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Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

キース・ジャレット病

2008年01月31日 23時32分38秒 | JAZZ-Piano Trio
 キース・ジャレットの音楽って、けっこうな音楽好きなら誰もが一度はハマるものだと思う。ジャズ的な黒っぽさとは無縁なヨーロッパ的な透明感、ロマンティックな情緒、そのくせインプロヴィゼーションの奔放な流れはジャズ以外の何者でもない....という、王道ジャズというにはやや特殊なタイプであるにもかかわらず、実は本質そのものなのみたいなところが、妙に人をハマらさせてしまうのだと思う。こういうのを「キース・ジャレット病」というらしいのを昔どこかで読んだことがあるのだが、実は身近なキース・ジャレット病患者が我が愚兄である。
 しばらく前に突然、夜に電話がかかってきて、いきなり「キース・ジャレットっていいなぁ、おい」みたいなことを言ってきたのだ。我が愚兄は大昔多少ジャズとかを聴いたせいで、チック・コリアあたりは今でも聴いていたりもしたのだが、キース・ジャレットというと「ケルン・コンサート」あたりの自己陶酔型長尺ピアノ・ソロというイメージがあって、敬遠していたらしいのだが、ここ四半世紀のオーソドックスなピアノ・トリオ・スタイルの演奏はいたくお気に召したらしい。

 私はとりあえず、キース・ジャレットのピアノ・トリオは、延々と続いたピアノ・ソロ時代の後くらいに始まったもので、キース・ジャレットがオーソドックスなピアノ・トリオでしかも大スタンダードを取り上げ、しかもその演奏がビル・エヴァンス・トリオに匹敵する高い評価を得たこと。そして、当初は一時的と思われたこのスタイルがその後四半世紀に渡って永続していることから、このピアノ・トリオはけっこうなアルバム数があることなどあれこれ説明してあげた(ついでにピアノ・ソロも断続的に続いていることも付け加えた)。
 話を聴くと愚兄の聴いた作品は「アット・ザ・ブルーノート」だったらしいのだが、私は電話しながら、「あの長大な作品がそんなに楽しめるもんなのか」と、すこしばかり首を傾げてしまった。「アット・ザ・ブルーノート」はCDで6枚組の超大作である。一応、レコーディング前提としてライブ・バフォーマンスだったのだろうから、曲のダブリこそないけれど、私にはこのアルバム、全体をせめて2枚組くらいに圧縮していたら、素晴らしい仕上がりになったはずなのに、こんなコンプリート盤にしたせいで、いささかだらだらとして、これといった焦点のない、やや緩慢な超大作になってしまった....ように感じたからだ。また、この時期特有な妙にバップににじり寄ったところも個人的にはキース・ジャレットに似つかわしくないと思ったりもしていたが、愚兄は軽くBGM的に流すもよし、ふと聴き耳を立てるもよし、という聴き方だったらしく、逆にこのあたりゆるいところ新鮮だったのかもしれない。我が愚兄が出会ったのが、私が大好きな「星影のステラ」だったら、同じようにハマっただろうか、ふと考えてしまった。
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シューマン 交響曲全集/ジンマン&チューリッヒ・トーンハーレO

2008年01月30日 22時40分12秒 | クラシック(一般)
 ここ2,3ヶ月くらい頻繁に聴いているアルバムである。去年クラシック音楽を聴いて、個人的に一番うれしかった出来事といえば、なにげなく聴いてみたシューマンの4つの交響曲(いずれもNaxos盤)が思いのほか楽しめたのをきっかけにして、その後、ムーティ、インバル、マリナー、バーンスタイン、ロジェストヴェンスキー、コンヴィチュニー、サヴァリッシュと様々な指揮者とオーケストラの演奏を聴き、演奏の聴き比べ、シューマンの4つの交響曲をぐっと身近なものに出来たことだったと思う。大体、人間も40代後半ともなれば、趣味嗜好にせよ、ライフスタイルにせよ、もうすっかり固まってしまうのが当たり前だろうから、私の場合、自分が聴くクラシックの守備範囲といったら、マーラー、ブラームス、ワーグナー、ブルックナー、新ウィーンといったコテコテの後期ロマン派の音楽が中心で、そこからはずれることももやはないだろうと思っていたからである。もっともシューマンは前期ロマン派に属する人だから、別段好きになっても不自然なことはなかったのだろうけれど....。

