タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

不育症や不妊症の助成金のお話

2018-08-27 21:24:47 | 不妊症
今日、生まれた赤ちゃんとお父さんです。
お母さんによく似たお姉ちゃん2人と、お父さん似の弟くんでしたね。
いえいえ、どちらにも似ているところは有るものです。
お産の時の写真は、了解を得てフェイスブックに載せさせていただきました。

ところで最近は日曜日も外来を開けているものですから、
けっこう遠方の患者さんも来院されることが多くなりました。
それは妊娠ではなくて、不妊治療の場合ですが。

北東は福知山から綾部、そして舞鶴まで、
北西は丹波市はもちろんですが、豊岡から来院される方が多いです。
タマル産より向こうの裏日本で不妊治療をしていると言えば、鳥取県まで通われている方も居られるくらいですから。

でもね、20年ほど前は、アメリカまで行って治療する女性が多かったのですよ。
費用だって、高い高いと言われますが、当時は数百万円かかるのは当たり前でしたからね。
今、体外受精にかかる金額は、日本が世界で一番安いでしょう。
さらには助成金が豊富ですから、世界一受けやすいと言えますからね。

そしてタマル産ではその20年前から体外受精を始めました。
結局7年ほどしたのですが、すればするほど赤字でしたね。
というのも、当時はまだまだ不妊治療への理解が進んでおらず、
高度不妊治療まで希望されるカップルは少なかったからです。

そういうわけで今、タマル産で行なっているのは、一般不妊治療だけなのです。
それでも、かなりの確率で妊娠されていますよ。
今までの成績は公表しています。
何もいきなり体外受精から始める必要はないのですよ。

今日、外来に妊婦健診で来られたのは、豊岡よりさらに向こうの加美町からですよ。
それは、タマル産に不妊外来で通院されていたからですよね。
ちゃんと妊娠されたということですよ。

他にも先日職場の友達で来院された福知山のお2人、
1人はすでに妊娠されて妊婦健診中、もう1人も今日、妊娠反応が陽性になりましたね。
このように兵庫と京都の北半分を背負っているような責任が有って、ちょっと重圧がかかっています。

福知山市以外にも京都府では、一般不妊治療にでさえ、助成金が適応になります。
兵庫県は高度不妊治療に対してだけ助成金の対象になり、
篠山市では兵庫県の助成に、さらに10万円までの二重の助成金が用意されていますよ。
詳しくは市と県のホームページで確認してくださいね。
ただし一般不妊治療は適応になりません。

一方、不育症の検査は、かなり保険でまかなえるようになりましたが、
まかなえない部分も、最近では助成金で戻るようになってきました。
篠山市ではようやく今年度から助成が始まりました。
上限は20万円までです。
保険診療の自己負担分や、ヘパリン注射やアスピリンの内服にも使えるようですから、
ほとんどまかなえてしまいますね。

今までは自由診療で高額だったのでしなかった、流産した胎児側の組織の染色体検査まで、
今年度から助成の範囲になったので、覚えておかないと損をしてしまいますね。
先日からヘパリン治療を始めた方が居られたのですが、
教えてあげるのを忘れていました。
今度教えてあげましょう。

丹波市さんはまだのようですから急いで検討してくださいよ。