今日お預かりしたのは Beosound 3000 でこれまで手掛けた B&O 製品は小さな物まで含めると優
に100台を超えるが、電源が入らないと云う物は Beosound Century で一度経験しただけだがサテ何
に問題が在るのか? この種の物の修理のご依頼はこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお
願い致します。
早速動作を診させて頂いたが最初の通電時内部で発振回路が起動する様な高周波信号が出た。
ところが見た目は全く通電していない状態だったので早速分解に取り掛かった。 毎回泣かされる
両側のプラスチック・プレートを何とか外したが何度やっても割らない様神経を使う。
左がメインの電源ユニットで、右の基板に電源の制御回路が組み込まれている。
先ずは電源ユニット内のヒューズ5本を診てみたが問題は無かった。
次いで電源ユニットの各出力を診てみたが下の回路図に赤い印を付けた出力に問題が診られた。
具体的には+12V, +15V, -15V の各出力が略 0V だった。
これら回路の制御を行っているトランジスタ3個を外付けしてみたが TR1 以外は全く変化が無かった。
右の制御回路基板は一応パターン図は有る物の PDF からプリントアウトした物なので細かい部分が
読めず回路を追うことは出来なかった。 適当なドナーを見付け基板を交換するしか手は無さそう。
念の為自分の Beosound 2300 の電源基板を見てみたたが構造は大きく異なっていた。
10月28日 このままとするのは忍びないので昨夜再度サービス・マニュアルを持ち帰り策を練った。
改めて確認した結果、-15V電源に使われている TR1 (BD437) の E-B-C 全てが短絡しているのが見
付かった。
E-B-C 全てが短絡していたトランジスタ BD437 の仕様を見てみた。 VCEO:45V, IC:4A とのことで同じ
外形、電極の C2688 では電流が足りず部品屋さんのHPで探した 2SD1348 を今日にも買って来よう。
帰路部品屋さんに寄るつもりでいたが予定を早め夕方上の物を買ってきた。 一応コンプリメンタリ
の 2SB986 も買っておいた。
苦労の末トランジスタを交換したが残念ながら好結果は得られなかった。