 さて、このジンマンとチューリッヒ・トーンハーレによる全集だけれど、例によって実にキビキビとしたリズム、すっきりとして見通しのよいアンサンブルでもって、響きがモヤモヤとしがちなシューマンの交響曲を颯爽と演奏している。こうした胃もたれのしない、そしてちょっと乾いたような演奏の質感って、おそらくジンマンとかアーノンクールとかが採用している(らしい)ピリオド奏法に負うところが大きいのだろうと思う。ピリオド奏法といっても私のイメージでは、ノンヴィブラート、独特なダイナミズム、低いピッチくらいのものしかないのだが、マッケラスのブラームスともそうだったけれど、独特な質感がある。これを新鮮と思うか、味気ないと思うかは、それこそ好みということになるのだろけれど、ブラームスあたりだとあまりに素っ気ないものを感じないでもないが、シューマンという古典派と後期ロマン派の中間に位置するような人の場合、これはこれでなかなかおもしろい。

 そういう演奏なので、趣としては、初期のベートーベン的な雰囲気でこの4曲も押し切っていると思う。それに違和感がないのは、これらの曲には本来そういう趣向が濃厚に残存しているからだとも思う。つまり、そういうことを気が付かせてくれる演奏というもできるかもしれない。したがって、比較的古典的な1,2番あたりが楽しめ、4番はとちワビサビがないようにも感じた。3番については、けっこう微妙、私はこの曲を交響詩というか、一種の音画のように聴きたいのだが、この演奏はあくまだも「5楽章の交響曲」という感じで、その爽快な演奏は新鮮ではあるのだけれど、あの「ラインの風景」が、この演奏から見えてこないからだ。
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パイオニア DV-600AV (DVDプレイヤー)

2008年01月29日 23時36分35秒 | PC+AUDIO
 12月30日に購入した東芝の激安DVDプレイヤーSD-580Dだが、あの時は「私にはこれで十分である」とは書いたものの、実はあの直後から色々と気にかかる点が続出した。画質ではない、何度も書いているとおり私は画質の微妙な差があまりよく分からないので、その点はあまり問題視しないのだが、何しろDVDを観ていると途中で止まってしまうのは問題だ。時間的に1秒くらいの時もあれば、5秒くらい続く時もあるのだが、とにかく画像がフリーズしてうんともすんともいわなくなるのだ。ディスクにもよるが、DVD-Rで焼いたものでない通常のDVDでもこれが発生したりするが致命的だ。映画ならまだしも音楽ビデオでこれが頻出すると閉口する。

 なので、実はあれを書いた2,3日後に、我慢できずこれを注文してしまっていた。アマゾンは届くのが早いので実は1月3日には届いていたのだが、設置したのはリヴィングPCと一緒にやった。値段は1万5千円くらいの機種だから、実はこれも安物には違いないのだが、セッティングしてみるとちょっとメカっぽいルックスも中々カッコ良いし、設定画面も親切、デジタル転送した音声もきっちりAVアンプで受けているようだし(東芝のはドルビー・サラウンドの方式をうまく転送できてないところも散見した)、なにしろ安定して再生できるのがいい。さすが国産品という安心感がある。いや、東芝のものも建前としては国産なんだろうけど、あの作り込みの甘さとしか思えない不具合や、設定画面のチープさど、どう考えても中国製DVDプレイヤーを使っている感覚だったから、やはりこの安心感は代え難いものがある。そういえば画質の方もよりシャープでくっきりしているような気がする。

 そんな訳で、東芝製はわずか2週間ほどで私のオーディオラックから姿を消し、以降この機種が何事もなかったかのようにラックには収まっている。わずか5千円くらいの違いだが、「安物買いの銭失い」とはよくいったものだ。ちなみにこの機種もDivXとかUSB端子付きでメモリからの再生ができたり、中国製DVDプレイヤーに負けない多機能ぶりである(パイオニアお得意のSACDが再生も当然付いている)。これでリージョン・フリーならもうほとんど申し分ない機種なのだが....。
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DONYA microSDカード専用 カードリーダー DN-CR-101W

