透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

松本でリーチが描いた風景

2023-12-05 | A あれこれ

『バーナード・リーチ日本絵日記』(講談社学術文庫)にはリーチが描いた人物画や風景画が何枚も掲載されている。

第六章 山国の旅――松本 には「美しヶ原」(本書の表記)や「朝刊を読む河井寛次郎」「松本の女鳥羽川」等々の絵が掲載されている。それらの中の「松本平」は松本平が俯瞰的に描かれた絵だが、背景の山はその山容から鉢盛山だと思われる。

左から1,2,3,4と番号を付けたがリーチの絵と写真とが符合する。左端の1は烏帽岳で右端の4が鉢盛山だ。この山の優しくおおらかな姿は陶器や織物などの民藝のイメージとよく合っていると思う。北アルプスの急峻な峰々とは違うなだらかな山の連なり。リーチもこのような理由で鉢盛山を描いたのかもしれない、と想像する。

「松本平」(部分 197頁)


松本駅西口から望む鉢盛山(4)2023.12.04


 


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