極東アジアの真実 Truth in Far East Asia

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世界最高を目指す、中国衛星測位システム、GPS・北斗

2015-03-10 14:44:08 | 日中
中国の衛星測位システム、GPS・北斗衛星導航系統に関わるビジネスの可能性が広がっていると言われています。アジア太平洋地域ではGPS(北斗)のサービスが始まり、陸海空の一体的な観測システムがほぼ出来上がったと言われています。
 
 以下の文は、過去北京市内で開いた地理データに関する会議、中国国家測絵地理情報局のクレシ局長談

1 12年末にアジア太平洋限定で運用に入った。
 2020年までに衛星を36基に増やし、全世界をカバー(軍用数cm~程度、間違いなく 米国より遥かに高精度!民間数m程度)する計画、米国の全地球測位システム(GPS、 軍用は数十センチ~、民間用は36m以上)、欧州のガリレオ(民間1m?程度)などの他 国の測位システムへの依存を脱却する狙いだと言われています。勿論軍事利用を念頭!ミサ イル誘導、自国システムで全世界を他国GPSを介することなく自由に(日本は?)・・・最近になって注目されているのは民間利用が増えていること。

2 北斗を受診できるスマートフォン(スマホ)4000万台がすでに市場投入
 

 以下の文は、中国衛星導航定位協会の苗前軍副会長が地元メディアに語った文です。

1 中国スマホ大手レノボ・グループなどの最新機種には北斗対応のシステムが搭載、カーナ ビゲーションシステムでも、北斗を使える車種は200以上に達したと言われています。
 中国はスマホや自動車で世界最大の市場であり、それらが端末となることで北斗の商業利用 が急速に進んでいると言われています

2 13年に100億元(約1800億円)超だった北斗関連の生産高が、20年にには20 00億元まで膨らむとの予測も・・・

3 民用では現在は「10メートル」の位置精度は15年に「2.5メートル」まで上がる。

4 位置情報サービスに関心を持つ電子商取引最大手のアリババ集団が北斗関連の事業会社  を設立するとの報道も流れるなど、中国の有力企業も興味を示しています。

5 中国当局は会議に合わせ、メキシコ、イスラエル(注目すべき!当然裏がありそうです!)、スウェーデンと北斗で協力する覚書を交わしました。タイ、ラオス、パキスタンなどは締結済み。

 中国と安全保障上の対立を抱えない国々は続々と関心を表明、GPS(北斗)に関連する装置や部品の供給など日本メーカーにとっても商機はあると言われていますが、一方、仮に中国に供給した機器類が軍事的に使われることになれば・・・

 中国のGPS(北斗)は、世界3大衛星測位システム米国のGPS、ロシアのGLONASS(民間開放精度、1.4m)欧州のGALILEOと違いかなり先進技術が取り入れられていると言われています。勿論軍事目的が主であり(世界のGPSは殆ど軍事用が主目的・・・民間利用者は戦時には当然大きく制約を受けると言われています。)
 
 GPS(北斗)が他の3システムと変わってるのは、アクティブロケーションとショートメール通信のサービスを有しているといわれています、勿論精度は先進国以上と言われております。(民間開放精度は現在2.5m程度と言われています。中国、ロシアは自前のGPS配備により米国等のGPSから脱却出来、軍事的にも精度が大きく高まったと言われています。例えGPS打ち上げ能力がある国が打ち上げようとしても、必ず某国等は阻止するでしょう・・・見方によっては米国の精度が低いGPSより、中国、ロシア、欧州がいいと言う利用者が増える可能性は?

 米国GPS受信軍事用チップに関しては、友好同盟国(友好国とはNATO、イスラエル、日本等となり、隣国韓国は準友好国のため供与していない。)のみに対し軍事GPSチップ等を供与してると言われており、戦時にも同盟国として制限を受けることなく利用できるようです・・・過去湾岸戦争、海上自衛隊の機雷掃海のため正確な位置情報を米国に求めた際、数十分程度、軍事用モード程度にし日本の掃海艇に正確なGPS位置情報を送ってるようです。

 「2020年位には、中国は全世界の航跡を追随することが可能となる」・・・これは飛躍的な軍事力アップになる。 (北斗システムの冉承其報道官、中国衛星測位システム管理弁公室主任等談)

 GPS(北斗システム)は、国家科技重大特別項目の1つである、中国第2世代衛星測位システム重大特別項目により開発された中国独自の衛星測位システムで、その最大の利用者は交通運輸業界となると言われています。

 交通運輸業界は点が多い、線が長い、面が広い、移動するなどの特徴を持っており、衛星測位システム応用・普及の重要分野と言われています。.

 北斗は、2020年までに衛星36基程度打ち上げが完了する予定と言われています。全地球測位システムが完成すれば、自動車、漁船などに対応するチップを設置するだけで、GPS北斗のナビゲーション・ポジショニングサービスが使えるようになるようです。日本でも精度が高い北斗が利用されるのか?

 北斗衛星測位システムは中国が自主開発・独自運行し、かつ世界の他の衛星測位システムとも互換性を持つ衛星測位システムと言われています。


 参考文
Want china times Tuesday, March 10,2015の参考記事です。要約英訳していますが誤訳があるかも知れません。

China's second-generation Beidou Navigation Satellite System can increase the missile accuracy of the People's Liberation Army by 1,000 times, reports the Hangzhou-based Qianjiang Evening News, citing Song Zongping, a Chinese military expert.
Song said that the Beidou navigation system can already cover the entire Far East region, adding that it will be able to track any target on the planet by 2020. The PLA will thus be able to use the indigenous navigation system in the same way the US military uses GPS (global positioning system). With GPS support, the United States was able to defeat enemy forces in Iraq, former Yugoslavia and Afghanistan, the paper said.
Systems such as GPS and Beidou are a crucial resource for military navigation and battle management. Prior to the development of Beidou, the PLA relied heavily on GPS, which was considered extremely dangerous by many senior Chinese officers. China must work to continue the development of its own satellite navigation system, Song said, as the PLA cannot rely on the US system, which Washington can simply shut down.
In addition to developing Beidou, China is also looking for a chance to cooperate with Russia, the paper said. Russian deputy prime minister Dmitry Rogozin to
ld the Moscow-based RIA Novosti on June 6 that Russia's GLONASS satellite system is capable of cover up the weaknesses of the Beidou Navigation Satellite System in future operations.
要約 
 中国の専門家は、中国のGPS(北斗)システムは中国人民開放軍のミサイル等の精度を1000倍位アップすることが出来ると述べています。
 過去GPSのサポートで、米国はイラク、旧ユーゴスラビア、アフガニスタン等の戦いで敵軍を破ることが出来ました。
 現在は東アジアをカバーしていますが、2020年位には世界のどの地点でも目標を追跡できます。
 GPS(北斗)整備により、米国のGPSからの脱却を図ることが出来ます。更にロシアのデミトリ・ロゴージン副総理はロシアのGPS・GLONASSとの連携により互いの弱点を補われるのではないかとロシアとの協力関係を模索しています。

参考資料
日経新聞 2014年11月6日
Want china times
人民網等々

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