以下文はウィキペディア等々を参考に記しています。
ナイラなる少女が（当時１５才）が１９９０年１０月１０日、非政府組織トム・ラントス人権委員会にて証言・・・このプロパガンダにより戦争が始まり、イラクの民間人５０万～１２０万人が死亡しています。
イラクによるクウェート後、イラク軍兵士がクウェートの病院から保育器に入った新生児を取り出して放置し、死に至らしめた、その経緯を涙ながらに語った事で世界的に衝撃を与えました。
国際的な反イラク感情とイラクへの批判が高まって、無関係に近かった米国を中心にイラクへの攻撃支持世論が喚起されることとなりました。この証言は裏付けの取れたものと国際的に認識されていましたが、クウェート解放以後マスコミが同国内に入り取材が許された結果、虚偽の証言であった事が発覚しました。
１９９２年にナイラなる女性は苗字がアッ＝サバーハ（アラビア語）であり、当時クウェート駐米大使であったサウード・アン＝ナーセル・アッ＝サバーハの娘だった事実が明らかになりました。
証言自体がイラクから攻撃を受けて劣勢だったクウェート政府の意を受けたヒル・アンド・ノウルトンによる自由クウェートのための市民運動の反イラク国際世論扇動のために行った広報キャンペーンの一環であったことが判明しています。米国大統領、上院議員、各国のマスメディアに証言は幾度となく引用され、反イラク世論喚起、世論の高まりを受けた米国参戦で敵対国イラク壊滅などクウェート政府によるプロパガンダとして大成功しました。
この証言はクウェート政府が目的としていた湾岸戦争の火付け役となり、女性や子供の証言、現地で現場を見た被害者は嘘をつかないとの人々の根強い思い込みを背景に、弱者側が女性又は子供を利用したプロパガンダの大成功例とされていますが、このプロパガンダには米国政府、米国の大手メディア等が深く関与していたと言われています。
他にも、イラク軍による油田破壊で石油まみれになった水鳥の写真が公開されましたが、クウェート沖ではなくメキシコ湾でのタンカー座礁事故のものを流用したものでした。・・・全てが嘘でした。イラクは戦後、経済制裁が行われ恩恵に預かれませんでしたが、湾岸戦争以降石油は一気に値上がり、米国を始めとする大国は多額の利益を得ています。
今日のウクライナ戦争のプロパガンダはイラク以上に多いようです。全てはロシア側が悪い報道ばかりが多いようですが鵜呑みしてはなりません。唯、言えることはどちらかが嘘をついていると言えるでしょう。今後、プーチン大統領は世界に向け証拠等を公開する思います。私達は、公平に双方の言い分を聞く耳が必要だと思います。ウクライナ側には欧米の大手メディアが就いています。対し、ロシア側はロシア政府等発表しかありません。ウクライナ侵攻は見かたによっては世界の未来の分岐点にあると思います。
