テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Becker, Europa 659 + 599?

2015-07-28 13:22:14 | Weblog

  今日お預かりした1台は以前こちらで FM のカバレッジの改造を行った Europa で音量が急に半
分程になって仕舞い、音量を上げると歪んで仕舞うとのお話だった。 もう1台はカバレッジの
改造依頼を頂いた。 この種のカーラジオの修理、改造に付きましてはこちらの  ホームページ
https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

カバレッジの改造依頼を頂いた物の動作試験を先ず行ってみた。 ボリュームに大きな問題が
有り音量調整が殆ど出来ず、音声出力が得られたのは非常に限られた位置だけだった。

先ごろ急に音量が少なくなって仕舞った物を診てみたが伺った症状は確認出来たがこの1980年
以降の物の資料は無く(多分ドイツからも入手不可能)修理は無理そうだった。

7月29日 ボリュームの修復が出来ないか表に出してみた。 ステレオ対応のモデルなので音
質調整までを含めると4連かと想像していたが実際は2連だった。  それにしても後部にスイッ
チが在り、ボリュームを分解して修復を試みるには可成り のリスクを覚悟する必要がある。
(*8月3日 以前拝見した際、音声出力が2系統だったのでてっきりステレオ対応と想像したが
 どうもボリュームの構造からしてモノラル機種と想えて来た)

8月3日 先日資料も無く可成り難航することが考えられた音量が減り、歪が増えたと云う機種の
低周波部を無理無理直すのでは無く、低周波部を近年のIC(ステレオ)アンプに交換して仕舞っ
た方が得策と考え直し、再度お送り頂いた。

普段この種のカーラジオの回路図は手元に在る為左程気にしていないのだがこの機種は何
も無く、勢い配線がどう繋がっていたかを画像だけでは無くメモに残した。

サテ低周波部を全て外したので代わりに組み込むステレオ・アンプを用意することにしよう。

8月5日 念の為低周波部の動作を確認してみた。

上は入力信号で約1KHz、0.7Vp-p。 下は抵抗負荷(8.2Ω)での出力波形、約L(上)1.2Vp-p。
ゲインが非常に低く、また歪が凄かった。 L/R共通なのでバイアスにでも問題が有るのか?

8月6日 昨日の動作試験結果が何とも腑に落ちなかった。 ゲインが余りにも低く、歪みも尋常
では無く、更に左右両チャンネルが同一傾向と云うのは何か別のところに問題が在るのでは無
いかと想い入力をACカップルに変更してみた。

想像は的中し上は抵抗出力端で約3.5Vp-p、下は入力段のベースで約8mVp-p。 そうこうす
る内にICアンプを組み込んでも音質調整が上手く機能するかどうか疑問を感じた。

8月7日 どうも音量低下、歪み増加の原因はLチャンネル出力回路のグランドラインが出力トラ
ンジスタのコレクタの放熱フィン部分で形成されており、ここの接触不良が原因で発生したと想
われるので配線を加え確実に繋がる様にし、連続運転を開始し好結果が得られている。

 

コメント
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