今日から取り掛ったのは JRC の全波受信機 NRD-10B で1975年9月製の物でした。 お話しで
は周波数表示が 100Hz下にズレている。 バンド切り換えがスンナリ行かない 1,107KHz受信
時地元の NHK (1,224KHz) が混変調を起こす。この際 BC Band Rejector を動作させても変化が
見られない。 BC バンドの感度が悪いと云う様な具合でした。 幸いなことに取り説と回路図
が揃っており何とかなりそうだが、今日目を通した範囲ではメーカーでは 100Hzオーダーの
保証はしておらず、BC Band Rejector は 535KHz以下、或いは 1,605KHz以上を受信している際
には機能するが、535~1,605KHzの範囲内では機能しない様回路図からは読み取れ、取り説に
記された機能説明には疑問が残る。 他にザット診させて頂いた範囲内では 0.1MHzと 1MHzバ
ンドの感度が可也低く感じられた。 他には RF Gain にガリオームが見られた。 サテじっくり
取り組ませて頂くことにしよう。この種の受信機の修理に付きましてはこちらのホームページ
https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
感度が不足していると感じた 0.1/1MHzバンド回路から調べを始めた。 トップに入っている
BC Band Rejector には問題は見られ無かったが想いの外減衰量が多かった。 使われている各
トランジスタの電圧を調べてみたが初段のドレインの電圧 (AGC 出力) が定格の 6割程しか無
かったのが気になった。 どうもこのバンドは非同調となっていることが感度の低さに繋がっ
ている気がしてきた。 それと混変調もこの非同調 広帯域増幅回路では仕方無いかも知れない。
2月22日 AGC の機能が気になったので動作を調べてみたが感じとしては寧ろAGC が効き過
ぎている様想われた。 ただ2MHzから上のバンドの RF Amp. にも同じ制御電圧が加わってい
るが感度の低さは感じられないのでこうなると RF Amp.の FET が怪しくなってくる。ダメ元
でこの FET を発注しておいたので早ければ明後日入荷するので交換してみよう。 しかし取り
説に記された感度、全バンドに亘り A3では 6μVと云うのが疑問だが本来の状態を知らない
ので断定は出来ない。 ただ現状ではそれより 20dB程低く感じられた。
2月24日 頼んでおいた FET が入荷しているとのことで朝一で部品屋さんを訪ねた。
勇んで仕事場に戻り早速交換した結果ドレインの電圧も略定格通りとなった。
次いで周波数表示 5,000.0KHz が 4,999.9KHzと表示されるとのお話だったので
タイム・ベースを調整し表示を 0.1KHz分上げた。
細かいことだが Sメーターの振れがマイナス方向に振り切れていたので AGC を
調整しゼロとした。
接触不良が気になっていた RF Gain のボリュームのクリーニイングを行い次いでバンド切換
え部分の接点クリーニングを行った。 無造作に接点復活剤を接点に掛けて良ければことは
簡単だがそうは行かず完全にはならなかったが可也改善は見られた。 中波での混変調はこち
らでは確認出来なかったが初段の FET の交換に依って可也状態は良い方に変わったので確か
めて頂くことにしよう。 今日は 7MHzバンドがやけに賑やかで可也のハム局を良好に受信出
来た。