今日お預かりしたのは久し振りのスタンダード SR-H35 で全く動作しないとのお話だった。この
種のラジオの修理のご依頼はこちらの HP https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ にお願い致します。
先ずは動作を診て見た。 今回のモデルや姉妹機種で多いのは電源スイッチの問題で今回も電源
スイッチが機能していない様だった。 幸い今回のモデルは電池コンパートメントが着脱出来る
モデルなのでスイッチ部分をジャンプし、電源ラインを直接出した。
電源は入りノイズは出だしたが中々受信には至らず、バリコンのステータ、ローター間に短絡か、
接点部分の導通に問題が在る様だった。 因みにこの機種ではセラミック・バリコンは使われず
通常のポリ・バリコン(回転トルクが少ない)が使われている。 *3V 電源での電流は約 20mA
これまでの経験からは多分ポリ・バリコン内部のポリエチレン・フィルムが破けグシャグシャに内
部に固まっていてステーター/ローター間が短絡している可能性が高い。(実際に見るのは困難)
バリコンの電極が珍しく導通したのか、逆に短絡が直ったのかは不明だが非常に稀に受信し、選局
ツマミの周波数表示からニッポン放送 (1,242KHz) の様だった。
今回の SR-H35 のポリ・バリコンでは無いが電極間に挟まった誘電体(ポリエチレン・フィルム)
が破けている物を探してみた。 一度このフィルムが破れると最早手の施しようが無い。
2月5日 先日夕飯の最中に電話を頂き不機嫌に対応して仕舞ったが、今日の昼過ぎの電話でこちら
からのメールが届いていないことを知った。エラーメッセージは来ておらず不思議だがメールが届
いて無いのでは話は大きく変りメールで説明したことが通じて無い理由が分りなる程と納得した。
サテ、今日色々とお話を伺った結果もう少し工夫出来るかも知れないので取り組んでみようかと想
い始めた。手持ちの ICR-100 用のポリ・バリコンが何とか使えないかトライしてみる価値が有りそ
うだが、今回のモデルも中身を出すだけで可也難航することが予想出来る。(却って壊して仕舞う
可能性もあるので先ずはその承諾を取りたい)
2月6日 今日は昨日の雪の影響で届くハズのカーラジオが未だ担当の営業所にも届いて無い様でポ
ッカリ時間が空いて仕舞った。 サテ、ご依頼主からゴーサインを頂いたので分解に取り掛かった。
マイクロニック・ルビーの初期のモデルは何度も分解したが今回のモデルは初めてとなった。
基板が外れるのか甚だ不明だったが何とか外せた。 コイルの巻き線等は細く非常に神経を使う。
何とかバリコンを外したが想像していたポリ・バリコンでは無くセラミック・バリコンだった。
右の物が ICR-100 等用のポリ・バリコンでサイズは同様だがシャフトの長さが可成り異なる。
それと電極と取り付けネジの角度が 90度異なっておりこれも大きな問題となる。
残念ながら ICR-100 等用では使えず時間を掛け元に戻した(接点復活剤を裏面の隙間から少量加
えてみたが接触の問題は改善されなかった)。
何とか組み込み通電してみたところ音量は増加した様だったが受信には至らなかった。
2月8日 昨日送っておいた物がご依頼主のところに届き試みに電池を加え試した結果何とか2局を
受信出来たとのご連絡を頂いた。 こちらでも何とか受信出来たことは有ったが喜んで頂けた。