まずはタイトルに惹きつけられる。女体が渦巻く島というのはどういうことなのか、あられもない想像をかき立てられるこのタイトルに、男なら興味を感じないではいられないだろう(笑)。舞台は現代でも国際紛争になりかねない対馬で(この映画では「東洋のカサブランカ」などと紹介されている)、ここが麻薬密輸と人身売買の中継基地なっているという設定。この対馬を牛耳るのは女ボス(三原葉子)で、そこにかつて恋人である主人公(吉田輝男)が登場し、三原葉子を情婦にした香港マフィアの親玉(天知茂)に復讐するというのがおおまかなストーリーだが、監督が石井輝男なだけあって、キッチュでバカバカしいシーン、演出が横溢。マンガ的に無理矢理展開していくストーリー、途中多少登場するエロは全くウェットさがなく、単なる「お約束」なっているところなどは、一見、まぎれもない新東宝的な趣だが、それ以上に石井輝男的な個性を感じさせるともいえる。
まぁ、監督の石井輝男については、よく分からないところもあるので、あまり深入りしないけれど、全体としては同時期の日活が沢山作っていた無国籍アクションを更に殺伐、ドライにさせたような作品だと思う。その後、石井作品の常連となる吉田輝男はこれがデビュー作となるらしいのだが、でくの坊のような硬質さがある。三原葉子と天知茂は先日観た「憲兵と幽霊」の後日談の設定で登場。ついでに同じく「憲兵と幽霊」ですっかりファンになってしまった万里昌代も「売られる女」のひとりとして出演している。この映画ではまるでケリー・チャンのような美貌で思わずうっとり(笑)。
ちなみに「女体渦巻島」というタイトルだが、この島から東洋各地に売り飛ばされる女達がここに集結していることに由来しているのだろうが、タイトルから想像するようなシーンはほとんどない(笑)、まさに「見せ物小屋的誇大広告」である。その意味では、まさに新東宝な作品といえるかも。
まぁ、監督の石井輝男については、よく分からないところもあるので、あまり深入りしないけれど、全体としては同時期の日活が沢山作っていた無国籍アクションを更に殺伐、ドライにさせたような作品だと思う。その後、石井作品の常連となる吉田輝男はこれがデビュー作となるらしいのだが、でくの坊のような硬質さがある。三原葉子と天知茂は先日観た「憲兵と幽霊」の後日談の設定で登場。ついでに同じく「憲兵と幽霊」ですっかりファンになってしまった万里昌代も「売られる女」のひとりとして出演している。この映画ではまるでケリー・チャンのような美貌で思わずうっとり(笑)。
ちなみに「女体渦巻島」というタイトルだが、この島から東洋各地に売り飛ばされる女達がここに集結していることに由来しているのだろうが、タイトルから想像するようなシーンはほとんどない(笑)、まさに「見せ物小屋的誇大広告」である。その意味では、まさに新東宝な作品といえるかも。