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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

FFXI からくり士(白兵戦、魔法戦、射撃戦スキル上げの日々)

2009年07月28日 15時58分16秒 | GAME
 調度、一ヶ月ほど前にLv75になることができたからくり士ですが、あの時点で「カンストもしてないし、メリポを振りたいし」と書いたとおり単にLv75にしただけという感じだったのですが、その後、舞台をFoVからおなじみカンパニエに移して、からくり士活動を続ける毎日(でもないですが-笑)です。で、前からいろいろと小耳にはさんではきましたが、実際に自分でやってみると、確かにからくり士はカンパニエでは無類の強みを発揮しますね。いや、物理的にはそれほど強い訳ではないんでしょうけど、とにかくカンパニエで経験値を稼ぐということに関しては、同じくカンパニエに強いといわれている青魔道士やナイトなどより、もう一段、稼ぎがいいような気がします。なにしろ、白魔法戦はケアルVを事実上ほぼ無限に供給できるので、これを使ってカンパニエで攻めてくるモンスターとタイマンで殴り合うことで、殴り、殴られポイントを稼ぎつつ、オートマトンの回復ポイント、ついでにタイマン・ポイントまで稼いで、実においしいことになったりする訳です。

 そんなカンパニエを使って、あの翌日だったか、経験値の方は早々とexp43,999のカンストは達成しました。メリポの方も、これからはしばらくの間、からくり士やるつもりで、かつて戦士に振った片手斧6段と両手斧の6段のうち2段を削って、格闘にふり直して、現在格闘スキル225>241、なにしろオートマトンの強さはなかなか侮りがたいものがあるので、序盤にWSなど繰り出されると、あっという間にターゲットをもっていがれ、タゲを取り返せないまま、紙装甲のオートマトンはあえなく撃沈....みたいなパターンになりやすいので、殴りは少しでも強くなりたいところだったのです。まぁ本職のモンクとは比べるべくもないですが、それでもけっこう殴りも強くなったような気がします。
 ついでに黒衣チェンジと腹話術というメリポのカテゴリー2のアビも覚えました。前者はオートマトンとからくり士のHPをコンバート、後者はやはり両者の敵対心をコンバートするアビで、どっちもLv70位から使えてよかったと思うくらいに待望なものなのですが、なにしろそういうもんがない状態でこれでやってきたので、オートマトンがピンチの時でも、けっこう使うこと忘れてしまっていたりします(笑)。

 と、まぁ、多少なりとも充実しつつあるからくり士ですが、困ったのは白兵戦、魔法戦、射撃戦のスキル。カンストの時点でキャップまで白兵戦と射撃戦で軽く30以上、魔法戦でも20近くあったのが悩みの種、なにしろカンパニエでスキルは上がらないし、さすがにLv75になっておなつよ以上は相手するのがしんどいし、ビシージではオートマトンすぐに潰されちゃうし....ということで、結局、スキル上げパーティーに参加するしかないと考え、この一ヶ月くらい主に週末、一念発起で空の光エレをターゲットにした、スキル上げパーティーを主催することにしました。かれこれ7,8回はやりましたか。とにかく、毎度おなじみの光エレをそれこそ飽きることなく、殴りつづけた結果-自分はあまり殴らなかったけれど-、本日、ようやく白兵戦269、魔法戦276、射撃戦269のキャップに到達しました。さすがに少々ウンザリした気分ですが、でも、これでよーやく本当にカンストした気分になれました。あとはメリポの残り部分の割り振りなんですが、さて、これはどうなることやら。
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ELIANE ELIAS / Bossa Nova Stories

2009年07月26日 23時51分56秒 | Jobim+Bossa
昨年出た目下の最新作....と書こうかと思っていたら、ピアノ・トリオ・スタイルによる「デサフィナード」という作品が先週でたそうですが、ともかく2008年の作品。日本タイトルは「私のボサノヴァ」ということからも分かるとおり、大半の曲にゴージャスなオーケストラを起用し、全編に渡ってゆったりとボサ・ノヴァを歌い上げた非常にポップなアルバム....つまり、4年前「ドリーマー」のまんま続編のような仕上がりになっています。バックを務める面々も、O.カストロ・ネヴィス(ギター)、M.ジョンソン(ベース)、P.ブラーガ(パーカス)、R.マティス(編曲)とほぼ同一といってもいいもので、これで1曲目が「イパネマの娘」で、2曲目が「ノー・モア・ブルース」ですからね。あとは推して知るべし....という感じ、「ドリーマー」よりポップなくらいです。

