森高千里／ザ・キワモノ・ベスト

　大昔に私が森高千里に対する愛憎をないまぜにしつつ(笑)書いた「ザ・キワモノの軌跡」をココに再録したのをきっかけに、ちょいと森高でも聴いてみようと思って、あれこれ聴いているうちに(ちなみに現在森高の作品はベストを除けばほとんど廃盤のようです)、「そういえば、森高のベスト盤作ったよな」と思い出して、あちこち探していたら出てきました。

　確かに２，３年に作ったものですが、一応ベスト的な体裁はありますが、とりあえずその時聴きたいと思っていた曲を集めてみた....という痕跡が歴然として笑えます。「森高ランド」の曲が多いのは、おそらく森高の場合、一番最初に購入してきたのがこのアルバムだったからでしょうし、キワモノ卒業後の作品がきわめて偏った選曲になっているのも、私の森高観がモロに出ています。「古今東西」から一曲も入っていないのは、多分、あの圧倒的なアルバムをバラして聴くというのが忍びなかったんでしょうね(笑)。

　ついでにいえば、「八月の恋」というかの筒見恭平を招いて制作されたシングルは、聴けば聴くほどにいいです。ちょっぴり哀しい夏の情景をなんとも優雅なサウンドにのって、森高一流の乾いた情感で淡々と歌うあたりはサイコー。ひょっとすると森高千里の作品で一番好きなのは、意外にもこれなんじゃないかと思いつつ、久しぶり５回も６回もリピートして聴いてしまいました。
　ちなみにビートルズのカバーの２曲ですが、主人公の森高以外はあまりに見事なビートルズのカンコピです。これは森高よりスタッフが最高に楽しんで作ったことが歴然とした楽屋落ちなノリがおじさんには楽しい作品。
　

01.ALONE (5th_森高ランド_`89)
02.だいて (4th_非実力派宣言_`89)
03.八月の恋 (7th_ザ・森高 _`91)
04.17才 (4th_非実力派宣言_`89)
05.私がオバさんになっても (8th_ROCK ALIVE_`92)
06.ザ・勉強の歌 (7th_ザ・森高 _`91)
07.コンサートの夜 (8th_ROCK ALIVE_`92)

08.渡良瀬橋 (10th_Lucky 7_`93)
09.Here Comes The Sun (13th_TAIYO_`96)
10.Everybody's Got Something... (11th_STEP BY STEP_`94)
11.ザ・のぞかないで (7th_ザ・森高 _`91)
12.GOOD-BYE SEASON (5th_森高ランド_`89)
13.道 (5th_森高ランド_`89)
14.NEW SEASON (5th_森高ランド_`89)

15.ALONE (3rd_見て_`88)