(童話)万華響の日々

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技術者から馬鹿正直を奪った経営の行き着くところ

2015-11-13 19:06:37 | 社会診断 企業

旭化成建材のマンション等杭打ち偽装事件は未だに解決の方向も見えません、そんな中で朝日新聞デジタル

11/11によれば、

横浜市の大型マンションが傾いた問題で、元請けの三井住友建設が11日、問題発覚後初めて会見し、工事全体の管理責任を認めて謝罪した。国土交通省は、杭の施工不良とデータ偽装を見逃した同社のチェック体制に不備がなかったか、建設業法違反の疑いで調べている。

 「杭工事の不具合とデータ流用を見抜けなかったことが最大の責任」。永本芳生副社長は都内で開いた会見で頭を下げた。

 問題が公になって約1カ月。全国に不安が広がる中で一般に説明する場は設けず、この日も定例決算会見だった。永本副社長は「説明が今日になり申し訳ない」としつつ、「住民が知らない情報が流れるのは不安をあおる」と釈明した。

 建設業法は、下請けへの指導を含む工事全体の管理のため、元請けに技術者の現場常駐を義務づける。違反すれば営業停止など行政処分の対象となる。横浜のマンション建設で三井住友建設の社員は、2次下請けの旭化成建材が杭を打った473本の大部分で立ち会っていなかったという。

 永本副社長は、「試験的に打つ杭に立ち会い、残りは施工報告書で確認すればよい」とする国交省の標準仕様書に沿った対応だったとして、「日々の管理に落ち度はなかった」と強調した。」(下線は筆者)

住民に知らせると要らぬ不安を招くというのはこういったパニックになりやすい事故事件で行政側や行為者側の言い

訳の典型的パターンであり、そういう情報開示の遅れが逆にさらなる大きい不安や混乱を招くことになりやすい、

もっと賢明な行為者ならばリスク管理の中にどうやって不安や混乱を鎮めつつ速やかな情報開示をすればいいか

を考えるだろう、また、元請けが技術者の現場駐在を義務ずけているのに旭化成建材は駐在を怠った杭打ちが

ある、というのも問題だが、国交省が"試験的に打つ杭に立ち会い、残りは施工報告書で確認すればよい"とした

標準仕様書なるものがあるというのはさらに合点が行かない、新聞記事にはないが謝罪したときにふっと「旭化成

建材に裏切られた」というTVニュースも聞いた、元請けが自分たちの義務を怠っていながら下請けの不正を一

方的に裏切られたと白を切る、大岡裁判なら両成敗であろう、責任は連帯的であることは明らかです、ものづく

り企業は特に馬鹿正直であること(プロの誇り、仕事の完璧さを追求)が大事だと思います、製造業者には製造物責任

があるから当然と言えば当然、律儀な技術者から馬鹿正直を奪うような経営者は必ず間違うという典型的な例に

なったのではなかろうかと思います、自ら馬鹿正直を捨てた技術者は論外ではありますが…

 


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