 まぁ、そういう内容ですから、夏物としては安心して聴ける極上の作品といえます。私など1曲目の「イパネマの娘」で、冒頭、オガーマンばりのストリングスが聴こえてきた瞬間から、「こりゃイケる」と思いましたから....。実際、ロブ・マティスによるオケのアレンジは、オガーマンに比べると、すこしばかり重心が低めで、シンフォニック過ぎるところはありますが、かなりオガーマンに迫ったところがあり、特にこの曲ではジョビンのオリジナル演奏を念頭においたオマージュみたいなアレンジと相まって、聴いていて心地良いことこの上なしといえます。5曲の「ディサフィナード」もだいたいジョビンのオリジナル・スタイルをベースにちょいとばかり早めのテンポで、クールなストリングスが絡んでいい出来。

 ちなみに、このアルバム、こうしたオケがついたゴージャスなものと、ピアノ・トリオ+アコギというシンプルなアンサンブルで収録されたものと、ほぼ交互に出てくるような構成をとっていますが、ここ数年のさまざま試みやその他で、ボーカルに対して吹っ切れた心境を物語っているのか、後者のパターンによる演奏も、基本的には10年前の「Eliane Elias Sings Jobim」あたりに比べても、声そのものが遙かに充実した表情をみせているのは、けだし聴き物でしょう。4曲目の「They Can't Take That Away from Me」など、ガーシュウィン作のスタンダードで、元はボサ・ノヴァではない作品ですが、これを見事にサロン風に粋なボサ・ノヴァに仕立てていて、こちらもなかなかのものです。

 という訳で、コンテンポラリーなサウンドを追求した彼女も悪くないですが、イリアーヌといったらピアノ・トリオか、こうした作品の方がぴったりきますね。これもこれから長いこと夏の定番として活躍しそうです。
 最後にこの作品、レーベルがブルーノートに戻っています。クレジットをみると日本名が多く、ジャケのセンスなど、まるで日本人好みの仕上がりですし、ひょっとするとサムシング・エルス・レーベル時代のように日本側の企画で進んだアルバムなのかもしれません(私は輸入盤で買いましたから、ワールドワイドで発売はされているんでしょうが....)。ビジネス的にはブルーノートに出戻った....ということになるんでしょうかね(まだ未聴ですが、前作にあたる「Something for you」もブルーノートでした)。
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Compact WES MONTGOMERY

2009年07月25日 23時29分13秒 | JAZZ
 一昨年の今頃だったウェス・モンゴメリーの「テキーラ」を取り上げた時、「このアルバムは曲順にしまりがない、一曲目はやはり「バンビン・オン・サンセット」だ。大分前にこのアルバムの曲順を再構成して、iPodで良く聴いてものだったけれど、あの時もそうしていた。どう構成したか、もう忘れてしまったけれど、今度もう一度やってみようと思う」みたいな趣旨のことを書いたものの、たまに思い出したりはしていたが、すっかり手つかずに終わってしまっていて、今週に入って仕事も一段落したせいか、精神的余裕がでてきたのだろう、ようやく「私家版「テキーラ」って、どんな曲順だったけかなぁ....?」などと、くだんのアルバムを引っ張り出してきているところである。

 で、このそもそも「バンビン・オン・サンセット」をトップにもって来るという構成のアイデアなのだが、あれこれウェス・モンゴメリーのCDを引っ張り出してきて気がついたのだが、このアイデアは私が思いついたのではなく、実は元ネタがあったことが判明した。もちろん、このアルバムである。CD創生期の頃、カタログ豊富な有名アーティストの場合、オリジナル・アルバムをリリースする前にベスト盤を発売するみたいなパターンがよくあったけれど、これはヴァーブ・レーベルのアーティストのベスト盤シリーズ「コンパクト・ジャズ」からシリーズで出たひとつだ(ちなみに、モンゴメリーは売れっ子だったのでバック・カタログが豊富だったのか、このシリーズでもこのアルバムの他に「ブルース編」というのもあった)。