2008年01月28日 17時18分40秒 | PC+AUDIO
 こちらも昨日届いた変換アダプタ。MicroSDを入れてUSBメモリのように使えるという代物である。職業柄、各種メモリカードをPCにコピーしたり、その逆をやることが多いのだが、時に職場のカードリーダが満員御礼だったり、MicroSDをSDに変換するアダプタが何故か見あたらないとか、そういう切ない思いをすることが多かったので購入してみた。当然といえば当然だろうが普通に読み書き可能である。これをUSBメモリの代替え品として持つということもありだろうと思うのだが、まぁ、こんなアダプタ購入するくらなら、USBメモリ本体購入した方が安いことは安い。
 本体だが、まぁ、1000円切る値段の代物だから、当然かもしらないけれど、デザインも質感もしょぼい。ご覧のとおり本体中央に何故か家紋が入っているあたり、このショップらしい個性といえばそれまでだが、全体としてはタバコのついているオマケのようなチープさすら漂う。まぁ、これで700円のMicroSDがUSBメモリとして使えるとは、確か便利ではある....。でも、職場で隣座っている同僚がドンキで購入したというモノののほうが、MiniSDもはいるし、デザインもそこそこでよさそうな物だったなぁ(笑)。
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PhotoFast メモリスティック ProDuo 変換アダプター

2008年01月27日 23時12分30秒 | PC+AUDIO
 半年ほど前に2GのUSBメモリーを5000円台前半購入して、「その価格の下落振りはある意味驚異である」などと書いたが、その勢いはそのますます加速しているようだ。たまに私が見に行くネットの某有名ショップでは、1GのマイクロSDが799円とか、2GのUSBメモリが1,199円とか売っていたりする。私は大容量のメモリを持ち歩いている人間ではない....といつも思っているのだが、それでもデジカメはスマートメディア、W-Zero3はMiniSD、ケータイにはメモリスティックとけっこう持っていたりするし、実には途中で紛失しても支障のないデータをUSBメモリにいれていたりするから、普通の人から見ればもう十分にメモリー野郎である(笑)。
 さて、今日、自宅に届いたのはMicroSDをメモリスティックProDuoに変換するアダプターである。前述のとおりMicroSDとUSBメモリの価格低落ぶりはユーザーにとっては、とてもうれしいことだけど、さすがにSDほどの量産効果が見込めないのか、メモリスティックはSDの2倍以上の価格に高止まりしている。そこで登場したのがコレという訳だ。なんとメモリスティックProDuoにMicroSDをいれてしまえるというアダプタだが、巷ではアクセスが遅いだの、通常のメモステより分厚いので一旦いれた抜けなくなったとか、おそろしい話もあったので、おそるおそる使ってみたのだが、ごくごく普通に動くし差し抜きも普通である。うーむ、これで700円のMicroSDが使えるとは確か便利だ。
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FFXI <戦ナ白赤75,暗47,黒侍40,忍37,獣30,狩シ24,モ竜召詩コ青か踊学15>

2008年01月26日 23時46分49秒 | GAME
 アサルト、ミッション、武器のスキル上げにあけくれていたせいで、各種ジョブのレベル上げというのは、もう半年以上やってなかった訳ですが、前回も書いたとおり武器スキル上げというのも飽きてきたところで、「アルタナの秘宝」で追加された2つのジョブも取得してあることではありますし、久しぶりにレベル上げでもしてみようと思いはじめました。とりあえず、それまでのジョブのレベルは「戦ナ赤75,白50,暗47,黒侍40,忍37,獣30,狩シ24,モ竜召詩コ,か11,青08,踊学01」です。私はこういうのは同じレベルできれいに揃っているのが好き(?)なので、一昨年にはモ竜召詩コを全部Lv15にしたりしましたが、その後に取得したからくりと青魔道士は途中で放置してあったので、それも含めて先週あたりから、「か青踊学」をすべてLv15にすることをとりあえず目標にはじめました。Lv15といえば、効率主義のはびこった現在のヴァナディールでは、ソロでやってもそれほど難しいものではありませんが、さすがにジョブ4つ分というとあつという間という訳にはいきません。

