四ツ谷駅で高校生だろうか? 生きのいい若者が入ってきた。
イヤリングを付けたの、金グサリを首にかけている者。
しかし着ているものは清潔で真新しい。
洗いたてのジャージにリーボックの高そうなシューズ。
中には香水をつけている者もいて、今どきのニューブリードだ。
「オレは盛ってるんだ」
でかい奴が、手すりにからだをこすりつけ、小さいのにも身を寄せる。
「気持ち悪いんだよ、テメエ!」
小さいのが腰を引くと、あきらめてスマホを取り出して通話している。
「あっ! ちり子か? 待ってろよ」
スマホを股間に当てる。
駅に近づくと「オレはこの手すりを絶対に離さねえぞ」
がんばっている彼をすり抜けて、オバサンが降りて行った。
「あのババア、ふざけんじゃねえ」
悪態をついている。
このうるさいエネルギーのかたまりみたいなやつらがお茶の水駅で降りると、
周囲にほっとした空気が流れ、今まで座席で固まっていたおじさんたちが思わず姿勢を正した。
イヤリングを付けたの、金グサリを首にかけている者。
しかし着ているものは清潔で真新しい。
洗いたてのジャージにリーボックの高そうなシューズ。
中には香水をつけている者もいて、今どきのニューブリードだ。
「オレは盛ってるんだ」
でかい奴が、手すりにからだをこすりつけ、小さいのにも身を寄せる。
「気持ち悪いんだよ、テメエ!」
小さいのが腰を引くと、あきらめてスマホを取り出して通話している。
「あっ! ちり子か? 待ってろよ」
スマホを股間に当てる。
駅に近づくと「オレはこの手すりを絶対に離さねえぞ」
がんばっている彼をすり抜けて、オバサンが降りて行った。
「あのババア、ふざけんじゃねえ」
悪態をついている。
このうるさいエネルギーのかたまりみたいなやつらがお茶の水駅で降りると、
周囲にほっとした空気が流れ、今まで座席で固まっていたおじさんたちが思わず姿勢を正した。