”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

長~い表示とご馳走

2013-11-08 10:21:12 | ニュース

10月23日の新聞で、

阪急阪神ホテルズがメニュー表示と異なる食材を使っていた

という問題が初めて取り上げられました。

Img_8058

その時、誰もが「絶対に次から次へと出てくるよ。」と

思っていたと思うのですが、

老舗ホテルや百貨店までが虚偽表示を行っていたとは・・・。

 

 

この問題が起こる前から、外食や中食のメニュー表記で

気になっていることがありました。

それは、いつからメニュー名があんなに長くなってしまったんだろう

ということ。

 

例えば・・・

「静岡で水揚げされたシラスと紅芯大根のサラダ ノンオイル柚子胡椒ドレッシング」

とか

「自家製ベーコンと〇〇農園の3種のきのこを使ったクリームパスタ」

のように・・・。 ^^;

 

そういえば以前、有名なデパ地下のお惣菜を作っている工場を

見学させていただいた時、社員の方が

「うちの商品は名前が長いので、覚えられない。」

と、おっしゃってましたっけ。 ^^;

 

 

ご馳走という言葉があります。

漢字が示している通り、お客様の食事の用意をするために

馬を走らせて食材を集めたことに由来しています。

 

私たちは、長~いメニュー名から、

この「ご馳走」を連想していたのではないでしょうか?

長ければ長いほど、

そして、そこに産地や珍しい品種名、食感を表わす擬態語、

健康効果まで書かれていたら、

まさに馬を走らせて食材を集め、手間ひまかけて

おいしくて体にも良い料理を作ってくれたんだなぁ・・・

と思えてきます。

 

そして、いつの間にか、単なる「さつまいもサラダ」ではなく、

「体の中からキレイになれる、徳島県産鳴門金時と10種の朝採り野菜を使った

 ホクホクしゃきしゃきサラダ」

でなければ、ありがたみを感じなくなってきていました。

 

 

メニュー名には、その商品を選ぶ時の大切な情報が詰まっています。

私たちは、与えられたものを信じていただくしかないのですが、

長い長い表示に対し、喜んでばかりもいられない時が来たようです。

 

 

※文中のメニュー名は、私が勝手に考えたものです。

 実際に販売されているわけではありません。

コメント (2)
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