 このアルバムはヴァーブ時代の代表曲が15曲収録されているが、そのトップが「バンビン・オン・サンセット」なのである。私はモンゴメリーの作品というと、実はこのアルバムで概要を知って、その後オリジナル・アルバムを聴くというパターンでリスナー歴を過ごしたので、このアルバムはあまり聴き込んだ記憶もないのだが、それでも、この曲順がよほどすり込まれてしまっていたのだろうと思う。ちなみに、このアルバム、後半1曲目ともいえる8曲目にはご丁寧にも「Tequila」だったりするから、オリジナルの「テキーラ」を聴いた時はA面とB面が逆にはいっているような大きな違和感を感じたのも故なきこととはいえないと思う(ちなみにこれは「ブルース編」でも、全く似たようなことがあるのだが、これについては後日書くこともあると思う)。

さて、私家版「テキーラ」の曲順であるが、これが実は全く思い出せない。何回も聴いているうちに、なんだか、もうオリジナル・アルバムの曲順が一番良いような気がしてきたりもしているのだが(おいおい-笑)、とりあえず、思い出せないというのは、それほどのものでもなかったんだろうと思い、もう一度考えつつ、
新たに再構成しようとしているのだが、どうもうまくいかない。アルバム「テキーラ」の欠点(長所なのかもしれないが)は、全般に薄味でどうもいまひとつ食い足りないところがあるところで、くだんのアルバムだけあれこれ曲順をいじくったところで、どうもいまひとつなところがあったので、この「コンパクト・ウェス・モンゴメリー」から3曲ほど夏向きなボサ・ノヴァ風作品をプラスして、以下のように構成してみたら、それなりにいい感じになった。「曲順なんかになんでそんなに拘るのよ」といえわれるかもしれないけど、私はこだわるのである(笑)。


01. Bumpin' on Sunset
02. Thumb
03. What the World Needs Now Is Love
04. Big Hurt
-05. Shadow of Your Smile (Bumpin'_`65)
-06. Once I Loved (Goin' Out of My Head_65)

01. Tequila
02. Little Child (Daddy Dear)
03. Wives and Lovers
04. Midnight Mood
05. Insensatez (How Insensitive)
-06. Here's That Rainy Day (Bumpin'_`65)

01. Tequila [Alternate Take]
02. Big Hurt [Alternate Take]
03. Bumpin' on Sunset [Alternate Take]
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坂本龍一/スウィート・リヴェンジ

2009年07月24日 23時25分16秒 | JAPANESE POP
91年の「ハートビート」から3年を経て94年に発表された作品。「ハートビート」のとこにも書いたが、ソロ作品という側面でいうと、坂本龍一はワールドワイドな展開については「ハートビート」でもってとりあえず後退させ、この作品から明確に国内向けに舵を切ったような印象を受ける。これまでの数作で頻出したアヴァンギャルドでハイブリッドなインストやソウル色をほぼ一掃、全曲にボーカルをフィーチャーさせ、表向きあまりポップな体裁をとっている作品ばかりで構成されているあたりからそう思う訳だけれど、アルバム全体がいつも粘着質な音作りではなく、サラサラとしてあっさりとしたものになっているのもそうした印象を倍加している。
 なお、日本での発売元はなんとフォーク系のフォーライフ、そういえば本作には今井美樹が参加しているし、彼女のアルバムのプロデュースなどもしているから、その路線変更ぶりはけっこうあざといものすらあった。なお、この路線が決して気まぐれでなかったことは本作に続く「スムーチー」でも、ほぼ同様の路線がとられたことでも分かる。

 さて、そんなポップな「スウィート・リヴェンジ」ではあるが、個人的にはけっこうな愛聴盤である。なにしろ、このアルバム。「ハートビート」「サマーナーブス」あたりと並ぶ、坂本が出した「夏物」の傑作といえるからだ。特に好きなのは後半の4曲で、アズテック・カメラのロディ・フレイムをフィチャーし、ブリティッシュ・ロックとリゾート・ミュージックが一緒くたになったような10曲目「Same Dream, Same Destination」、アート・リンゼイをフィーチャーしたニューヨーク風なボサノバ作品である11曲目「Psychedelic Afternoon」の乾いた抒情(ついでにいうと坂本のリチャード・ティー風なエレピが実にいい感じ)、ラターシャ・ナターシャ・ディグスのラップ....というかモノローグにリズム隊抜きのあっさりとしたバックをつけた12曲目「Interruptions」の脱色した日常風景みたいなリラクゼーションなど、どれも夏に聴くと実に心地よい作品なのだが、極めつけは8曲目の「アンナ」で、いかにも日本人が好みそうな哀愁と抒情の旋律をベースに、ヨーロッパ風なクールなエレガントな雰囲気をボサ・ノヴァに合体させた素晴らしい作品だ。

