テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

NEC、 NT-7P 

2010-03-20 17:18:30 | Weblog

今日お預かりしたのは昭和 30年代初頭の製品と想われる NEC の NT-7P で全て同社製の偏平
型トランジスタで構成されておりました。  この機種も低周波部には PNP 型のトランジスタ
高周波部には NPN 型と少しややこしい回路となっております。  この種のラジオの修理に付
きましてはこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

アンテナコイル周りの配線が 2本切れており接続しましたが音声出力が無く、終段から当って
行くことにしました。   出力段には問題は見られませんでしたがドライバ段は動作しておらず
ここに使われているトランジスタ ST-3B を外してみましたが単体では動作しておりました。  
どうも使われているソケットとの間で接触不良を起こしている様ですが今日は時間切れとなり
明日以降先に進ませて頂くことに致しました。

ドライバの ST-3B、エミッタのソケット部分まで一緒に外れた。 このソケットが故障の元凶で
した! 因みにラインナップは ST16B-ST16A-ST16A-ST3B-ST3B-ST3Bp-pでした。 
振動に依って動作が変わったのかトランジスタは接着剤で固定されておりましたがこの為に文
字の一部が解けて仕舞ったりしておりました。

スピーカーのコーンに穴があったので補修し、尿素樹脂と想われるケースや
ツマミが汚れていたのでクリーニングを行った。

ダイアル面の文字の欠けが気になったので補修した。  組立後先程来既に1時間近くランニング
を行っているが良好に動作している。(ボリュームに若干問題は在るが特に大きな問題ではな
いのでこのままお使い頂くことにしよう) 内部を見て気付いたのはボリュームに記されたデ
ータコードから昭和34年6月製で、またダイアルには米国輸出を考慮した CD マークが付されて
おりここからも 1958(昭和33)年以降の物と想像出来る。

連続試験も問題無く推移していたので外で届いた荷物の梱包を解き、戻ったところ動作が止っ
ていた。 周波数変換の局発が発振しておらずこのトランジスタを SONY の 2T76 に変えてみ
たところ発振し始めた。 使われていた ST16B の hfe は非常に低かったので交換したいところ
だが同じトランジスタの手持ちは無くどうするかご依頼主に伺ってみよう。

3月22日 朝電源を入れたところ一瞬動作したものの直ぐに停止した。 アンテナコイルに使
われているビニールチューブが硬化しており余り取り外しをしたくは無いが仕方無く、再度
中身を取り出した。  ベースバイアスの片方が見た目 100KΩと見えたが実際は 30KΩだった
様でこの抵抗値は 29.8KΩで安定していたが、ベースに帰還を掛けているセラミックコンデ
ンサとエミッタのパスコン各 0.02μFが気になったので思い切って交換した。 結果は音量
がこれまでの 4倍近くとなりボリュームだけでは絞り切れずアンテナの向きを変え音量を調
整した上で連続運転を始め既に 30分程が経過した。  その後 4時間連続運転を行ったが全く
問題は見られ無かったので由としよう。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Aston Martin, Lagonda 3 ... | トップ | 日本コロンビア 14-CT537... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事