 一昨年の時はサルタバルタ~タロンギでやりましたが、今回の狩り場は全て慣れた南バストゥークでやりました。出口付近でLv10くらいまで、それを過ぎたら徐々に涸れ谷方向に足を伸ばしてLv13,4まで、そのままここでLv15にすることもできるのですが、さすがに経験値が15とか20と少なくなってくるので、このあたりからコンシュタット高地のミミズ広場でLv15というパターンで進めていきました。ジョブ的には学/踊、踊/か、青/か、か/踊といった新ジョブをサポ・レベルで使い回したのがおもしろかったです。踊り子のドレインサンバは非常に便利でしたし、からくりのオートマンは汎用フレームだったせいか、火力の上乗せ+非常時ケアル大助かりでした。ソロでレベル上げっていうとサポ白というイメージありますけど、今回は最初に学者やった時くらいのものでした。後、青魔道士....これは、モンスターが使用する技を学習しないといけないので、単純に殴ってレベルを上げていくのではなく、世界各地を回って該当するモンスターに素手で殴りかかり、時に後ろ向きになって特殊技を使ってくれるのを待つみたいなパターンで進めていったのでけっこう時間かかりましたが、実はこれが一番おもしろかった。そんな訳で、めでたく残り全てのジョブが15になり、現在「戦ナ白赤75,暗47,黒侍40,忍37,獣30,狩シ24,モ竜召詩コ青か踊学15」できれいそろいました。
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香鐵蛋

2008年01月25日 19時06分31秒 | 台湾のあれこれ
 こちらも豆乾同様、台湾みやげである。もっとも自分が買ってきたものはこの年末に平らげしまっていたのが、同行した友人が先日お裾分けしてくれたのでまた食べることができたという訳だ。豆乾も香鐵蛋も台湾の珍味だが、おそらくポピュラリティという点からすると、こちらの方が圧倒的に有名だと思う。淡水などにいくと、これを売っている屋台、おみやげ屋のオンパレードだ。ちなみにこれだが、一口にいうとゆで卵の燻製とでもいったらいいような代物である(真っ黒なのはそのせい)。
 味は醤油+八角という典型的な台湾スタイルだが、やはりユニークなのはその食感だ。とにかくゆで卵の白身は燻製したけっかガムのように弾力のある食感にかわっていて、これをかむと中から黄身の味がお出ましになって、これが合わさって非常にユニークな食感になるのだ。ふわふわした黄身とゴムのような白味という、決して相容れない食感のブレンド、そしてピリ辛の台湾の味付け、まさに珍味そのものである。
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黒胡椒豆乾

2008年01月24日 23時58分18秒 | 台湾のあれこれ
 先月台湾にいった時に購入してきたもの。豆乾とはよくわかんないんだけど、豆腐を乾かして油で揚げたものだ、いろいろなスタイルがあるのだろうが、台湾のデパ地下で購入してきたこれはそれを甘辛く似たような代物である。形状としはガムの長さ2倍なったような感じで、これが折れたり、よじれたりして袋に収まっている。非常にねっとりとして手でもつと、ねばねばになってしまう。味は甘辛い、これは黒胡椒と銘打っているだけにより一層なのだろうが、一緒に購入してきた普通の豆乾に比べて、それほど違いがある訳ないように感じた。
 あとこれもよく分からないのだけど、店ではたいてい肉乾と並べて置いてあるし、肉を食べたくても食べられない人向きの、ある種ヘルシーフーズみたいなもんなのかもしれない(屋台なんかでもこういう似非肉料理が台湾には沢山ある....というか、これは中国の文化なのかもしれないが)。食感といい味といい、確かにぱっと見肉を食べているような気はなる。もっとも油で揚げてしまっていては、これ食って痩せるとかは論外だろうけどね(笑)。
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マタンゴ

