今日は午前中、雨の中税務署に並び確定申告を済ませた。 明日からはまた修理の物が届くので
かねてから動作を診てみようと考えていた BC-603 に取り掛かった。 実はもう1台同様の物が在
るがそちらも同じ BC-603 か、カバレッジの異なる BC-683 かは目下不明)。 サテ、今回取り組
んだ物はダイナモ部分が電源トランスに置き換えられており(日本国内で為されたものと想われ
た)使い易いと云えないことも無い。この種の受信機の修理、改造に付きましてはこちらのホー
ムページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。
先ずは電源スイッチに問題が診られたので同様の物に換えた。
電源部の回路を少し調べAC100Vを加えてみたが一次側の電流は15mA程しか流れず、当然ヒー
ターは点灯しなかった。 その後調べを進めたが、どうも電源部内のヒーター回路に誤配線が在る
のでは無いかと想われた。 ダイナモは12V用と24V用が在り、電圧に依ってヒーターの結線が変
わるのだがその部分がキチントしてないのでは無いかと想われた。 帰路通勤の電車内で回路図
に目を通したが更に調べてみよう。 因みに全く同じ回路の BC-683 は27-38.9Mcとなる。
3月15日 電源部に問題が在るのでは無いかとアレコレ調べたみたが問題は無かった。
電源部に問題は無いと想っていたが再度細かくみた結果、高圧の-側がグランドに落とされて
いた。 ここはグリッド・バイアスを得る為に数10Ωを経由してグランドに落とす必要が有る。
と云う訳で正しい回路に直したが、結果ハムがドーンと増えて仕舞った!
ならばと電源部を元に戻し改めて通電したところ問題なく動き始めた。 一体何が問題だったのか?
ただ通電後、一瞬適当な音量でノイズが聴こえるが直ぐに殆ど無音となり、1分程後にノイズが少し
聴こえる様になる。 この時SGから信号を加えると動作はしていたが感度は不足していた。 そうこ
うする内に R-390A が届いたので続きはまた。
3月17日 昨日+Bラインの抵抗値を診てみたがハムの多い方が約16KΩ、少ない方が約20KΩ
だった。 また念の為負荷電流も診てみたが両方共約50mAだった。
テクニカル・マニュアルを見てみたがスケルチ回路をON-OFFするスイッチが怪しかったので思い
切って外してみたがスンナリ切り替わらない問題は在ったが電気的には問題無かった。
1st AF のプレートの波形を見てみたが電源(両波整流)のピーク部分が乗っている様だった。
もう一台にはダイナモが装着されていたが配線されて無かったので先に組み立てた。 このダイナ
モを使って2台の動作を診てみたがハムの少ない方ではスンナリ良好に機能したが、ハムの多い
方では一応動作したが音声出力が少なかった。 どうもハムの多い方では前段からのノイズが小
さくハムが目立つ様だった。 少し頭を冷やしてからにしよう。
3月23日 ハムが気になっていたので電源の平滑回路を 500Ω→2KΩ→10H/50mA+ (47-47μF)
のチョークに交換した。 その際気付いたのは先日回路が間違っていると修正したのは電解コンデ
ンサのマイナス側のみでトランスのセンターはグランドに落としたままだった。 ここを修正した結果
ハムは激減した、誠にお恥ずかしい。 サテ、ハムの問題は無くなったが感度が非常に低かったの
で調べを進めた結果IF1 のスクリーン・グリッドの電位が0Vだった。 判明したのはマイカ・コンデン
サC6 (0.006μF) のショートで、ここを交換した結果感度はドラスティックに増加した。
3月24日 この機種にはBFOの様な中間周波数の発振回路が組み込まれており、受信機の機
能確認用との説明が有るがイマイチはっきりしない。 ただこの受信機でSSBを聴くことも有るの
でどうせならとUSB用の周波数とした。 先ず発振周波数を診てみたが2.649MHzと驚いた。
このモデルのIFは2.65MHzなのでマイナス1KHzに驚いた訳だが(多分前回調整したのは40年以
上前なので)、今回はプラス5KHzとした。