テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Marantz, 10B

2016-07-22 11:58:15 | Weblog

  今日の1台目は Marantz の 10Bで確かこの機種に取り組むのは4度目かと想われる。 お話では
ジーと云ったノイズが気になり、また MPX の動作が不安定、また CRT モニターが表示を変えた
時に輝点が飛ぶとのお話だった。  この種のチューナーの修理、改造に付きましてはこちらのホ
ームページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

7月23日 先ず手始めに真空管のgm測定を行った。 一部の物のパラメータがTV7には無く似た
物の値から類推した。 結果1本(6DZ4 局発用で多分問題は無い)を除き良好だった。

7月24日 実際の動作を診てみた。 当初ステレオのインジケーターも点灯し、CRTでもステレオ
出力を確認出来たが、暫くすると状態が変わりステレオの復調が機能しなくなった。 通常MPXの
問題は真空管の劣化が原因のことが多いが昨日の測定結果では真空管の問題では無さそうな
ので修理は少なからず難航することが想像出来る。

 

7月25日 今日は仕事場のP/Cを修理に出して仕舞った為画像がアップ出来ておりません。

本格的な修理に取り掛かった。 通電後暫くしてステレオ表示が消えた後、19KHzの信号、或い
は38KHzがどうなっているかを確認した。 結果ステレオ表示が消えた後も19及び38KHzの信号
は良好に出力していた。 ならばとステレオ・トリガーのトリガーレベルを下げたところステレオ表
示は点灯した。 ところがそれから暫くして消えて仕舞い今度は19/38KHz信号も消えていた。



更に時間経過後の状態を細かく診てみたが、どうも信号レベルが可也低下していた。 この原因
がどこに在るのか調べ始めたがIF1~6は機能している様だった。 ただリミッタ、ディスクリ、フロ
ントエンドの動作はハッキリせず確認方法を工夫する必要が有る。 特にフロントエンドには入手
が困難な(他の物で置き換えられない)真空管が使われており苦労する。

 

ステレオトリガーの出力波形。 上はステレオ受信時でプレート電位が下がっており、下はその逆。

明らかに受信感度が大きく低下している。 如何にして問題点を特定するか少し頭を冷やそう!

7月27日 問題点を切り分ける為にはフロントエンドの真空管を交換したいところだが6DL4等は
簡単には手に入らずどうしたものかと考えていたが、フト数ヶ月前に同じ機種を修理した方が予
備の真空管一式をお持ちだったことを思い出し、不躾ながらお借り出来ないか伺ってみたが幸
い快くお貸し頂けることになったので明日はこれらを使って動作を診てみよう。 

 

7月28日 フロントエンドの真空管をお借りしたので動作確認に取り掛かった。 

先日のテストでは20分程でステレオ表示が消え明らかに感度が低下したのだが何故か既に2時
間を経過しているが良好に機能している。 問題が出てくれないと修理は出来無い>

通電後2時間45分が経過したが感度の低下は余り診られなかったので場所(アンテナ)を窓際に
移し更に1時間ランニングしてみたが感度の変化(アンテナが短くなり若干レベルは下がったが)
は殆ど診られなかった。 ただf0ではステレオ表示が点灯せず、可成り離調させないと点灯しな
い問題が診られる様になった。

 

8月3日 今日は知人のMさんに手伝って貰い細かく診てみた。 f0から若干離調したところでステ
レオ表示が点灯するのは38KHz発振部のロックが外れ、フリーラン状態で点灯したと分かった。
細かく調整した結果ステレオ表示は安定して点灯する様になった。 ステレオ出力も一応出る様
にはなったが感じとしてセパレーションは16~20db程と想えた。 回路に使われていた半固定抵
抗は近年交換されており、真空管も国産の物に一部(MPX用6U8)交換されていた。 これらが交
換された際にどの様な問題が有ったのかご依頼主に伺ってみたが不明だった。 またVertical と
Horizontal 両ゲインを調整しようとしたが全く変化が無く一部回路が変えられている様だった。 

 


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