2008年01月23日 11時09分08秒 | MOVIE
 変身人間シリーズの最終作である。内容的には肝心の変身人間が「美女と液体人間」のスタイル、つまり間な形状に変身したまま(電送人間やガス人間のように普通の肉体と変身を行き来できず、変身した時点で人間的な知性も感情もなくなってしまっている)、人間に襲いかかってくるパターンになっている。ただし、全体の雰囲気やトーンは「液体人間」とは異なっていて、よくも悪しくも孤島でのサバイバル劇みたいなところがあるのが特徴だろう。ブルジョアのグループがヨットで出かけたはいいが、難破して孤島に漂着、そこには食い物になるようなものが何もなく、次第にエゴむき出しの葛藤がおこり、ひとりひとりとマタンゴというキノコ人間の餌食になるというストーリーは、ある意味ワン&オンリーな趣もあるである。また、この作品は63年の作品で、58年「美女と液体人間」とは5年くらいのインターバルしかないのだが、おそらく高度成長期にスタートを切った日本のムードが反映しているのだろうか、ブルジョア達が主人公とはいえ、この作品にそこかしこに漂う妙に明るい活気のようなものは、そうした豊かになりつつあった日本の勢いを感じさせたりもする。

 音楽は別宮貞雄、1922年生まれの純クラシック畑の人だが、ご多分にもれずアルバイトだったのか、昭和30~40年代の映画量産期に東宝で何本かの映画音楽を担当している。これはその数少ない1本のようだ。別宮はパリ音楽院に学び、ダリユス・ミヨーやオリヴィエ・メシアンに師事しているというから、ルーツはフランス音楽にありそうだが、ここで聴ける音楽はむしろストラヴィンスキー的であり、当時に彼が聴いていたのかどうかは分からないがバーナード・ハーマン的というか、とにかくニューロティックな音響を多用しているが印象に残る(単に私がフランスのこの手の音楽をよく知らないというだけかもしれないが-笑)。また、当時の東宝映画の「お約束」であるキャバレー音楽なども妙に歌謡的なセンスを感じさせるキャッチーな曲を書いているし、オープニングのまるで若大将シリーズでも使えそうな都会的で軽快メインタイトルで、けっこう下世話な魅力にも事欠かないのはなかなかだ。その後「国際秘密警察」「駅前」シリーズを手がけることになるのもさもありなんといったところか。
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金聖響 玉木正之/ベートーヴェン交響曲

2008年01月22日 09時00分04秒 | Books
ここ1,2週間くらい暇をみて拾い読みしている本だ。金聖響と玉木正之によるものだが、内容としては頭と最後にふたりによる対談、そしてこの本の大半を占める中間部分を金聖響という指揮者による全9曲の解説という構成になっている。曲目の解説とはいっても、権威主義的で四角四面なものでは全然なく、今時のボーダレスなリスナーを意識したようなカジュアルな口調で-例えば「ロックしている」「ノリノリで」といったフレーズが頻出する-ベートーベンを語っているのがおもしろい。また、指揮者としてベートーベンがどう見えるのか、オーケストラと対峙した時にどうか、歴史的な解釈の問題などなど、さらりとした口調ながら、音楽的な情報量もけっこう豊富であり、文章でもって楽しくベートーベンの音楽を追体験できるという感じだ。第1番第1楽章冒頭の奇妙な響きなど、これまで「おや」と思っていたところを、何故「おやっ」「あれっ」と感じるのか、実にわかりやすく解説してくれているが、ここなど本書の白眉だと思う。

 という訳でけっこう楽しく読ませてもらっているのだけれど、困ったことは今現在私があまりベートーベンを聴く気分ではないということだろうか(笑)。ベートーベンの音楽が持つ、押しの強さ、説教臭さ、重厚長大感などは、私にとっては気分が乗らないとあまり音楽として説得力がないのが正直なところなのである。ベートーベンについては3年近く前に、序曲集をあれこれ買って聴き比べをしたことがあったし、丁度2年前の今頃は「ディアベリ変奏曲」を聴いていたりもして、それらについては当ブログでも書いた記憶があるけれど、ともあれ最近とんとご無沙汰だったもので、この本がきっかけとなって交響曲の方もどうかな....と思ったのだけれど、残念ながらあれこれひっぱりだして、じっくりと聴いてみようとというところまでいかなかった。まぁ、とりあえず、Walkmanにはヨッフムの旧全集を入れて、折りにふれて聴いてはいるのだけれど....。しかし、この全集、全編にわたっていかにも重厚長大なベートーベンという感じで、1番や2番、あと8番といった、比較的軽い作品でも実に希有壮大に仕上げているのは、戦前のスタイルを色濃く感じさせておもしろい。
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宇宙大怪獣ドゴラ

