UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

100分ですませますか、それともちゃんと時間を費やしますか?・・・

2016-09-16 01:19:19 | 日記

一昨日の夕方、買い物に出ようと思っておりましたら突然怪人かつ快人がやってきました。

GGIよりは四つか五つぐらい若い知人であります。以前の日記にも書きましたが、昨年、四つも五つものガンを一挙に切除、無事生還、職場に復帰している快活な怪人です。

一年前、食道がん、胃がん、結腸癌、それに胆嚢かどこかのガンを一度の手術で一挙に切除、胃の一部を使って新しい食道をつくってもらって退院してから丸一年、これまでは退院後ひと月に一度の検診だったけれど、今後は三カ月に一度の検診でOKとのこと、ときどき新しい食道で食べ物がつっかえたりすることはあるけれど何不自由なく食べられるとのこと(胃の一部でつくった衝動は本来の食道よりも細く、また伸縮性に劣るとだそうです)。

この知人、病気になる前から持病のメヌエル氏病の発作がでないようにとジム通いを続け自分で考え出したヨガ風の体操や水泳などで鍛えていたのですが、入院するときにヨガのマットを持参、手術前も、手術後も動けるようになってからは、毎日病院の廊下の隅っこで体操、て医者や看護婦さん、他の患者さんなどを驚かしており、その元気ぶりに同室の患者さんは励まされておりました。その甲斐あってか、もともと身体極めて頑健な人物だったのですが、手術後メキメキと回復、お医者さんもびっくり

「最初に一番強烈な制癌剤を使っての治療、あのときだけは副作用がきつくてまいったなあ、そやけどな、はじめは喉頭がんの疑いもあるいうことやったけど、この強烈制癌剤にガンの方がビックしたのか、この制癌剤による治療のあと、喉頭がんは消えてしまっていたということやった、声が出せず話せなくなったら一大事やからラッキーやった。しかし、体重はいっときガクンと減った、でもなあ、まあ何キロかは切除したやろうから軽くなるのはあたりまえ、これは仕方がないよなあ、そやけど最近は体重増えてきてるぞ」

などなど、いろいろな話をしておりましたら、水俣病の話になりました

「そうや、水俣病といえば、むかし、水俣病についての演劇の自主公演をしたことがあるなあ、小さな田舎町で人が集まるかと思ったけれど、公民館を借りて一回目の公演、そのあと湖岸で、水の中に板張りの舞台つくって、舞台の周囲にロウソクをともし、夕方からロウソクの光を頼りに公演したのや、このときは、こんな公演したことがないと出演者も大喜び、大成功やった・・・・そうや、そういえば今月、教育テレビの《100分de名著》という番組で石牟礼道子の《苦界浄土》をやっている、オレ、テキスト買った、タレントの伊集院なんとかいう人物、なかなかいい質問したりして感心や」

9月の《100分de名著》で苦界浄土を取りあげていることを知りませんでしたのでGGI、ちょっとしまったかなあと思いました。

と申しますのは、一週間ほど前、新聞に石牟礼道子全集の広告が掲載されており、「苦界浄土 全三部」と題した本の刊行がPRされており(藤原書店、4200円)、本屋さんにこの本を注文していたからです

「全三部」というのは「苦界浄土」と「神々の村」と「天の魚」の三部作が一冊にまとめて収載されているという意味です。

GGI、「苦界浄土」と「天の魚」はかつて読んだことがあるのですが、その内容はかなり忘れてしまっております。結構な値段、しばし躊躇したのですが、このような立派な本、少し高いけれど買っておくのが著者への礼儀かなあと思って西武さんのなかにある本屋さんに注文しておきましたら、この知人が来る前日に、本屋さんから届いたのと知らせがあったのです・・・

知人の話を聞いて、そうかあ《100de名著》で苦界浄土を取り上げているのかあ、そのことをもっと早く知っていれば、100分で済ますという手もあったなあなどとサボリのGGIは一瞬思ったのであります。

かようなしだいで昨日、本屋さんに受け取りに行きました。お店の奥の棚から店員さんがもってきてくれた本を目にして、GGI、そのあまりの大きさにびっくり、まるで大きな聖書か辞書のような厚さなのです。考えてみれば三冊の単行本を合わせたものですから、そのくらいの厚さになるのは当然のことでありますが、とにかくその厚さに圧倒されてしまいました

こんなに厚いの、はたして生きているうちに読めるかなあと思うぐらいの厚さです。GGIはすっかり自信喪失してしまいましたので、次善の策を店員さんに頼みました。

「あの~、NHKのテキスト売ってますか。そのなかに《100de名著》の9月号、苦界浄土を取り上げたテキストがあるはずなのですが、あったらそのテキストもいっしょに下さい、お願いします」

店員さんはテキパキとお店の本棚からさがし出して持って来てくれました。ヤレヤレであります。サボリの読者としましたは、このNHKのテキストは保険のようなものであります・・・・

今日の写真は藤原書店の「苦界浄土 全三部」とNHKのテキストを並べて撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ。あなたならどうしますか?100分ですませますか?それともじっくり時間をかけますか?

グッドナイト・グッドラック! 

コメント
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