みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

●レッスン 発表会はシューベルトの即興曲で

2006年09月30日 | ピアノレッスン
●発表会の曲を迷いつつ・・・。
今日はレッスン。午前中、近くの公園に散歩に行ったら、ついつい花の撮影に熱中してしまう。ピアノの練習がなおざりに・・・。

・ハノン 1,2番
2番の上りをハイテンポで弾くと、左手がもたつくなぁ・・・。1番も嬰ハ長調では、難度が高いように思う(どうしても、つまずいてしまうなぁ。)

・チェルニー40-31(両手半音階の練習)
×。難しい。発表会の曲が先決なので、あまり練習できてない。仕方ないなぁ。この曲、なんだか萩の伸びた枝のようにも感じられて、妙な気分。随所に半音階の妙な曲だけど、不思議と面白い。

・シューベルト「即興曲4番」Op90-4
2ヶ月で、発表会レベルに仕上がりそうな曲となると、やっぱり昔弾いた曲だなぁ。この即興曲は大好きなのだけど、発表会のようなちゃんとした場所で、きれいに仕上げて弾いてない。いい機会なので、再挑戦することに。
今日はまだ、つまりつまり。暗譜もまだ。「伴奏形を極力で弱音で、均一に弾けるように」「メロディーを浮き立たせること」指摘されることは、昔と変わらず。あまり進歩してない?(個人的には、右手の速いピアニシモは昔よりも、けっこう弱い音で弾けるように感じていて、密かに喜んでいるのだけど、まだまだなんだろうな・・・)

・メンデルスゾーン「ピアノ協奏曲第1番」Op25(オケパート)
合わせ練習。まだしっかり覚えられていなくて、落ちそうになるところは、メロディーだけ弾いて、しのいでるかんじ。危ないなぁ。ソロとちがって、練習でもたいへんな緊張感だ。「全体的に、オケなんだから、もっと思い切って音を出すように」「スタッカートでも、ペダルを使って余韻をもって響かせつつ切って弾くように」

あと発表会まで1ヶ月半。頑張ろう。
(写真は、こむらさき。こういう揃った粒でピアノを奏でたいよ)
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萩愛でる

2006年09月29日 | 花・植物
好きなのだ。萩が。特に白い萩が。

どうして、こんなに惹かれるのかな?
決して、あでやかで人目を引く花ではない。容姿端麗な美女の風ではない。
一つ一つの花もこじんまりとしていて、どことなく内気で、遠慮深い様子。
花も、誰が見ても美しいと思えるような、単純な美しさではない。よく観察すると、かなり複雑な造形である。
ピアノで例えると、少し不協和音が入って、長調か短調かはっきりしない、小品といった趣。

他にも好きな点はいろいろ。
・花は小さいのに、枝がぐんぐん勢いよく伸びる生命力。
・一葉、一葉の瑞々しく、しなやかで、まるっこい、みどりみどりした愛らしい様。
・散っても、散っても花が生まれてくる。意外に、しぶといのだ。(夏のお日様の光をたくさん浴びてたからな・・・)

さすがは秋の七草であると思う。古くから日本に自生して、日本の風土と合っているんだろうな。暑い夏と空気の澄んだ秋がなければ君は存在しないだろう。自分が急に萩に目覚めたのは、まだ日も浅く確か昨年。いまやすっかり萩の虜だなぁ。

君たちの恋句ばかりの夜の萩
(石田波郷)

おくと見るほどぞはかなき ともすれば風に乱るる萩の上露
(紫上)

源氏物語の紫の上の辞世の歌が萩であったか・・・。
「おく」は掛詞なのか。難しいなぁ・・・。)

関連リンク
萩の花Web・・全国の萩の名所がまとめられてる。
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プラド美術館展へ

2006年09月24日 | 絵・写真・美術館
ムリッリョが好きなのだ。それで、一週間前になるけれど、彼女と一緒に大阪市立美術館はプラド美術館展に行ってきた。巨匠の作品がたくさん見られるからだろう、休日の午前の館内はかなり混んでいた。

展示中の前半のスペイン絵画は、時代ごとに展示がされていて、時代の風のようなものを感じる。王様の力が強い時代は、重くて暗い画風になり、権力が弱まってくると、画風は軽く、自由になってゆくなぁ。

お目当てのムリッリョ「エル・エスコルリアルの無原罪の御宿り」は思っていたよりも、大きな絵だった。ムリッリョのやわらかくて、もわもわもわっとした慈愛に満ちた絵を、見ていると、気分も絵のようになってくる。世界がこういう温かなもので満ちるといいのに。文句無しの名画だなぁ。(絵葉書の売れ行きのランキングでも、No.1だったけ?No.2だったけ?)

