テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Ducati, RR 3431-1 (1947)

2022-05-11 10:30:44 | ラジオ

今日お預かりしたのは4年前にこちらでレストアを手掛けた Ducati, RR 3431-1だが、正直全く覚
えていなかった。 お話では通電はするが受信はしていないとのことだった。 この種のラジオの
修理のご依頼はこちらのホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。

早速通電してみたがバンド切り替えスイッチと 6SK7 のソケットに接触不良が在る様だった。
一応受信は出来 NHK 第一、第二、FEN (810KHz) と受信出来たがそれより上では発振して仕舞い
上はニッポン放送、ラジオ日本はまた受信出来た。 つまり約850~1,150KHz辺りだけが受信出来
ないと云う珍しい症状だった。

どうも中間周波段で発振している様だったので動作を細かく診てみたが原因は見付からなかった。 
アレコレ細かく診ている内に益々動作しなくなったので周波数変換の機能を診てみたが局発が機
能していなかった。 バンド切り替えも怪しいが接点部分が殆ど見えない。

しかし4年前に手掛けた際コンデンサ類は交換したと想うがこちらでは使って無いフィルム・コン
が幾つか使われていた。 念の為真空管の一部を交換し、フィルム・コンをパラに添えてみた。

局発回路の 50pF が怪しかったので交換してみたが変化無し。

午前中ご依頼主にメールを2度送ったがエラーとなって仕舞った。 午後ご依頼主からのメールが届
いたがそのメールに返信したがそれもエラーとなって仕舞った。 何故こちらからは送れ無いのか?

5月12日 昨日バンド切り換えスイッチと真空管 6SA7 のソケット部分に問題が在った様だったが
一時期一応低域と高域は受信出来たのだがその後徐々に動作しなくなって仕舞ったのが何とも解せ
なかった。 何と云っても局発が全く発振しないと云うことは5球スーパーでは経験が無いことで
最早3バンドは諦め中波専用とする改造が必要かと考え始めた。 一度頭を冷やすことにしよう。

5月14日 各コイルの共振周波数を確かめてみようとしたがバリコンの容量を最小にしてみたが共
振点が現れない。  これはコイルがレア・ショートしているか、バンド切り換えスイッチ部分で短
絡しているかの何れかだろうと想像したが結果から申せば後者だった。  バンド切り換えスイッチ
の接点部分は外からは殆ど見えず難航したが一応短絡は回避出来た様で良好に機能し始めたが暫く
連続運転を続けてみよう。

5月17日 ご依頼主から右側(選局)シャフトがぐらつくが原因は何かと云う問い合わせを頂いた。
上の画像の上部にこのシャフトの片持ちの軸受が見えているがこの構造ではぐらつきは必然。

バンド表示のランプの点灯が不完全だったので手直しに取り掛かった。 ただこのランプは奥まった
シャーシーの表面に半田付けされており交換は非常に難航した(何とか半田鏝二つを使って外した)

発送の連絡(伝票番号)等を午後したが今日も送ったメールはエラーとなって仕舞った。

5月18日 無事届き受信を確認したと連絡を頂いたが若干別の問題が在る様だったがそれ
に関する回答を送ったがまたもエラーとなった。 一体何なのか? 何れにせよ今回の
機種はダイアルに使われているガラスの破損が心配なので輸送は極力避けた方が良い。

お話ではダイアルポインターの移動がスムーズで無く引っ掛かる感じだが以前はこの様
なことは無かったとのお話だった。 ただこちらでもこの部分には何もしておらず困っ
て仕舞う。 もう1点はダイアルの指示位置が変わっているとのお話だった。 今回トラ
ッキング調整は全く行っておらずダイアル位置が変わるとは考えにくいのだが? 何れ
にせよこちらの確認無しに既に発送したそうなので到着後診させて頂こう。

5月19日 届いたものでどれ位ダイアルの指示にズレが有るのか見てみた。 伺った通り印しを付
けた黒点からはズレていたが通常古い真空管ラジオではここまで細かくは確認していない。

ズレの原因の一つはダイアル板が左に寄っていた(このガラス板は2mm程の左右に余裕が在る)。

5月21日 底面の止めネジの一つが(左上)欠落していた。 箱の中にも見付からなかった。

ズレの要因が真空管に在るのか念の為確認してみたが変化は無かった。

今回のズレの場合上の画像に見られるイモネジを緩めポインターの位置を修正すれば良い。

次いでダイアルが引っ掛かる問題に取り掛かった。 前回組み立て終わった際に若干ダイアルに
空転が診られたがそれまで引っ掛かり或いは空転には気付かなかった。 摺動面も可成り円滑。

ポインターの動きを診た際、下の部分が若干引っ掛かっている様な動きをした。 どうも下の画像の
先端に見られる金色の金具がスンナリ回って無い様だったがここに修正した結果スムーズに回った。

上は TBS (954KHz)、下は昔流に言えば FEN (810KHz) 受信時のポインターの位置。

組み込みに取り掛かったが止めネジが確実では無かったので1ヶ所ナットを加えた。

組み込み最後にポインターの位置を確認した。 また引っ掛かりも殆ど無くなった。

無論パララックスに拠って見る位置で若干位置はズレるがそこは仕方ない。 輸送時のガラスの破損
が気になるので外して送ることを考えていたが折角位置を合わせたので付けたまま送ることにした。

 

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