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憲法記念日は、ゴールデン・ウイークの初日位の認識で、憲法のことなど無縁の人が多く、護憲派と改正派の一部の人たちが集会を開いているというのが、例年の姿であったが、今年はそうは行かなくなった。
憲法を改正し、軍隊を持ちたい連中が、憲法をどう改正するかでなく、憲法改正の発議を衆、参両院の3分の2以上から過半数に変更すべく動いている。
次の参議院の選挙結果次第では、憲法改正が、現実のものになってくる。
改正派の連中は、現在の憲法は、押し付けられたものであり、自分たちで作った憲法にすべきであるという。
一見、もっともな主張に聞こえるが、現憲法の何が不都合だと云うのだろう。
戦後、60年間、平和な国でいられたのは、現憲法が存在したからと言えなくもない。
時の政権が、自分たちの好きなようにやるために、憲法改正のハードルを下げるのは反対だ。
まして、現在選ばれている議員は、憲法違反状態の中で当選した連中である。
民主主義では、過半数を金科玉条のように言うが、過半数の意思が多数の意思とは限らない。
そのよい例が、投票率、50%の過半数は、全体の4分の1を超えるにすぎないということである。
仮に発議のハードルを下げて、国民の意思に委ねるというのであれば、投票総数の過半数でなく、国民総数の過半数に、ハードルを上げて、バランスを取る必要があるだろう。
若い人たちは、この改正が、徴兵制度につながっていることを忘れるべきでない。
どんな憲法にするかの議論を充分にしたうえで発議すべきである。