2008年01月21日 23時47分58秒 | MOVIE
 「宇宙大怪獣ドゴラ」は黄金時代(昭和30~40年代)の東宝特撮映画で、私が現在に至るまで唯一見逃していた作品である(実は「獣人雪男」も未だ観てないのだが、これは今後観ることは出来ないだろう)。監督は本多猪四郎で、昭和39年に「モスラ対ゴジラ」と「三大怪獣 地球最大の決戦」の狭間に作られ、配役陣が夏木洋介、藤山陽子という「青春とはなんだ」コンビ+小泉博と若林映子とくれば、これはもうつまらない訳がないのだが、昭和40年代以降、変身人間シリーズのような異色作、「大怪獣バラン」のような地味な作品ですら度々オンエアーされたのに、なぜかこの作品に限ってはテレビ放映に出くわしたことがなかったのである。この状況は昭和50年代後半のレンタルビデオになっても同様で、ドゴラというクラゲのような怪獣が地味だったのは確かだとしても、最近では「獣人雪男」と同様な一般公開しかねる「曰く」があるのではないかと勘ぐっていたほどだ。ところが、この年末にレンタルビデオに行くとなにげなく置いてあるではないか、問答無用でレンタルしてきたのはいうまでもない。

 さて、公開から四十数年を経て初めてお目にかかるこの作品だが、確かに地味な作品である。ドゴラというクラゲというかアメーバのような形状の、あまり動物的などう猛さや凶暴さ希薄な怪獣がメインとなっているせいか、前半~中盤にかけてはドゴラが巻き起こす怪現象がメインで派手な特撮的による見せ場があまりなく、宝石を狙うギャング団とそれを追いかける刑事、謎のブローカーなどが入り乱れたアクション映画の雰囲気で進んでいくからだ。これは当時大ヒットしていた007シリーズの影響なのだろうが、このあたりをとりいれ、更には「ローマの休日」のアイデアまで取り込んでしまった「三大怪獣 地球最大の決戦」のド派手さに比べると、シリアス色が強い反面、総体的に地味になってしまったというところなのだろう。
 特撮的には、当時、東洋一の吊り橋といわれた若戸大橋がドゴラに釣られるように浮き上がって破壊されるシーンあたりがハイライトで、これはなかなか秀逸な仕上がりで一見に値するシーンとなっている(蜂毒とかいうのであっけなくやれてしまうのは、バラン同様ちと盛り上がりに欠けたが)。また、出演陣は悪女役の若林映子が現代にも十分通用するクール・ビューティーぶりを発揮して最高にチャーミング、他の出演者を圧倒していた....というのはひいきの引き倒しか(笑)。
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エレコム JC-PS101USV(USBtoPS/PS2ゲームパッドコンバータ)

2008年01月20日 17時56分20秒 | GAME
 これはけっこう以前に購入したアイテムだ。私の場合、多少の例外を除けば、今年に入るまでFFXIというゲームはもっぱらPS2でやってきたので、これの出番がなかった訳である。ところが、今回ようやくPC環境に移行したことにより、これを使った訳だけれど、心配だったのが、PS2の純正コントローラは動くだろうけど、私の使っているロジクールのネットプレイ・コントローラはどうだろう?という点だった。結果としてはokだったのりだけれど、こういう変換器ってのは、隙間産業故なのか大抵トラブルあるもんだし、使い方もよくマニュアルを読んでも使い方がよくわからなかったりするので、けっこう覚悟して使い始めたのだが、設定にはほとほど困り果てた。PS2なら初期設定でいけてしまうのだろうけど、私の使っているネットプレイ・コントローラは、キーアサインが違うらしく、そのまま使うキー配列が全く違うものになってしまったのだ。