「貝殻の子供たち」

あと、ベラスケスの品格、エルグレコの神秘も、別格だ。

一人で見るのと違って、相棒がいると、自分では気づかないことを気づかせてくれたり、楽しい展覧会だった。帰ってきて、ネットをぶらぶらしていたら、ここに出ていたスペイン絵画についての示唆深い記述が印象的。

「太陽の光が明るければ、闇は一層暗い」
「徹底した写実性と現実を超えた神秘性という一見相反する2つの要素を併せ持っているところがスペイン絵画の特徴」
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ゆとろぎすと

2006年09月14日 | 言葉のトリビア
新聞を読んでいたら「ゆとろぎ」なる言葉が出てきた。

「ゆとり」と「くつろぎ」から「りくつ」を抜いた造語なのだそうだ。(こういう言葉遊びの感覚は好きなのだ。)
心の底からゆっくりうごく、もたない、こだわらない、かろやか、のんびり、という意味なのだそうだ。いいではないか。自分もそういうものが自然と身に備わった人間になりたいと思う。
夢は、なるべく早くリタイヤして、「ゆとろぎすと」になることだなぁ。定年まで、まだ30年あるけれど、30足先に、第二の人生に踏み込む勇気は、なかなかないですね。(でも、前向きにハローワークで、花屋さんの仕事がないかはチェックしてたりする。)

記事中に出てきた、イスラムの遊牧民の「持たない勇気の品格」にも惹かれる。芭蕉や西行の「漂流の哲学」とも相通じるとか。(もっとも、ピアノには「持たない勇気の品格」は当てはまらないですね。いいピアノは持ちたいです。)

あと、「高齢」を「紅齢」(歳を重ねると紅葉の美しさが備わってくる)というのも素敵だなぁと思った。
ゆとろぎすとの片倉もとこさん国際日本文化センターの所長さんの興味深い記事でした。
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●レッスン 発表会の曲を迷いつつ・・・。

2006年09月10日 | ピアノレッスン
昨日はレッスン。実は報告をさぼったのだけど、2週間前にもレッスンをしてたのでした。帰り道、空がきれいだった。

・ハノン 60番(トレモロ)
○。○にしていいのか疑問符なのだけど・・・。ハノンは何回周りもやるから大目に見てくれている。幾つか飛ばした練習はあるのだけど、とりあえず1回り目終了。この曲で88鍵の1番下のラ(A)の音を初体験。小さなことでも何事も初めては嬉しいなぁ。次回からは二周り目。嬰ハ長調で1、2番。

・チェルニー40-31(両手半音階の練習)
×。実は、前回の報告の後に、1回レッスンをやっていて、前回30番は合格。嬉しい二重丸だった。この日は31番。4ページに渡る長いエチュードなので、後半の2ページの詰まり方はひどかった。弾けないうちは、なんじゃらほい?の曲だったけれど、つながって弾けるようになってくると、まずまず面白い曲。

・ショパン「ノクターン8番」Op27-2
苦戦中。全6ページ中、先生の前で弾いたのは5ページまで。あとは問題外だから・・・。
全然出来てない不本意な状態で持ってゆくのは、先生に申し訳ないですね。(皆さん、どうやって、しのぐんだろう?)
かといって、手抜きしてるわけでもなく、ほんとうに覚えにくい。ショパン独特のクラクラするようないいところは、半音階の進行が多くて、なかなか身体になじまない。でも、ゆっくりだけど、少しずつ弾けるようになってる。大切な宝石のようなこの曲、大切に育ててゆこう。

・メンデルスゾーン「ピアノ協奏曲第1番」Op25(オケパート)
前回、合わせ練習はしたのでした。最後のオケパートがソロになる部分を残して、ゆっくりだったので、なんとかつながった。ピアノ独奏の中に、オケが合いの手を入れるように入るところが、難しい。

あと発表会まで2ヶ月。いい加減、ソロの曲を決めないといけない。
本当なら、ノクターン8番をなんとか間に合わせたい。でも、仕事の状況やら考えると、いまの進み具合だと難しいだろうな・・・。まぁ次善の策で、最近弾いた曲からの選曲だな・・・。
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夏・音の風景

2006年09月09日 | 俳句・短歌
9月に入って、盛夏の力強さはなく、さりとて、まだ秋にもなりきれない、どっちつかずの日々。そういうあいまいな季節も悪くない。完全に夏が去らないうちに、この夏、収集した歌と句。音に関する歌や句は、気に入る傾向が強いみたいだ。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
しとやかに またしたたかに 秋の草
(国立市 豊島槇生)

終戦の夜汽車「愛と死」立ちて読む
(能美澄江)

三百年のチェロは抱かれチェリストにまた恋をする七月の雨
(東京)駒形 光子

単旋律のあさの祈りのしづかなる東方教会十字架の庭
(紺野裕子)