 そんな訳で、今年も坂本の夏物ばかりを集めたコンピレーションCDを作ってみた。なんだか、イリアーヌ・エリアスと交替で一年おきに、こんなの作っているような気もするが(笑)、今回作った構成は以下のとおり。前半「ハート・ビート」、中盤「ビューティー」&「ネオ・ジオ」、後半にくだんの「スウィート・リヴェンジ」の4曲ということになっている。前述のとおり「アンナ」は私の大好きな曲なので、2曲づらしてハイライトに配置したあたり、自分の好みがモロに出ている。ちなみに最後の2曲は「サマー・ナーブス」だが、これは音楽的な傾向が違いすぎるので、余白のボーナス・トラック扱いってところ。計16曲、76分ぎりぎり収録である。もっといれたい、いれるべき曲はあるのだろうけど、とりあえず今年はこれで満足。


01 Heartbeat (Heart Beat_'94)
02 Rap the World (Heart Beat_'94)
03 Triste (Heart Beat_'94)
04 Lulu (Heart Beat_'94)
05 High Tide (Heart Beat_'94)

06 You Do Me (single '89)
07 AMORE (Beauty '89)
08 Free Trading (Neo Geo '87)
09 After All (Neo Geo '87)

10 Same Dream, Same Destination (Sweet Revenge_'94)
11 Psychedelic Afternoon (Sweet Revenge_'94)
12 Anna (Sweet Revenge_'94)
13 Interruptions (Sweet Revenge_'94)
14 Sayonara (Heart Beat_'94)

15 Sweet Illusion (Summer Nurves_'79)
16 Neuronian Network (Summer Nurves_'79)

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46年前の日食

2009年07月22日 22時25分17秒 | others
 いろいろなところで話が出ているが、本日は46年ぶりに日本で皆既日食が観測できる日である。私はたまたま該当する時間帯に、ひょんなことから、千葉県内にある某小学校に居あわせることになった。あいにく関東では朝から雨天とあって、観測には最悪な天候だった訳だが、奇跡的にというべきか、僥倖とすべきなのか、とにかく11時くらいからにわかに天気が晴れ始めたのは幸いだった。おかげで学校の校庭には日食を観察する生徒があふれかえり、数百人の児童達が一斉に空を見上げる一大イベントが展開されたのであった。かくいう、私めもくだんの学校の先生から、日食観測(鑑賞?)用のサングラスを頂いたのを幸いに、空を見上げる一員に相成った訳だが、確かに太陽が三日月のように欠けるところからしばらく見ることができた。冒頭にも書いたが、実に46年ぶりだという。

 回りにいる同世代の数人と話をしたところ、46年前の皆既日食はみなほとんど記憶になかったようなのだが、私はかなり明確に覚えている。後にも書くが、皆既日食という現象そのものは視覚的にはあまり記憶にないものの、それにまつわるいろいろなことについて妙に鮮明に記憶していたりするのだ。ひょっとすると後天的に自分で作り上げてしまった記憶なのかもしれないが、とにかく暑い夏の昼、幼稚園の庭で、先生達がアルコールランプだか蝋燭だで、盛んにガラスの破片をあぶり、煤で真っ黒くしたガラスを作っていた光景は非常に鮮明だ。余りあぶり過ぎると割れるだの、手を切るから気をつけろだのと、けっこう悪戦苦闘してにわかサングラスを子供達のために製造していたんだろうけど、真夏の暑さの中、いい大人が一生懸命、ガラスを火にあぶっている光景は子供心にも、かなり異様なものに見えた、「これから何がはじまるんだ....」という非日常的なシュールさでもあったのかもしれない。ともあれ、うだるような暑さ、幼稚園の庭、ガラスの破片、炎、悪戦苦闘する先生という記憶の断片セットは、かなり強烈な記憶として残っている。