 で、これに付いてくる設定ソフトというのが、また、なんていうか、かゆいところに手が届かないそっけないソフトで、コントローラの画面でも出てくればサクサクと設定できそうなものなのに、それがないものだから設定してはテストを繰り返す....ってな作業を何回したことか。「だったら、そんな面倒なコントローラを使うな」といわれてしまいしそうだが、何度か書いているとおり、なにしろFFXIはもとより、あれ以降のゲームは全てネットプレイ・コントローラでやってしまったため、もう遅いというか、いまさら元にもどれないという感じなのだ。ともあれ、ゲームが出来るPC環境が整ったのだから、これからは当然「女神転生Imagine」なども射程に入ってくるのだけれど、あれなどキーボード前提のプレイなのだろうから、仮に始めたとすると、最初はそのインターフェイスに慣れるだけでも一苦労すると思う。
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FFXI <カンパニエ、日輪を担いで、踊り子、学者>

2008年01月19日 23時45分07秒 | GAME
 自宅のAV環境の整備に併せて、約一ヶ月ほどお休みしていたFFXIですが、ここ一週間くらい、ずいぶんと苦労してアプリケーションのインストール、アップデート、キボコンの設定(PS2用のコントローラーをUSBに変換するアダプターなど)、ディスプレイの設定、ゲームの設定、単語とマクロと登録といったもう山ほどあったもろもろの面倒くさい作業も終わったので、このところぼちぼちゲーム内にも顔を出しはじめているところです。しかし40インチの画面で見るヴァナ・ディールはさすがに壮観ですね。これまでPS2だったこともありますが、とにかくこれだけデカイ画面でかつ今までとは比べものにならないくらい精細な画面で、かの地をかけめぐっていると、まだ慣れてないせいか「画面酔い」してくるほどでした。

 とはいっても、久しぶりに復帰してみたら、とりあえず急いでやらないといけないこともなくて、PCでの環境に慣れるべく、ビシージばかりやってましてけど、昨日はプロマシアとジラート・ミッションの補完クエともいえる「日輪を担いで」に野良シャウトにナイト参加、開巻早々、敵をうまくたげれない、死んで復活したら、すぐにガにやられる等々惨憺たる結果でしたが、私以外のみなさんががんばって、問題なく勝利しました。次にアルタナで導入された、カンパニエにも初挑戦してみました。なんとなく敷居が高いように感じていたのですが、手順さえ覚えれば気楽なコンテンツでした。まずは近場の北グスタに行って、もう深夜だというのに三回ほどやったところ、2500くらい経験値をかせぐことができて、あっという間に「日輪を担いで」でくらったロストを回復することができました。あぁ、これおもしろいかもれない....。

 本日は午後から空の光エレでスキル上げのシャウトがあったので、両手鎌と両手槍のスキル上げるべく参加して、両手鎌はめでたく240に到達、とりあえずスパイラルヘルのWSクエをオファーしてきましたが、数ヶ月続いたスキル上げもさすがに飽きてきてきて、これからWS300回とかちと勘弁という感じだったので、こっちはひとまず休止して、さっきから、新ジョブの踊り子、学者を上げているところです。 いやぁ、「そろそろ、このゲームも潮時かなぁ」などと思いながらも、このゲームやること一杯ですね(笑)。
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BlogOut in 浅草

2008年01月18日 23時57分26秒 | others
 2,3年振りに浅草に行ってきた。とはいっても今回は仕事ではない、職場のレクリエーション(のようなもの)である。雷門の提灯の下で待ち合わせ、仲見世を散策しつつ、天ぷらを食い、浅草演芸場で芸を楽しむ....という典型的なお上りさんコースだが、そういえば前に来た時もそんな感じだったと思う。職場のレクリエーションといえば、どこかに泊まりがけて行ったりする組もあったのだが、こちらは日帰り組といったところだろうか。あなたの職場にも決まっていませんか、レクリエーションのようなものが企画されると、はとバスツアーとか浅草散策とかいいだす人が....(笑)。
 ともかく、今回は寄席に行きた~いといった人がいて、「どうせ寄席にいくなら演芸とか浅草に詳しそうなヤツを連れていけ」という成り行きだったんだろう、私は何故か自動的にメンバーに組み込まれていた格好である。ちなみに私は「行きたい」とも「行く」ともいってないし、ましては幹事としてかの地を案内するなどとこれっぽっちも云ってないのだが、成り行き上、天ぷら食うならどこがいいとか、演芸場はどっちだと、結局、添乗さんのようになってしまっていた。まぁ、私自身、浅草って場所は嫌いじゃないから、いいんですけどね。

