透明タペストリー

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「論理的思考のコアスキル」

2019-04-27 | A 読書日記



 『論理的思考のコアスキル』波頭 亮/ちくま新書 読了後の備忘録

・思考とは、何かを分かろうとして、情報と知識を照らし合わせたり、繋ぎ合わせたりして意味合い(メッセージ)を得ること(019頁)

・狭義の論理とは既呈命題と次段階の命題とを繋ぐ、「思考の道筋(推論)」(033頁)

・私の言語の限界が私の世界の限界を意味する(ヴィトゲンシュタイン 075頁) 思考は言葉によって成立するということ


論理的思考のコアスキル

1 適切な言語化
 ① 過不足のない言葉の選択
 ② 十全な文の作成
 ③ 文章・文脈の整理

2 分ける・繋げる
(1)分ける
 ① ディメンジョン(抽象水準)の統一 菜の花 花 植物
 ② 適切なクライテリア(分類基準)の設定
 ③ MECEな分け方 相互背反、集合網羅 (もれなく、ダブリなく)
      Mutually Exclusive , Collectively Exhaustive


MECEな分け方を次段階、またその次の段階へと展開していくと、モレもダブリも無い、極めて精緻な“体系”を作ることができる。いくつかのMECEな階層から成る体系は最も論理的な事象の整理の形である。(113頁)

(2)繋げる
 ① コロケーション 事象と事象、概念と概念を意味的関連性によって繋ぐ
 ② アナロジー 構造の類似性で繋ぐ

3 定量的な判断
 ①確率で判断する
 ②統計的に判断する

論理的コアスキルは全て、知識と経験があってこそ機能する。知識や経験が無ければそもそも思考することはできないのである。(155頁)


本書の章立て

第Ⅰ章 論理的思考とは
1 思考とは何か
2 論理とは何か
3 論理展開の方法

第Ⅱ章 論理的思考のコアスキル
1「適切な言語化」スキル
2「分ける」スキル・「繋げる」スキル
3「定量的な判断」スキル
4 アセットとしての知識と経験

第Ⅲ章 コアスキル習得の具体的方法
1 what to do:何を練習するのか
2 how to do:どう練習するのか
3 練習の総量:どれくらいやればよいのか

第Ⅳ章 クリティカル・シンキング
1 ネイチャーとして間違える脳
2 クリティカル・シンキング:それは本当に正しいのか


 


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