2台目は間もなく帰路につこうと考えていた頃に届いたイタリア Condor の3バンド、5球カーラジオ
S5-A でお話では動作していると聞いたとのことだった。 この種のカーラジオの修理、動作確認等
のご依頼はこちらの ホームページ http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。
10月28日 先ずは動作を診させて頂いた。
音声出力は辛うじて有ったが受信するところまでは行かなかった。 +B電圧を診てみたが約 31Vしか
無くこれでは動作しない。 (多分定格は 250V程では無いか)
今日使った直流電源の容量不足かと想うが電圧は10V程にしか上がらなかった。 一次側の電流は
約 3.4A 程度だったので本来は15V位にはなるハズなのだが? 多分バイブレータに流れる電流が可
成りの交流成分となるので指示値が小さくなっているのでは無いか?
想像では+B回路の電解コンデンサに絶縁不良が在りそうだった。 同期型のバイブレータはもうとっ
くに使えなくなっていて当然なのだが、一応動作していた。
ペーパーコンデンサは全て交換した方が無難そうだった。
真空管の一部にはリムロック管が使われていた。 ラインナップは内部に貼られていた物に依ると
ECH42-EF41-6AT6-EL42x2(実際は6AQ5x2) だった。 近々取り組ませて頂こう。
10月29日 先ずは略全てのペーパー・コンデンサと電解コンデンサを交換した。
ボリュームと一部の真空管ソケットに接触不良が診られたがそれらを修復した結果可成り良好に動
作し出したので連続運転に取り掛かったが、若干バイブレータの交流成分が気になった。
良好に連続運転を続けていたが約30分を経過したところで音量が急激に減少し、全く受信しなくな
って仕舞った。 当初周波数がズレたのかと想ったが受信していなかった。 電源トランスが可成り
発熱していたが矢張り古いバイブレータでは無理が有るのかも知れない。
10月30日 改めて動作を診てみたが電源入力約 10Vで8A程の電流が流れていたが、出力側には
殆ど電圧が出ておらず、矢張りバイブレータに無理が有りそうだったので交換しよう。
10月31日 通常の非同期型バイブレータでも通常何年もは使え無いが、今回の物は接点が非常に微
妙な同期型なのでより寿命は短くなる。
トランスの端子と回路を見ておいた。
苦戦したが何とかバイブレータを交換した。
良好に動作する様になった。 入力電流が定格通り12V で 2.7A程度に収まった。
アンテナ・コネクタは丁度バヨネット・タイプのランプの口金の様な構造だった。
内部にパイロット・ランプのソケットが有ったので 6V/0.15A の物を付けておいたが、他にダイアル面
用のヒューズの様な形のランプも組み込まれていた。 前面パネルを外した時に交換して貰おう。
ボリューム兼スイッチ側のツマミのイモネジが変形していて回せない。
11月1日 ツマミが外せずに作業を諦めるのが悔しく何とかならないかと幾つか試みた。
マイナスの溝の端が変形していたのを0.8φのドリルでもんだ。
マイナスの溝がストレート(本来の形)になったので溝にピッタリのビットで力を加えた。
前面パネルが外せる様になったので外す前の状態を撮っておいた。
ダイアル面を照らすランプは12V-5Wとなっていたが5Wなのか0.5Wなのかが不明。 (多分5W)
ガラス管ヒューズの様なランプは点灯せずテッキリ断線していると想っていたが.....
外した前面パネル、これで塗装が可能になった。 (マスキングは必要だが)
内部で行き場所が不明だった白いリード線がこのダイアル用ランプのリードと分かった。
ランプは断線しておらず助かった。 下は 12.6V程度の電圧を印加した状態。