 ただ、そうした記憶の中、先生に一生懸命つくってもらったくだんのガラスで見た日食の光景そのものは、どういう訳かほとんど記憶にない。国木田独歩の「武蔵野」のラストではないが、人間の記憶などどのパーツが生き残るか、当の本人の思惑とは別のところにあることがよくわかる。ともあれ、次の皆既日食は四半世紀後だそうな、その時、オレは76歳くらいか、ぎりぎり間に合ったり....しないか(笑)。
 ちなみに現代の子供達は煤けたガラスで太陽など見ない、いや、積極的に見てはいけないのだそうだ。そこで登場するのが写真でご覧いただいたような、3Dムービーの時にかけるようなサングラスである。実際かけてみると、サングラスなどではなく太陽以外はまったく見えない非常に遮光性の高いもので、これなら目にも安心、それでも3分以上みてはいけないとかいろいろ注文がつくらしい。でも、こんな安心安全なメガネで見る日食より、煤けて手を切りそうなガラスで見た日食の方が、なんだか有難味があったよう感じるのは自分がオッサンになったせいだろうか。
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ワルター・ワンダレイ/バトゥカーダ

2009年07月15日 23時54分19秒 | Jobim+Bossa
 1967年に発表されたワルター・ワンダレーのヴァーブ・レーベル第3作。ワンダレーといえば、私の認識では彼のトレードマークともいえる「サマー・サンバ」をフィーチャーした第1作のみが圧倒的に有名で、それ以降の作品となると、第2作の「シェガンサ」はもちろん、この作品なども知名度としてはけっこう低いのではないか?。私など恥ずかしながら、CDで購入するまでジャケットすら観たことのない状態であった。このアルバムなどご覧のとおり、まずはデザインだけでも、思わず目をひく仕上がりであり、一度見たらけっこう印象に焼き付きそうなものだが、こういうものに比較的アンテナの高い私にしてからジャケット写真すら覚えていないということは、きっと70年代以降、ほとんど話題にならなかったアルバムだったんだろうと思う。
 そりゃ、そうである。もう何度も書いているとおり、70年代から20年くらいだろうか、この手の音楽はやはりどうしようもなく「古くさい音楽」になってしまい、「お洒落な音楽」として復権してしたのは、音楽資源が枯渇したことが周知となった1990年代中頃くらいだったはずだからだ。

 さて、本アルバムだが、前作がトリオで固めたシンプルな作品だったとすると、本作はトリオにギター、パーカス、コーラスなどが加わって、かなり華やいだ作品になっているのが特徴か。アコスティック・ギターを弾いているのはマルコス・ヴァーリで、レヴェル、バランス的にもそんなにフィーチャーされている訳でもないが、その歯切れ良いギター加わったのせいで、ヴァーリ自身の作なる3曲目の名作「バトゥカーダ」を筆頭に、彼のギターが絡んでいる作品は正統派ボサノバに近づいた仕上がりという言い方もできるかもしれない。またコーラスをフィーチャーした6曲目「ミーニャ・サウダージ」、9曲目「ウェイブ」、11曲目「彼女はカリオカ」はその後のワンダレーの音楽を考えると、その良し悪しは別として変化の兆しを感じさせる仕上がりとなっている。
 一方、ワンダレーらしい従来路線の作品としては、冒頭から快調に飛ばす1曲目「オン・ザ・サウス・サイド・オブ・シカゴ」、その独特なオルガンの遠近感がいかにもワンダレーな2曲目「小舟」や4曲目「イッツ・ハーツ・トゥ・セイ・グッドバイ」、オルガンとピアノをバランス良く配置して、快適そのものな「イッツ・タイム・トゥ・シング」あたりが彼らしさを楽しめるところだろう。
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Joao Gilberto / Amoroso

2009年07月12日 21時34分48秒 | Jobim+Bossa
 ジョアン・ジルベルトといえば、ジョビンと並ぶボサ・ノヴァのパイオニアのひとりであり、CDになったオデオン時代の音源をまとめた「ジョアン・ジルベルトの伝説」の一枚で歴史に名を残すといってもいい巨人-というには、あまり軽妙洒脱な風情-だが、このアルバムはボサ・ノヴァ・ブームも過去の出来事となった、1977年に製作された作品である。一体、ジョアン・ジルベルトが一体何枚のアルバムを出し、その音楽がいかに変化していったのか、寡聞にして私は全く知らないのだけれど、1977年にこうしたアルバムを残したのは僥倖だと思う。ひょっとすると、当時隆盛していたAORブームにあやかって企画されたのかもしれないが、選曲、サウンド、そしてジルベルトのヴォーカル、どれをとってもボサ・ノヴァの正統をいく仕上がりになっているのだ。

