亡くなって、経営に再登板したお父様一家が
事業引き受けをしてくれる予定の会社に言い包められるのを
平然と見守る事が出来る人間でもありません。

相手が金融機関の場合、
メガバンクや地銀の担当者は
上場企業の従業員であることを理解していなければいけません。

また、M&Aに乗ってくるような企業は
自分の会社より戦略に富んでいる事を知らなければなりません。

そこに、誠意だけで事が運ぶ事は無いという事です。
企業が大きくなればなるほど企業の論理が優先します。
大企業においては、どんなに末端の従業員が、
便宜を図って上げたいと思っても、企業論理が最優先になるのです。

人情が通じた時代を懐かしく思います。
日本人が日本人の感情を持っていた時代を懐かしく思います。

弱肉強食の時代
知らない者が損をする時代
他人を利用しようとする時代

こんな日本を作るために60年前に
たくさんの若者が戦死して行った筈ではなかったと思います。
私たちの子供や子孫のために
誠意が通じる時代が来るようにしたいものです。

コメント
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