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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

Y.M.O./RYDEEN 79/07

2007年02月08日 09時58分44秒 | JAPANESE POP
 この2月3日から有料配信が開始された話題の曲です。某ビール・メーカーのCM出演にために3人が集まったのに併せて、そのBGMとしてかの「ライディーン」を再録音したものですが、私が昨日iTuneStoreでダウンロードした時点で見事に1位しています。この手の音楽配信サイトの利用者は10~20代がメインだと思うんですが、こうした場所ですら軽く一位をさらっていくあたり(まぁ、かつてテクノ少年だったオジサン達がどっと押し寄せている可能性も否定できまんが-笑)、大御所YMOのネームヴァリュー未だ衰えずといった感が強いです....というかマジでYMOは強い。

 さて、リメイクの仕上がりですが、メインのテーマはシロフォンのようなリリースの短い堅め目のおもちゃっぽい音、それに絡むカンターメロディは左右に振られたアコギで演奏されていて、ドラムはブラシでさらりと流し、シーケンス・パターンもかげろうのように淡い....というサウンドです。つまり全体としては、原曲のもっていた重厚なエレクトリカルさ、粒子がとびちるようなスピード感、タイトさとはほとんど対照的な音になっていて、かつて高橋がよく作っていたような「ほのぼのとした脱力系アンビエント」に近い感触になっています。このあたりから推測するに、この曲どうもスケッチショーのノリで高橋と細野が仕切って、坂本はパッド系シンセをダビングしただけみたいな感じがしないでもないですね。まぁ、推測ですが。

 あと、おもしろいのはオリジナル・ヴァージョンと基本的に音符はあまり変わってない点で、往年のあの曲で聞こえてきた音は大体聴こえてくるんですね。しかしムードはがらりと違う。MIDIでいえばシーケンス・データは同じなのに、楽器を差し替えただけでがらりとムードを変えているという感じ。そのあたりの妙なこだわりにYMOの職人ぶりが良く出ているといえるかもしれませんね。ついでにいえば、ファンの期待をこういう感じであっさりかわすあたりもいかにもYMOらしい、お茶目な悪意が感じられて「らしい」です。今回のはごくごく気まぐれな同窓会的なものだと思いますが、YMOらしさはとりあえず健在とったところでしようか。
コメント
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