 ちなみに天ぷらだが、ずいぶんと久しぶりに中清にいった。浅草で天ぷらといえば、やはり中清である。選んだのは当然、この店の名物の「雷神揚」である。雷神揚げというのはかき揚げなのだが、かき揚げというような平たい形状ではなく、ボールのように丸くなっていて、そこに海老だのなんだのがこれでもかっていう程入っている代物だ。おおよそかき揚げ三枚分はあろうかというボリュームで衣の分量もかなりのものだ、食感はサクサクと軽く、その時はどんどんいけてしまう。勢いでこれの他にも天ぷらの盛り合わせなども頼んでしまったのだが、こちらもみんなでペロリと食べてしまった(当然、後で強烈な胃もたれにみまわれることなる-笑)。
 寄席の方はというと、平日だからまぁすいているだろうと、タカをくくって演芸場赴いたところ、これが満員、寄席は1月20日まで正月なんだそうだ。いわゆる顔見せ興行で出演者が豪華なせいで、ローカル局のTV中継がはいったりしていたりするせいなのだろうが、仕方ないので立ち見で入ることした。顔見せ興行だから一人の持ち時間は10分程度と非常に短い、落語はみんな小話でおわらせてしまっていた。鶴光が中入り、トリは歌丸だったが、やはり「笑点」の効果なんだろうな。最近の歌丸はかなり人気があるようだ。そうえいばこの昔は新作落語専門だったけど、今はすっかり古典に鞍替えしているらしい....。という訳で、歌丸まて聞いたところで、こちらも帰り支度とあいなった。おみやげは人形焼き、最後まで典型からはずれない浅草ツアーであった。
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宮内國郎/ガス人間第一号

2008年01月17日 03時48分39秒 | サウンドトラック
 こちらは「ガス人間第一号」のサントラ盤。担当したのは宮内國郎だが、彼の名前を聞いても音楽をその即座に浮かばない人でも、好き者ならこのサントラを聞けばあっと驚くこと請け合いである。何故かといえば、ここでの音楽のかなり部分がその後のテレビ・シリーズ「ウルトラQ」や「ウルトラマン」で流用されるからだ。なにしろメインタイトルは「ウルトラQ」の例えば「ゴメスを倒せ」その他て゜主に怪獣が誕生するシーンで数多く使用され、「藤千代とガス人間」も怪獣の末路で表現するシーンで多用されたものであり、ともかくテレビで「ウルトラQ」に親しんだ人は、オリジナルのこちらの方に違和感を覚えるほどに、テレビで慣れしたんでしまっているはずだからだ。実際、私も昭和40年代の中盤頃だったか、はじめてこれを観た時は「えっ、なんでここにウルトラQの音楽が出てくるの?」と驚愕したものだった。もっとも「ビルマの竪琴」を観た時も、「なんでここにゴジラの死ぬシーンの音楽が出てくるんだ」と思ったものだけど(笑)。

 ちなみに音楽そのものの仕上がりだが、宮内という人はどちらかというとクラシック系ではなく、ポピュラー系の人らしく、この作品も比較的小規模なオーケストラ(金管の咆哮や木管のグロテスクな表情、弦のミステリアスな動きなどはストラヴィンスキー的である)、キャバレー・シーンでかかるジャズ風なもの(イージー・リスニング風ではあるが)、能楽と様々な音楽をそつなくまとめている。まぁ、そういう意味で変身人間シリーズとして佐藤勝の音楽に近い感触がある。ちなみに佐藤勝が怪奇ムードを盛り上げるためにミュージック・ソウを使ったように、宮内はここで電気アコーディオンのモジュレーションがかかった音色を多用して、尋常ならざるドラマの雰囲気を演出しているが、劇中の「情鬼」の音楽は完全な能楽作品のように聴こえるが、これは映画のためにわざわざ作ったオリジナル作品なのだろうか?、ともあれ一種独特のスタティックな風情があって、これまた印象深い。
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