 いや、ボサ・ノヴァの正統などといったら、ボーカルの他はギターとパーカスのみで製作された1973年の前作「三月の水」の方が、むしろ「ブラジル音楽から派生した音楽としてのボサ・ノヴァ」としては正統派であって、こちらはジルベルトとしては、スタン・ゲッツの共演シリーズなどとは違った意味で、アメリカンナイズされた作品というべきなのかもしれないが、それにしたって、ここで編曲を担当しているのはクラウス・オガーマンなのだ。アメリカンナイズされたとしても編曲がオガーマンであれば、その意味合いはまるで違ってこようものだ。オガーマンはジョビンのアルバムには常連だったものの、オガーマンがジルベルトと組んだアルバムはたぶんこれだけ、個人的にはこの両巨頭がコラボしたアルバムをとにもかくにも残してくれたことだけでも歴史に感謝したくなってしまうほどだが、その仕上がりがまた素晴らしいものだからたまらない。

 アルバムはガーシュウィンの「スウァンダフル」ではじまる。オガーマンがアレンジしたボサ・ノヴァ調のアレンジによる「スウァンダフル」といえば、後年ダイアナ・クラールが物のした大傑作「ルック・オブ・ラブ」を思い出すが、このアルバムを聴けばクラールのそれは、このアレンジの基本的には再現だったこと分かる。ちなみに「ベサメ・ムーチョ」もクラールの「ルック・オブ・ラブ」には収録されていたし、あまり指摘する人もいないようだが、このふたつのアルバムはなにかと共通点も多いのは、覚えておいていいかもしれない。ともあれ、「波」「十字路」「トリスチ」「白と黒のポートレイト」 といったジョビンのスタンダードも大きくフィーチャーし、全編に渡ってオガーマンのエレガントでクールなオーケストレーションでもって極上のボサ・ノヴァ・アルバムになっている。
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FOURPLAY / Heartfelt

2009年07月09日 23時45分51秒 | JAZZ-Fusion
 2月にヘッズアップに移籍しての新作「エナジー」を取り上げたのがきっかけで、ここ数ヶ月くらいウォークマンでフォープレイを聴くことが実に多い。フォープレイというとやはりリトナーの居た初期の数枚が印象深く、ラリー・カールトンにギターをスウィッチして以降の作品は、メンバーの老練なテクニックに裏打ちされた上質なサウンドではあるものの、ちと下世話な色気のようなもがなくなってしまい、あまりに透明に脱色され過ぎたところがないでもなかった。「Bali Run」だとか「Chant」のような名曲に出会えたような記憶もなかったし、そろそろそれぞれのアルバムが、一体どれがどれで、発売順はどうなのか分からなくなってきたので(笑)、ここRCA以降の作品をウォークマンに入れて、移動中などに聴いてみたという訳である。本作はワーナーからRCA系のブルーバードに移籍第一作で2002年の作品で、しばらく前に取り上げた「ジャーニー」の前作に当たるアルバムでもあるが、今夜はこのアルバムのことをちらっと書いてみたい。

 て、このアルバムで一番印象的なのはなんといっても1曲目「Galaxia」だ。打ち込み大好きなボブ・ジェームスが仕切ったに違いないアンビエント・ハウス的な作品で、アコピとパッド系のうっすらしたシンセがひんやりとしたムードを醸しだし、そこに打ち込みのチャカポコと合わさったネーザン・イーストとハーヴィ・メイソンのゴリっとしたリズムが絡むあたりがまずはおもしろいし、中盤から後半にかけて、イースト、お得意のスキャット・ボーカルに導かれて、ちょいとロック的にギラギラしたギターが登場するあたりの流れはなかなかのカッコ良さ、「もう還暦も越えてるというのに、このオッサン連中、なかなかやるじゃねーか」という感じ。私はもともとボブ・ジェームスのこういう作品が大好きなのだが、この作品はそれにプラスして、フォープレイとしてバンドの良さが出ているのがいい。フォープレイらしい名曲というには、ちと躊躇してしまうところがあるが、とにかく、ウォークマンに入れたフォープレイの作品として一番聴いたものだと思う。

