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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

CanoScan LiDE 70

2007年02月19日 12時50分15秒 | PC+AUDIO
 もう昨日になっちゃいましたが、スキャナを近くの巨大量販店で購入してきました。一応、スキャナといえば隣の部屋にあるメインのデスクトップ機の脇には、統合機ですがHP社のPhotosmart2710(2004年)が鎮座していますし、ノートパソコンを膝にのっけて音楽聴きながらブログ書いたり、PS2でゲームしたりしているこちらの部屋には、キャノンのFB636U(2000年)がCDラックに立てかけてあったりするのですが、これはそのFB636Uの代替機ということで購入してきました。

 FB636Uは当時のスキャナとしては、ほとんど画期的ともいえるスリムで軽いというコンパクト感と2万円台中盤という価格で購入してきて、特に不満もなく随分ながいこと活躍してきましたが、2004年末にPhotosmart2710を導入してからは、ほとんど引退状態でした。ところが最近、ブログだのメモなどでスキャナを使うことが多くなってきたので、その際、いちいち隣の部屋にいくのが面倒くさくなり、最近再び使い始めてきたところだったのです。何しろこまのキカイUSB接続だけで電源を供給できるバスパワーところが便利で、今度はそういう側面での使い勝手の良さを感じたりしていたのですが、いかんせん今の感覚するとこれのスキャン速度はあまりにも遅い感じがしてしまったんですね。

 という訳で、LiDE70です。おそらくFB636Uの何代か後の後継機種なんでしょうね。USB一本で接続できる便利さやスリムなデザインはほとんどそのまま、あとそれなりに高機能化しましたがTwainインターフェイスなどもほとんど違和感なし、先ほど試しにグラビアを一枚速度ほどスキャンしてみましたが、カッとびというほどではないとしても、前機種の後だと快適に感じましたし、画質も後で補正がいらないくらい良好です。これで価格はFB636Uの半分以下なんですから、「ったく、スキャナも安くなったもんだぜ....」という感じですよね~。
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マーラー/ベニスに死す

2007年02月19日 01時09分27秒 | サウンドトラック
 映画「ベニスに死す」を観たついでにサントラの方もひっぱりだしてきました。私がヴィスコンティに入れ込んでいた80年代前半頃は、このサントラは確か出ておらず、欲しい欲しいと駄々っ子のように思っていたのですが、15年くらい前にヴァレーズ・サラバンデから復刻され、当方もめでたく昔年の願いを成就できたという訳です。しかし、復刻されまでの間、アルバムのメインとなるマーラー第5の第4楽章、通称「アダージェット」については、本家クラシックの方の優れた演奏をあまりにも沢山聴いてしまったせいで、初めてサントラを聴いた時は、「サントラってこんな内容だったのかぁ」....と少々がっかりしたのを覚えてます。

 アルバムのメインになるのは、演奏はヴィスコンティ映画の常連、フランコ・マンニーノ指揮のサンタ・チェチェリア・アカデミー国立管弦楽団による「アダージェット」(2分に編集したエンドタイトルも)と第3番の第4楽章で、その他に劇中音楽として流れるベートーベンの「エリーゼのために」、ムソルグスキーの「子守歌」、あとフィルムから起こしたと思われる、ホテルで庭で流しの芸人が歌ういかにもイタリアっぽい通俗歌が入ってます。音質的にはイタリアのサントラによくある高めの音圧でオケが眼前に展開するタイプ、悪い音ではないですが、クラシックのバランスに慣れた耳には少々異様な感触があります。

 さて、オーケストラの演奏についですが、映画で聴く分にはなんの違和感もないものの、素で聴くとどうも歌い回しが、前のめりな印象だし、オケもパラけた感じでがして、どうも落ち着いて聴くことができません、その他の曲については、ムソルグスキーの「子守歌」がなかなか聴き物ですが、あの大道芸人の歌まで収録するのはどうかなぁと思いますね。フィルムを起こしてこれを入れるくらいなら、セリフが入ってもいいから、ピアノで弾く「アダージェット」のところとか、ホテルでのBGM「メリー・ウィドウ」なんかも入れて欲しかったところであります。なにしろ、アルバム全体の長さは30分くらいしかないですから....。
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ベニスに死す(L.ヴィスコンティ監督作品)

2007年02月19日 00時43分24秒 | MOVIE
 ノイマンのマーラー5番のレヴュウで、ちょいと話題が出てきたので、さきほど(21時くらいですが)日曜洋画劇場よろしく(笑)、「ベニスに死す」をDVDで観てみました。いやぁ、やはり良いです。この映画は私が観た映画でも五本、いや三本の指に入る作品ですね。お話は簡単、真に美しいものは、自然界にではなく人間の健全な芸術活動によって生まれると信じてきた作曲家が、静養に訪れたベニスで世にも世にも美しい少年と巡りあってしまい、これまで信じてきた芸術観をこなごなに打ち砕かれたあげく、折しもベニスを襲っていたコレラにかかって死ぬ....というものです。原作はトーマス・マン、主人公が小説家からマーラーを想定したとおぼしき作曲家に変わっている点を除けば原作に極めて忠実なのですが、やはり、この世紀末としかいいようがない退廃的な物語をほとんど完璧に映像化しているのに圧倒されます。

 特に1911年代当時のグランドテル・デ・バンで、バカンスを楽しむ中~上流階級の人々の風景はさながら絵画のようでもあり、とくに前半は、もう花、花、花、エレガントなドレス、ドレス、ドレス、ついでに帽子、帽子、帽子という感じで(笑)、もうそれを観ているだけでもため息が出ました。娼婦の役がはまり役のシルバーナ・マンガーノがここではなんとも気高い貴婦人になっているところも、ヴィスコンティ・マジックを感じさせますし、回想のシーンしか出てきませんが、主人公の奥さん役のマリサ・ベレンスンなんかももうやたらとキレイでした。蛇足になりますが、ホテルの中でBGMとして小さな楽団がレハールの「メリーウィドウ」を演奏しているシーンがありますが、ここなどレハールの音楽が当時どう「生きて」いたのかを、とてもリアルに感じとれたりして、映像による資料としてもなかなかのものかなと思いました。

 ついでにビヨルン・アンドレセンのまさに究極の美少年ぶりも圧巻で、こんなのに出会ったら、そらその気のないオジさんだって心のひとつやふたつ揺らぐわなぁ....と素直に思いますね。そうそう、この映画というと何かにつけ同性愛がキーワードとしてついてまわりますけど、なんかそういう文章を読む度、違うんじゃないの....と思うんですよね。この作品、要するにヘーゲルとかカントみたいな、理詰めで芸術とか美とか追究していった男が、その果てに迎える壮絶な敗北感みたいなところが切ない訳で、どうもそのあたりを「ジイさんが美少年に恋した」みたいな矮小な観念に収めようとすると、単に深刻さが空転するグロテスクな作品にしか見えなくなっちゃうんじゃないかと思うんだけど、どうでしょうかね?。
コメント (3)
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