テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Philco, Predicta Debutante (10L43)

2018-04-08 11:56:40 | Weblog

今日の3台目は以前こちらで修理を行ったとのお話だった Philco, Predicta Debutante だがお話
では恵比寿に仕事場が在った頃とのことで約30年前となるが、今回の固体の記憶が全く無い。
内部を診ればそれがハッキリすると想うが、兎に角垂直振幅が無くなったとのお話なので先に
進もう。 この種のテレビの修理に付きましてはこちらの HP http://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/
からお問い合わせ下さい。

先ず映像と音声のコードが裏蓋のところから出ていたが自分ではこの様な出し方はしない。

永らくテレビの修理も行っているがエアーキャップで包んだだけと云うのは初めてとなった。

通電してみたが伺った通りの症状だった。

小型のトランス(多分音声用)が付けられていたがここも自分ではこの様な取り付け方はしない。

垂直偏向関連のコンデンサは米国で既に交換されていた。

垂直出力の真空管を交換してみたが変化は診られなかった。

垂直偏向用の真空管のソケットと垂直振幅調整用ボリュームに問題が診られた。

一応不安定ながら垂直振幅も大きくなった。 下の右が垂直振幅調整用だがシャフトが殆ど無い。

垂直振幅を現行の16:9で調整した。 (上下の黒味は4:3用のCRTを使う限り仕方無い)

垂直振幅調整VRは上の画像の上部右で水平周波数調整用、上部左とセットになっている。

適当な場所が無くアルミ板を加工し垂直振幅調整ボリュームを固定した。

画像からは分からないが画像の揺らぎ(特に水平方向)が気になった。

電源にリップルが残っていた場合映像にもそれが出るが映像には現れておらず、感じとして
漏洩磁束でビームが振れている様だったがイヤハヤ難航しそうな気配が漂って来た。 その
後様子が見えて来たが、今回の物はこちらが手掛けた物では無く、もう1台別の物がこちら
からの物とのお話だった。 納得!

4月10日 昨夜は今回の機種の回路図を持ち帰り机上で問題点を探した。 急にトランスから
漏洩磁束(リーケージフラックス)が出始めるとは考え難く、電源ラインに原因が在るのでは無
いかと考え始めた。 今回の機種の場合電源は3系統が用意されているがその内の一つに上
の画像に見られる様22μF/450Vのケミコンが使われていたが (後から加えられた物) ここを
交換した結果水平方向の揺らぎは無くなった。

どうせならと他の2系統にもケミコンを加えておいた。 画像には無いがブースト回路にも同
様加えておいた。

この後ブースト回路にケミコン(10μF/500V)を加えたがフォーカス電圧の影響か若干画像
がシャープになった様感じられた。

 

電源投入後状態が安定するまでに若干時間を要するが実用上十分と想えるレベルとなった。

 

4月11日 発送に先駆け4:3の信号を加えてみた。 この時に上下方向の揺らぎが気になったが
シャーシをケース内に収納すると揺らぎが減少した。 このことからこの機種では電源トランス
からの漏洩磁束が表示に影響していることがハッキリした。(米国製のトランス式には多い)

 


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