 まぁ、一曲目にこうした作品を配したせいもあるが、このアルバム全体にテクノ色が強いと思う。アンビエント・ハウス的な作品としては他に、バラード風な6曲目のタイトル・チューン、いかにもなテクノビートにカールトンのブルージーなギターが絡む8曲目の「Cafe L'Amour」とか、プチプチ・サウンドとスカスカなリズムに80年代風なフュージョンを合体させた11曲目「Karma」あたりも、そうした色彩が濃厚だ。あと、エレピがキャッチーな2曲目の「That's the Time」もそうした部類かもしれない。ともあれ、このアルバムをテクノっぽくしてしまった反動か、次の「ジャーニー」はけっこうナチュラルな仕上がりになり、以降、フォープレイはこのサイクルでアルバムを作っているようなところがないでもないと思う。「ボブ・ジェームスの仕切ったアルバム」→「バンドで作るアルバム」というサイクルと、言い換えてもいいかもしれないが....。ともあれ、このアルバムを聴いて、改めて以上のようなことを感じた次第。
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ダイアナ・クラール/ホエン・アイ・ルック・イン・ユア・アイズ

2009年07月07日 23時30分39秒 | JAZZ
 1999年発表のダイアナ・クラールの出世作。メジャーシーンのことはよく知らないけれど、彼女はこれでもって「ジャズ界の新星」から「大スター」へと羽ばたいたのではないだろうか。音楽的にも前二作で採用したナット・キング・コール・スタイルのドラムレス・ピアノ・トリオから、もっと大向こうに受けるより多彩かつスタンダードな音楽へと変貌しているのが印象的だった。なにしろ1曲目の「Let's Face the Music and Dance」と6曲目の「I've Got You Under My Skin」はゴージャスなオーケストラが帯同したボサノバ・ナンバーであり、やや、通好みというか、マニアックなところがないでもなかった前作までのこのアルバムにはなかった「華」を感じさせるのだ。

 で、この路線は当然のことながら、次のオガーマンを引き連れての「The Look of Love」でもって、最高潮に達する訳だけれど、個人的な好みのせいもあるだろうが、やはり私的には「The Look of Love」が仕上がりがあまりに素晴らしかったせいで、以降、どうもこちらの「When I Look in Your Eyes」の方は、妙に色あせてしまったというか、あまり手を伸ばさなくなってしまっていた。いや、たまに取り出したりはするんだけど、最後まで聴くということがほとんどなくて、「こっちはこっちでいい曲沢山はいっているし、良いアルバムなんだけどなぁ、やっぱ次が良すぎたからかなぁ」とか思ったりしていた訳だ。
 ところが、ここ数日、ウォークマンでちょこちょこ聴きながら、ふと気がついたのだ。またかいといわれそうだけれど、曲順である。もう何度も書いているけれど、私はビートルズの「サージャント・ペパー」なんかで音楽を開眼したクチなので、アルバムというのは決して「曲の寄せ集め」などではなく、すぐに「曲順、構成も含めてアルバム全体で一個の作品として評価すべき」と考えてしまう悪いクセがあって(笑)、このアルバムも「どうも、曲順をなんとかすればもっと聞きやすいものになるんじゃないかと」と考え始めたら、けっこうハマってしまったのだった。

 細かいプロセスは省く、とりあえず再構成したものは以下の通り。狙いとしては前作ラインのドラム・レス・ピアノ・トリオの曲をできるだけ地味なポジションにおいて目立たなくして、逆にオーケストラがはいっているような曲が映えるようにすることである。なにしろオリジナルだと、ボサノバの1曲目が終わるといきなりミッドナイトな「Devil May Care」が始まり、1曲目華やいだムードがすっかり沈んでしまうあたり、違和感大きかったので、そういうのを緩和する感じで再構成してみた。あくまでも個人的にはだが(というか自己満足か-笑)、全体としては次の「The Look of Love」っぽい雰囲気になったような気もしている。そんな訳でこの曲順で聴く「When I Look in Your Eyes」は良い。出先に赴くまでの車中などで、最近愛聴している。


01.Let's Face The Music And Dance (1)
02.Let's Fall In Love (3)
03.The Best Thing For You (11)
04.East Of The Sun (9)
05.Pick Yourself Up (10)
06.When I Look In Your Eyes (4)
07.I Can't Give You Anything But Love (7)

08.I've Got You Under My Skin (6)
09.I'll String Along With You (8)
10.Popsicle Toes (5)
11.Devil May Care (2)
12.Do It Again (12)
13.Why Should I Care (14)
14.P.S. I Love You (13)

