百両の木に赤い実がなっていました
「百両の赤い実が、今はもうすっかりなくなってしまったね」
ハナミズキが不思議そうです
「そうなんだよ、赤い実を袋をかけて守っておいたのさ」
とおちゃんがそう話すと、
ハナミズキはなぜなんだという顔をしました
「小鳥たちが来て、たちまちに食べつくしてしまうからだよ」と、
とおちゃんが答えました
「そういえば、1月の大雪が降った日までは
まだ実があったねえ」とハナミズキ
「そのあと、鳥たちが見つけてあっという間に
食べつくされたのさ」
とおちゃんはため息まじりです
「きっと小鳥たちがどこかで
百両の種を落としてくれていると思うよ」
かあちゃんがそういいました
「そうやって、どこかで新しい百両の木が
生えてくれば嬉しいってことだね」
ハナミズキも納得したようでした
「百両の木は珍しいから
自然に生えれば好いことだなあ」
とおちゃんもうなづきました
百両という花木はたしかに珍しいです
おととし園芸店で見つけて買いました
去年はたくさん花をつけてくれて
今年は赤い実がたくさんつきました
小鳥があちこちに増やしてくれることを
期待しているんですがね
わさびさんちの庭って、植物園みたい。
どれだけの種類の植物があるんでしょうねえ?
いつもオドロキです!
この鉢はしばらくは見つけられなくて
安全だったのです
ところが、1月のある日、見たら
赤い実が数粒なくなっていました
そしたらあれよあれよというまに
すべて喰いつくされてしまいました
うまかったのでしょう
現場をつかまえることはできませんでした
小鳥にとってご馳走だったのでしょうね
種が落ちて芽を出してくれるといいですね