テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

日本ビクター、JRE-47

2023-10-26 11:29:48 | ラジオ

 今日お預かりしたのは初めてとなる 日本ビクターの JRE-47 で音声出力が全く無いとのお話し
だった。   この種のラジオの修理のご依頼はこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ (新)
にお願い致します。

幸い松本でラジオ博物館をやっている友人から回路図を送って貰い大いに助かった。

先ずは真空管の gm とエミッションを確認した。 6F5 が 5/25 と略使えない値だった。

次いでコイル類を確認したが RF コイル (下の画像) の 1次巻き線が切れている様だった。

しかし使われている部品からシャーシーは米国製 (多分 RCA, D8-28  1935年) と判明した。

高周波段の出力コイル (DET. COIL) の断線修復に取り掛かった。

巻き線が可成り解けている。 サテどう繋がっていたのか?

剥がれていた巻き線を別の物に巻いた。 サテ内部は撮影し難いが何とか明日頑張ってみよう。

使われているコイルが何故この様に多いのか不思議だったが元々の RCA. D8-28 は中波だけで無く
短波 (Band B) 1.625-5.7MHz、(Band C) 5.7-18MHzと3バンドをカバーしていたがそのコイル
をそのまま流用しているからと想われた。

10月27日 簡単な治具を作りコイルを巻き始めたがどうも具合が悪い。

結局手巻きとなったが上の画像の左から二つ目が今回巻いた部分。 下がそのアップ。

一部ダマになっているがここはご勘弁頂きたい。 しかし視力の低下は厳しくイヤハヤ疲れた!

元のシールドケース内に戻し、配線を元通りにした。

念の為、久し振りにメタル管のストックを確かめてみた。 ガラスの GT 管は数百本ストックし
ているが 6F6 は数本在ったと想うが 6F5 の記憶は無い。

中に 6K5 (?) と白箱に記された物が在ったがピンの出方からすると 5M 即ち 6F5 の様で一瞬喜ん
だのだが残念ながらヒーターが断線している様でピンをいじってみたが好結果は得られなかった。

次いで実際にスピーカーを繋ぎスライダックで徐々に電圧を上げて行ってみたが 100V 辺りで
若干ハムが出始めたがフィールドコイル代わりに使った 1KΩ/5W? の酸金が可成り発熱しスピ
ーカーえの配線部分の半田が溶けた様でハムが消えた。 電源周りを先ず調べる必要が有る。

10月29日 +B電源回路に使われているブロック型電解コンデンサの抵抗値を診てみたが可笑しな
値では無かった。 ただ入力 100Vでの+B回路の電流は約 220mA で異常な値だった。 兎に角+B
電源周りのコンデンサが怪しかったので思い切って 3個を新品に交換した結果良好に動き出した。
先々のことを考えるとペーパー・コンデンサも交換したいところだがご依頼主のご予算も有り、ま
た極力オリジナルの部品で動作させて欲しいとのご依頼も有ったのでここまでとさせて頂こう。

10月30日 念の為今日も動作を確認してみたが電源入力は 70V程度で動作し始めた。

先日のテストの折 6F5 の gm が可成り低かったので音声出力がどうなるか心配だったが結果可
成りの音量が出たので改めて gm を診て見た。 結果 42/25 と通電に依って復帰した様だった。

パイロット・ランプが断線していた。 どうせなら 6E5 も使われた方が良さそう。
しかし88年前の部品が今でも使えると云うのは何とも驚きなのであります、流石RCA!

 

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