テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Kenwood, D-3300T Synthesizer FM Tuner

2016-05-16 15:06:12 | Weblog

今日お預かりしたのは Kenwood, D-3300T でこの機種を手掛けるのは2度目となる。 お話では
感度が低く、ステレオの復調も出来ず、周波数のズレも診られるとのことだった。  この種のチ
ューナーの修理、改造に付きましてはこちらの ホームページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ か
らお問い合わせ下さい。

早速通電してみたが感度に問題は診られなかった。 周波数のズレも感じられなかったがハテ?
ステレオの復調に付いては未確認だが、唯一Autoではスキャンして受信はしていたがスキャン
が停止しないと云う問題は診られた。

ステレオの信号を発生出来る物で確認したところ確かにステレオの復調は為されてなかった。 た
だ改めて周波数のズレを診てみたが、この種のPLLを使った受信機に時々診られる周波数のズレ
は診られなかった。

 

午後回路の動作を実際に診てみようと作業を開始した。 上に見えている基板は片面基板なの
だが下の画像に見えているパターンだけでは回路が成立しない。 どうも表面からは見えないが
2層以上のレイアーを持った基板の様だった。  これまで下の画像に見えているIC, AN7418S が
ステレオの復調も担っているものと考えていたが添えて頂いた回路図から音声出力は取り出し
てないことが分かった。 Kenwood さんお得意のパルス・カウント方式を使っているのだろうか?

帰路通勤の電車で回路図を眺めながらこのICでパイロット信号を使ってVCOをロックしているの
は間違い無い様なのでその動作を明日診てみることにした。 しかし何故このICだけフラット・パ
ッケージの物が使われているのか?



5月17日 昨日回路図を持ち帰り作戦を練った。

VCOはパイロット信号を基にロックされているハズなので19KHzの整数倍となるハズだが実測
した結果70.45KHzとなっていた。 



ここを調整し本来の76KHzとすることが出来たので一瞬期待したが残念ながらことはそう簡単で
は無かった。 それと本来このICは MPX 用でL/Rの出力も有るハズなのだが出力は無かった?

5月19日 一部部品が足りなかったので午後調達し、ステレオ復調回路を作った。 回路を挿入
するところも目星を付けておいたので明日は実際に組み込んでみよう。

 

5月20日 ステレオ復調回路を何とか組み込んだ。

通常MPX用IC (今回のAN7418Sの場合#1ピン) の入力端子に検波出力が加えられているので今
回もその様に考えていたがこのICが壊れている為か#1には高レベルの発振信号(19KHz?)が出て
いるだけでステレオの復調は出来なかった。 仕方なく適当な信号を探した結果、MPX用のVCO
の周波数を19KHzにロックすることが出来、ステレオの復調も為された。

2m程のビニール線をアンテナにして動作を確認したが上は地元のFM局(FM横浜 84.7MHz)
受信時(窓際の明るい所で撮影した為見難くて恐縮です)。 NHK-FM(東京)のみノイズ有り。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 三洋 RP 8880 (9 Band Rece... | トップ | Collins, 51S-1 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事