みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

春の灯、伎芸天、嬰など

2008年05月23日 | 俳句・短歌
なかなかブログに書けないけど、俳句の鑑賞は、ぼちぼち続いているのでした。少し前のNHK俳句より。


春灯の影置き給ふ伎芸天
(鳥栖市 野田たけし)

これからの夢語り合う春灯(はるともし)
(千葉市 宇田川敏二)

春の灯や ねむれる嬰(やや)のさくらいろ
(詠み人知らず)

伎芸天の句・・・秋篠寺の伎芸天ですね。容姿端麗、器楽の技芸が群を抜いていたとのこと。静かなお堂の中に、静やかに浮かび上がる女神像。なんて素敵なんだろう。女神様のご加護がありますように。

春灯(はるともし)の句・・・「はるともし」と読ませるところが、なんだか新鮮。若者の生き生きとした感じが出てる。

嬰の句・・・嬰児という言葉もあるぐらいなので、確かに「やや」ですね。春の灯、赤ちゃん、さくらいろ、あと、嬰の字には、貝殻の首飾りの女の子のイメージもあり、なんとも心が和む取り合わせではないか。

ちなみに、音楽の世界で半音高いという意味で使われる「嬰」、起源は中国、雅楽にあるんですね。少し賢くなった。
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2 コメント

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言葉 (orange)
2008-05-24 11:36:40
こんにちは。
そらみみさんは、言葉を大切にされていることが伝わります。俳句は、たった、17文字で、1つの作品を作るのですから、言葉について、研ぎ澄まされた感覚が必要ですね。

昨日の新聞に、「万葉集」の木簡が初めて出土されたとありました。古代ロマンを感じるような歌の研究に新たな発見があったようですね。
豊かになりたいですね (そらみみ)
2008-05-24 23:43:03
orangeさん、こんばんは。
俳句もピアノと同じように、奥深く、興味深いですよ。
たった17文字で、世界に臨むようなところが、俳句、恐るべしですね。
その心意気や、天晴れです。

万葉集などの和歌の世界にも、いつかは、と思うけど、ん~、古語、難しくて・・・。

言葉は言葉でも、俳句の言葉と、話し言葉は、別物らしく、
俳句に親しんでも、話し言葉は、不自由なんですね・・・。

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