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SONY PLAYSTATION 3

2009年07月03日 21時47分28秒 | GAME
 定額給付金ももらったことだし、特に明確な使用目的があった訳でもないのだが、以前からこのキカイのゲーム機らしからぬヴァーサタイルな性能はどうも気になっていたし、とりあえずブルーレイ・プレイヤーとして使えばいいか....などと自分に言い聞かせて(笑)、ブレーレイ・ビデオの数枚レンタルとゲームディスク("Oblivion")と併せて、昨日、購入してきた。厚すぎてラックに収まらないので、とりあえず液晶テレビの前に置いてみたが、重量はたいしたことないが、図体はかなりデカイ、PS2より一回りは確実に大きい感じである。メニューはテレビやPSPと同じクロスメディアバー(XMB)だから、なんの違和感もなく使える。とりあえず、Linkステーションの中にあるiTunesライブラリを参照してみたりしたが、あたり前のようにアクセスできたし、内蔵のインターネット・ブラウザから自分のブログもなども普通にみれる。ハイヴィジョン放送になれてしまったおかげで、それほど感激もしなかったが、ブルーレイディスクの映像も当然キレイだ。

 で、問題はこれを何つかうかであるが、前記とダブルが箇条書きにして冷静に考えると、すぐに反証が自分で思い浮かんでしまうのが笑える。つまりこうだ。

・ブルーレイ・ディスクのプレイヤー → めぼしいソフトがない
・ゲーム機 → めぼしいソフトがない、PCがある
・ミュージック・ライブラリの再生 → AppleTVとAMEがある
・インターネットブラウザ → PCがある
・Linuxを入れてみる → PCがあるし、どうせ起動させるだけ(笑)

 うーむ、何に使ったらいいのだろう。やはりPS3というのはいまひとつ「売り」がないのがよくわかる。XMBのレスポンスのサクサク感は異常なほど軽快で、これで何かしたいと思わせるのに十分なのだがなぁ。強者がどう使っているか、ちとネットで調べてみるか、とりあえず80GBのHDDでは容量的に不安なので、500GBのでも喚装してみるのが先決か。とりあえず、今年の夏休みはこれで遊ぶことにしようか?。
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Antonio Carlos Jobim

2009年07月01日 23時38分39秒 | Jobim+Bossa
 このアルバム、確か1990年に購入したものなんだけど、なんともよく素性の分からないアルバムだ。1990年といえばCDが普及し始めた頃だったけど、そんな時期、坂本龍一が作ったMIDIというレーベルからリイシュー(なんだろうな、多分)出たものだった。坂本龍一を始めとするYMOの一派は、YMO時代に多少手を染めたけれど、あまり本格的に手がけなかったことのひとつに「フランス流のボサノヴァをテクノ的翻案する」みたいなことものがあったことをいろいろなところで云ったり書いたりしていたから、これなどそのルーツをリスナーに啓蒙するみたいな意味で出したのかもしれないけれど、驚くのはその収録曲だ。全28曲なのだが、前半の12曲はオガーマンとの共演による「イパネマの娘」が丸ごと収められているのだ。

 Verveレーベルに版権があるに違いないこの音源をどうして、日本の新興マイナーレーベルで、こうした形で出せるのか釈然としなかったが、アルバムの後半に収録されたいくつかの曲は、ワーナーから出した「Love, Strings and Jobim」からのものだったりしたことが判明して、ますます分からなくなってしまった。このアルバムの発売元はブラジルのエレンコというボサノバ系の老舗レーベルだが、そこから推察できるのは、おそらく米国とは別にこれらの音源の版権を所持していたということで、アメリカからブラジルからも遠く離れた、極東ニッポンではVerveとElencoというふたつのルートをたどって同一音源が2種類発売可能になったということなのかもしれない。ともあれ、若き日のジョビンのモノクロ写真がお洒落にレイアウトされたジャケのこのアルバムは、格調高い前半12曲に対し、後半はやや泥臭いいかにも「お国物」的な仕上がりの音楽で、当時はその音楽的落差にもけっこう驚いたりもしたが、今になってみればそれはそれでおもしろかったりする。

 ちなみに「イパネマの娘」と同一音源と書いたが、どうも本国から送り込まれたマスターの条件がよくなかったせいなのか、このアルバムに相当する部分の音質はどうも芳しくない。ことあるごとにリマスターされ鮮度の高い音質にリファインされいいるVerveの方との音質の差は開くばかりだが、寝ぼけたような音質で聴くオガーマンのストリングスはかえって、60年代の電蓄で音楽聴いていた頃をなんだか思い起こさせたりするし、それ故に後半との音楽的落差も多少なりとも埋めているような気がしないでもない。ともあれ、またぞろジョビンが出てきたということは、当ブログもそろそろ夏モードに突入である。
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