40歳以上の高齢妊娠

写真は、１ヶ月健診に来院されたご夫婦と初めての赤ちゃんです。

篠山市杉の琴葉（ことは）ちゃん、７月２日生まれ。
「聡明で、周りを明るくできる子に育ってください。
お産は思っていたよりも痛みも耐えられるほどで、早く産めて良かったです。
入院のベッドがダブルベッドだったので、夫も気軽に泊まれて良かったです。」

赤ちゃんの名前は、夢で見たのだそうですよ。
初めてなのに、安産で良かったですね。
昨日なんて、タマル産では３人も赤ちゃんが生まれたのですが、
うち２人はとっても難産でしたよ。

それとタマル産の病室のベッドはダブルベッドなので、家族の方も泊まることができるのです。
今週は子沢山のお母さんがその他に２人入院されているので、
病室はとっても賑やかです。
でも個室だから迷惑にはなりませんからね。

さて、今日の話題は高齢での出産について、です。
最近は４０歳を超えて妊娠されるお母さんも増えています。
タマル産でも、初めての妊娠で４０歳を超えておられる方には、とくに注意点をお話しています。
希望により大きな病院をお勧めしています。
本当は３５歳以上が高齢出産ですが、そこまで下げると対象者がとても増えてしまいますからね。

関西医科大学の報告からポイントを指摘してみましょう。
ちなみに関西医大の前の教授は京大での私のボスで、タマル産を開業した時に、
柏原のクリニックまでご夫婦で来院してくださったのですよ。
その次の教授は私の１つ上の先輩で、京大でも兵庫県立塚口病院の時も先輩でしたよ。

１６５６例の結果は、４０歳以上の妊婦さんは、４０歳未満の妊婦さんに比べて、
３４週未満の早産、胎児発育不全、妊娠高血圧症候群、胎盤位置異常、産後多量出血が有意に多かったのです。
その中で早産や胎児発育不全が多いのは体外受精も増えるので、双胎妊娠が多いのと関係したのです。
胎盤の位置異常も同じく、受精卵を子宮に戻す操作を受けている割合が多いからですね。

その他で注意する必要が有るのは、糖尿病合併妊娠だと言います。
糖尿病の合併が増えると、赤ちゃんの奇形が増えますし、
お産の時により難産になり、産後の出血も増えるからです。

以上が報告ですが、一般的な話としては、胎児の染色体異常の割合が増えるといった問題も有るでしょう。
やはり結婚や出産には適齢期、というものが有るのですが、
それでも高齢で妊娠された場合は、より厳重に妊娠管理をしていかないといけないということですね。
みなさん知っていると思っていたのですが、意外と知らないお母さんも多いのですよ。