薔薇抱いて湯に沈むときあふれたるかなしき音を人知るなゆめ
(岡井隆)

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「しとやかに」の句。通勤路に萩が植わっている庭があって、毎朝、いいなぁと思って眺めてた。太陽の光をいっぱい浴びて、みずみずしい生命力あふれる萩の葉が好きだ。その思いと共鳴したみたい。

「終戦」の句。万感迫るものがある。武者小路の「愛と死」は昔、よく読んだっけ。この句の「愛と死」は武者小路ではないみたいだけど・・・。

「三百年のチェロ」の歌。ロマンチックだ。好きだ。レッドバイオリンの映画を思い出した。
「単旋律」の歌。静かで心が清められる光景ですね。
「薔薇」の歌。「薔薇」は女性の比喩です。音が無ければ、かなしみもないのだろうか?
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日経、ピアノ記事2題

2006年09月07日 | ピアノ的雑感
昨日の日経の夕刊は、もちろん「紀子さま児ご出産」が一面だったのだけど、ピアノの記事が2つもあったのが珍しく、ピアノ好きには嬉しい。

その1
「運動センスをピアノ演奏で磨く」
ピアノがスポーツ選手の能力向上に効果があり、ピアノを弾くことで「集中力やリズム感、脱力のコツが身に付く。また、通常のトレーニングでは鍛えにくい指先など抹消の神経や筋肉を強くする。スポーツに必要な能力が身に付く楽器」がピアノなのだそうだ。(日本音楽療法学会評議員の板東浩医師談)。中でも、ゴルフと野球は、ピアノ演奏の効果が高いスポーツなのだそうだ。ゴルフの宮里藍選手もピアノを弾くんですね。

その2
ピアニスト館野泉氏の読書日記「蒼き狼」 ~悩まず、流れの中に生きる~
かつて館野氏も井上靖の小説を読み耽っていたんですね。「蒼き狼」自分も読み返してみようかな?その昔、とても面白くて、一気に読んだ。難しいこと抜きにして、ぐいぐい話に引っ張られて、途中で止れなくなる面白さだった。井上靖の西域物「敦煌」「楼蘭」も、皆、良かったなぁ。

成吉思汗(チンギス・ハーン)ほどの人間であろうと、大きな生の流れの中では小さな存在にすぎないと思えたのだ。
それはかつて聞いたことのある「遊牧民族は歴史を持たない」という言葉とも呼応した。井上靖の作品は「悩むな。より大きな流れの中で生きろ」と言っていたのだろう。


皆、同じようなことを言うなぁ。大きな宇宙の小さな存在であることを感じることは、気を楽にして生きることの秘訣かな・・・。
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トレーニングから分かったこと~防災

2006年09月05日 | 
トレーニングと言っても、ピアノではなく山のトレーニングです。
あと2週間もしたら、下界に先立つこと2ヶ月、3000mのアルプスには紅葉の季節が到来。
今年は夏山に行けなかったので、秋山には行きたいなぁ・・・。

しかし・・・。悲しいかな、体力がない。
ゴールデンウィーク後、仕事はずっと火を噴いていて、トレーニングする時間がないんです。8時、9時に帰宅できるならまだしも、残業に追われ11時では、おなかがペコペコで、さすがに走る気力なし。

それで、目をつけたのは、仕事後の帰り道。
うまい具合に、今の職場は高いビルなので、終業後、エレベータを使わず、階段で降りるだけでも、いいトレーニングになるんじゃないか?

善は急げ!早速、階段下りトレーニング開始。非常階段を一気に降りる。25階分の100mを5分たらず。山だと1時間で下りられる標高差は400mくらいだから、階段って、じつは大変な急傾斜なんだなぁと変なところに感心。山に行った後に襲われる筋肉痛も、いい具合にやってきてくれた。いい感じ。山が近づいてきた。

でも、一つ残念なことがあるんです。18階と19階の間に、鍵がかかったドアがあり、いつも、この間を通過できないんですね。本来50階200mのトレーニングができるはずなのに、トレーニングの標高差は100mどまり・・・。

まぁ、トレーニングの不都合は、別に自分の問題だからいいのだけど、非常階段の途中の鍵のかかったドアは、防災上、まずいんじゃないかな?ビルのシステムがどうなってるか分からないけど、地震や火災?などの非常時に、ロックが確実に解除される保障はないですよね。保安員がつめているのかもしれないけれど、いざというとき人が動ける保障もないし・・・。

鍵がかかって通れない非常階段なんて意味がないです。非常階段がないビルと同じです。最悪、19階から上にいる人は、逃げられずに、大惨事になりますぞ。>ビル会社殿
高層ビルの防災って、大丈夫なのかな?
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