テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

B&O, Master 41K (Klangbund)

2010-11-20 14:23:02 | Weblog

今日お預かりしたのは B&O (Bang and Olufsen) の Master 41K (Klangbund) で輸送中の問題が
無いか先ず診させて頂いた。  この種のラジオの修理、改造に付きましてはこちらのホームペ
ージ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

スピーカーは下に落ち、コーンの一部が破けていた。 また真空管 UCL11 のベースのキー
が割れており、他に整流管 UY11 が欠落していた。

バラストランプ?と想われるランプ(左端)も断線していた。

UCL11 はキーの部分が壊れているだけで無くヒーターも断線していた。 因みにラインナップ
は UCH11-UBF11-UCL11-UM4(マジック・アイ)-UY11 の 5球。

画像からは見難いが前面のガラスパネルの一部が割れていた。

全て部品はオリジナルの様なのでコンデンサ類の交換が必要と想われる。 真空管はオリジナ
ルの物は入手が困難だが似た物でならレストア可能だがこの辺りをご依頼主に伺ってみよう。
しかし可也の金額となりそうだ。

修理のゴーサインを頂いたので早速断線していた UCL11 を探してみた、幸いベルギーの業者
が Telefunken の未使用の物を持っていたので発注し、欠落していた UY11 の在庫も問い合わ
せてみた。  両方共在れば真空管の問題は無くなる(他の 2本 UCH11 と UBF11 が生きていれ
ばだが)。

11月21日 先ずはキャビネット(スピーカー取り付け部分)の補修を行い、破れていた
スピーカーのコーンも補修した。

導通の無かった UCL11 が本当に断線しているのかベースを外し確かめてみた。 何と
導通が有った。 諦めないで良かった!

再度ベースを付け、半田付けを行ったがまたしても導通が無く、再度ピンの部分を補修し
好結果を得た。 抵抗は約 103Ω で、この真空管のヒーター定格は 60V/100mA。

頭部からは殆どヒーターの点灯具合が確認出来ないが下から覗き込む形で何とか見えた。

【上】5極管部は 6V6 のパラメータを使い高い gm を確認出来た。【下】3極管部は 6C5
のパラメータより若干バイアスを浅くするとマアマアの gm を確認出来た。

11月22日 今日はコンデンサ類の交換に取り掛かり、ペーパーコン 30個、ケミコン 1個を交
換した、イヤハヤ何ともコンデンサを多用したモデルだ。 電源部のケミコンは未だ診て無い。

11月23日 今日は電源のケミコンに取り掛かった。 5本のリードの個々の説明は無く、黒が
ネガティブとの記載しか無かったが赤 2本が 16μF、残りの青が 32μFと想像した。

実測値は赤の片方が 0.5μF程、もう片方は短絡していた。 青は約 4μF程だった。 ところが
32μFが何処に使われているのかが分らない。 電源電圧を設定するセレクタの所に繋がって
いるのは分ったが、電源電圧の設定と 32μFが何とも結び付かない。  またグランドがコモン
で無ければ考えられるのだが? (回路図が有れば何のことは無いのだが)

シャーシの後面に在る電源電圧設定用プラグと電圧を記したラベルだが 110V~250Vと下の
110V~50Hzと 125V~50Hzの違いが分らない。  上の 5つは DC/AC どちらでも可と云うこと
なのか?

16μFは 22μFで置き換え、サテ整流管 UY11 の入手を待ってから先に進むか? ダイオードで
代用させるか?  画像をアップし忘れたがこの機種にはバラスト・ランプ(チューブ)とパイ
ロット・ランプが使われているがそれらの定格が断線している為分らない。真空管 5本のヒー
ター電圧の合計は 163Vなので 90V程を他で消費しなければならないが、多分その内の 60V程
をバラスト・ランプ(チューブ)、残りを抵抗で消費させているのでは無いかと想像する。  
バラスト・チューブの方は OSRAM の URDOX  U2410-P、パイロット・ランプは Philips 8012T
と記されていた。

いやはやインターネット様々で OSRAM、U2410P は 24V/0.1A のバラストチューブで Philips
の 8012T は 18V/0.2A のランプだった。 比較的近い物を秋葉原で購入して来た。しかしこの
手の特殊電球を扱ってくれている T 電気さんの存在は大きい。

11月25日 昨日手に入れた電球 2種をバラスト・チューブとパイロット・ランプに使い
一応回路を組んでみた。

整流管(ダイオードで代用)のプレートに電圧が加わって無い。上の画像に在る 2+3 Pin の
コネクタにオート・トランスが入り、110V-125V~入力の場合 +B電圧用に電源電圧を昇圧
するのでは無いかと想像したが先ずは昇圧せずに動作させてみた。  しかし 50Hzと記された
設定以外にも 110Vが用意されておりそのままの 110Vが印加されていた訳なので昇圧トラン
スでは無いのかも知れない。 回路図さえあればこの辺りのことで悩むことは無いのだが!

マア十分と感じられる感度/音量が得られ一安心! 後は細かい部分の調整に取り掛かろう。

11月26日 整流管 UY11 の部分はこの真空管が手に入った際直ぐに交換出来る様表から
ピンを挿す方法で対応した。 電源は 100Vでも全く問題無く良好に動作した。


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