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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

マーラー さすらう若者の歌/ミラー,ワルター&コロンビアSO

2007年02月22日 21時19分48秒 | マーラー+新ウィーン
マーラーの歌曲集でももっとも親しみ易いのといったら、個人的には「子供の不思議な角笛」より圧倒的にこっち。交響曲第1番との密接に関連する主題といい、全体に覆うナイーブな情感、ある種ののびやかな牧歌性といった点で、すんなりと「さすらう若人の歌」という世界に入っていけるのが良いですね。昨日も書いた通り、私はクラシックの声楽系の曲というのは、あんまり得意でないので、好きになるにはかなり入念に聴き込むか、予備知識を沢山詰め込んで、「良いに違いない」という暗示効果を狙って聴くかしないと(笑)、なかなか馴染めなかったりするのですが、この曲についてはそうした馴染むための努力や苦労をした記憶がなく、すんなりと好きになれたような気がします。

 さて、昨日も書いたとおり、この数日、何故かマーラーの歌曲を良く聴いているのですが、「さすらう若人の歌」については、ミルドレッド・ミラーが歌い、ワルターとコロンビア響が伴奏した60年の録音を聴いています。この曲はアナログ時代は、フィッシャーディスカウとフルトヴェングラーが組んだ有名な演奏とか、クリスタ・ルードウィッヒがステレオ初期に入れたEMI盤とか聴いていた記憶がありますが、この曲の場合、あまり厳格な歌われたものより、叙情性を全面に出したようなパフォーマンスを聴きかったので、この演奏を取り出してきたのですが、大当たりでした。ミラーの声はナチュラルな流麗さと透明感のようなものがあって、私自信の持つこの曲のイメージにぴったりでした。もちろん、伴奏は最晩年とはいえ、同じ頃第1番の名演を残したワルターですから、悪ろうはずがなく初期型マーラー特有の牧歌的なムードとちょっと鄙びたムードを良く再現していると思いました。

 ちなみに、この曲で他の演奏を探してみたら、シノーポリの全集に入ってました。あと、フィッシャーディスカウとフルトヴェングラーのモノラル盤は既に購入済で、ジャネット・ベイカーがバルビローリ組んだEMI盤も実は購入してきたので、この曲だけでもけっこういろいろ楽しめそうです。まぁ、聴き比べをするなら、この曲より「亡き子をしのぶ歌」の方が種類も沢山ありそうだし、おもしろそうだとは思いますが....。
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マーラー 歌曲集「子供の不思議な角笛」/ポップ,ヴァイクル,テンシュテット&LPO

2007年02月22日 00時10分57秒 | マーラー+新ウィーン
 マーラーの5番の聴き比べが終わったら、次は6番ということなろうかと思いますが、さすがに5番を聴き過ぎたのか、中期マーラーはごちそうさまというという感じではあるのですが、5番とは違うタイプのマーラーなら聴いてみたいという気持ちはあり、日曜日の夜半、もう寝る前ちらっと3番を聴いてみたところ、意外に耳に馴染んだもので、そうだと思い立って、昨夜は「さすらう若人の歌」だとか「亡き子をしのぶ歌」などを聴いてみたら、これがとてもしっくりと来たので、本日、長年の宿題のようになっていた「子供の不思議な角笛」を聴くべく、ポップとヴァイクルが歌い、そしてテンシュテットとLPOが伴奏したアルバムを購入してきました。

 私はオペラを含め、歌曲というのはあまり得意ではないのですが、マーラーやブラームスについては最低限のものは聴いておきたいと思って、アナログ時代にいくつかのアルバムを購入してそれなりに聴きこんだりもしたものですが、本来得意なジャンルではないためか、CD時代になっても結局新しいメディアで買い直していない作品も多いのが実情です(アナログを持っていても、既に聴く環境がないですし)。私のマーラーの場合、「子供の不思議な角笛」がその典型で、「さすらう若人の歌」や「亡き子をしのぶ歌」とかいうのであれば、交響曲の余白に入っていることも多いので、特に聴く気がなくとも自然に集まったりもしてしまいすが、昔から「子供の不思議な角笛」については、全12曲、ほぼそれだけでアルバム1枚を使い切ってしまう分量があるため、単発アルバムになっていることが多く、これまでつい買いそびれてきたというところなんですね。

 ちなみにこの歌曲集はアナログ時代は、シュヴァルツコップとフィッシャー・ディースカウがジョージ・セル指揮のロンドン響と組んだアルバムを持っていました。おそらくこの曲自体、聴くのはそれ以来ですから、四半世紀ぶりくらい久しぶりのこととなるんでしょうね。今さっそく聴いているところですが、頭の中の記憶と、実際聴こえてくる音楽がずいぶん違うので少々驚いています。記憶だともっとファンタジックで軽やかな音楽ってイメージあったのですが、今聴くとシニカルな諧謔味みたいなものが強い印象ですし、マーラーの子供の頃の記憶と連結しているらしい、軍隊ラッパとか同じく行進曲調のムードが随所に登場するのも、「こんなに沢山出てきたけっな?」って感じ。

 もっとも、聴いた演奏がアナログ時代はセルで、今回はテンシュテットという違いもあるのもしれません。確かにセルのちょっと腰高なところはこういう音楽のファンタジー性みたいなものを際だたせるんじゃないと推測できますので、テンシュテットはこの曲でも良くも悪しくもドイツ的に重厚さが先のような印象をあたえているのでは....という気もします。ともあれ。セルの「子供の不思議な角笛」も実はこれとと一緒に購入してきたので、テンシュテットはを多少聴きこんだら、聴きくらべをしてみたいと思っているのですが....。
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