‘50年代のJATP
今日は2月1日。つい先日、正月と思ったらもう2月だ。昔から、1月は行く、2月は逃げる、3月は去るといわれ、すぐに過ぎてゆくものとされている。節分、立春が過ぎると、もうすぐ春だ。あっという間に、梅が咲き始めるのだろう。
「春よ、来い。早く、来い。歩き始めたミイちゃんが・・・」
しかし、受験生にとっての春は、合格通知を受け取った時であろう。
私も、国立二期校を振って、一浪して、第一志望の合格通知を受けた時は、喜びよりも、ホッとした気持ちのほうが強かったのを思い出す。兄妹3人の学費を考えると、二浪するわけにはゆかなかった。
受験勉強から解放されて、これから本当の勉強ができるぞという気持ちが強かった。
さて、2月の初めに取り上げるのは、これにしよう。
J.A.T.P.コンサートは1944年7月、従来、クラッシック音楽だけに開放されていたロスアンジェルスのフィルハーモニック・オーディトリアムを借り切ってジャム・セッション形式のコンサートを開き、大成功をおさめたが、1938年のベニー・グッドマンのカーネギー・ホール・コンサートに匹敵する歴史的コンサートといえるであろう。
50年代のJATPコンサートは、40年代のジャム・セッション形式から、特定楽器の競演に焦点を合わせたバトル・セッションを加えた多彩なステージ展開となった。
ロイ・エルドリッジ、デイジー・ガレスビー、バディ・デフランコ、ベニー・カーター、レスター・ヤング、ライオネル・ハンプトン、オスカー・ピーターソン、ハーブ・エリス、レイ・ブラウン、ジーン・クルーパ、等々。
これだけの豪華メンバーを集めたコンサートはもはや期待できないであろう。
ノーマン・グランツの名を歴史に残す快挙である。
「J.A.T.P.イン・トーキョー」(MV 9061-63)は、1953年に、東京の日劇で開催された歴史的公演のライブ録音である。これも欲しかったが、経済的理由で見送ったことを後悔している。