フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

どてカボチャ

2008-09-30 21:39:30 | Weblog
他人をけなす言葉の1つに「どてカボチャ」があります。「どてカボチャ」の大きさを競う大会があるのはびっくりしましたが、よく新聞を見てみると「どカボチャ」になっていますから、今は成る程です。つまり「どでかいカボチャ」なんですね。もう22回迎えており、28日に小豆島で開かれました。
結果は過去最高を64キロ上回る530.9キロが優勝作品でした。10月18日にはこの「どでカボチャ」がハロウィンに合わせてアメリカ、カリフォルニア州での世界大会に出品されるそうです。
カボチャは16cにポルトガルから伝えられたとされています。途中経由した「カンボジア」がなまってカボチャになったといわれていますが、冬至の日のカボチャは日本人の知恵が働いています。それは冬場はビタミンEがとりにくいので、ビタミンEの補給の為に食するのだそうです。
ところで「どてカボチャ」の「どて」とはどういう意味でしょうか。漢字では「土手カボチャ」と書きますから何となくイメージが湧きませんか。つまり土手のカボチャということは、畑に植えられていないので肥料なしで育ちます。ですからこのカボチャは食べる事が出来ないのです。それでは食べる事の出来ないカボチャは何の為になるのか、役に立たないではないか、という事でけなし言葉になってしまったのです。
ですから「どてカボチャ」と「どでカボチャ」はまったく違うものですね。「どでカボチャ」は飼料用のカボチャ「ビッグマックス」という種類だそうですから大いに役立っているのです。

新旧交代

2008-09-29 21:47:00 | Weblog
小泉元総理の引退表明で、普通の父親になったとマスコミが論じています。世襲の新旧交代は如何なものかと。
新旧交代はどのジャンルでも毎年繰り返されます。選挙間近な政界はもとより、スポーツの世界は頻繁に世代交代が行われます。トップクラスに君臨したベテラン選手を伸び盛りの若手選手が追い越して行きます。
そんな中でプロ野球界では40歳を超える選手達が健在です。しかしそういうチームは恐らく若手選手の伸び悩みがあるのでしょう。主力選手の老化を少しでも遅らせようと適当な休養を取らせながら若手選手に出場する機会を与えるのですが、機会をもらった選手がそのチャンスをつかむ事が出来ないと、いつまでたっても主力選手の交代はなく、チームの平均年齢だけが伸びていってしまいます。
これを書いているうちに我がドラゴンズの状況を指摘している様になってしまいました。溌剌とした選手がオーダーに1人か2人いるだけでチームが活性化し、来シーズンにもっと期待がもてる様になります。そんな若手が登場する際にはむしろ新旧交代における淋しさを感じさせません。
ところで、王監督の様に健康問題による新旧交代は淋しいものがありますが、潔い出処進退はやはり多くの人達に共感を呼ぶものだと改めて感じさせてくれましたね。

果物

2008-09-28 22:08:35 | Weblog
秋の味覚といえば柿、栗、梨、松茸などがあげられますが、今日は飯田の一瀬果実園で梨狩りを楽しむ1日でした。梨は水気が多くシャキシャキした食感で大好きなのですが、食べ放題といわれてもこれはそうは食べられないものです。
ところで果物といえば皮のむき方に個性が出ます。リンゴのデータでは4つから8つに分けてから皮をむく人が71%で丸ごとむく人は29%だそうですが、梨はどうしているでしょうか。一般的には同じ様に4等分から8等分にわけてむく人が多いのですが、中には桃の様に削ぎ切りをしている人もある様です。何でも種に当らないようにという意味合いだそうです。
「柿が厚めで梨は薄め」これがむき方の基本だそうですが、そもそも果物の皮を捨てるのはもったいないのです。皮に含まれる栄養分は新陳代謝や血液の循環を良くするそうですからまるかじりも充分魅力がありますね。
梨からお菓子を創るという人はすりおろしてゼラチンでゆるく固めてゼリーにするそうです。「歯が無くなった時にいいよ!」とは影の声でしょうか。
幸水が主流の梨、おいしい梨に当ったときの幸せな気持は忘れる事が出来ません。

役得

2008-09-27 19:56:15 | Weblog
昨日の日記のタイトルは「ごね得」今日は「役得」です。9月25日に岩倉で新人歌手(塚原哲平クン)のデビューコンサートの司会を担当しましたが、主催者や塚原クンの師匠の宮路オサムさんとの親しい関係から、何と私もステージで1曲披露したのです。
その際に役得を生じさせたのです。自分で自分を紹介し、歌を披露するのですから、こんな事を提案しました。入場したお客様の殆どがペンライトを持っていると聞いていましたので、まずそのペンライトを出してもらって全員で私の歌にあわせて振ってもらう様お願いしました。優しい(?)お客様ばかりでちゃんと皆さんが協力して下さったのです。
歌いながら客席をみていると、青色、赤色、白色が右に左に揺れてきれいでしたねぇ。最近のペンライトは発光体も電球にかわって発光ダイオード(LED)という半導体素子を使っていますから本当に色鮮やかなんです。思わず感想で「函館の夜景よりきれいでした」と述べた程きれいでした。
まさにあの瞬間は大スターになった気分を味わったものです。こうした事が出来るのも司会者が自分で歌うという役得のたまものです。
しかし一回の経験だけでは淋しいので、どうぞ機会があれば又私を呼んでください。お願いします(変な日記でしたね)。

ごね得

2008-09-26 21:35:14 | Weblog
またまた新閣僚の失言がありました。中山成彬国土交通相は昨日の報道会社のインタビューで成田空港反対派の住民について「ごね得」などと批判しました。早速民主党が懲免要求を出すとしていますが、情けない失言が本当に多いですね。
今日はその「ごねる」という言葉です。私はこの語源は最初、交渉するという英語「negotiateネゴシエイト」のネゴをひっくり返したものだろうと思っていましたが、あれこれ理由をつけて文句を言う「理屈をこねる」のこねるが強調されてごねるになったということでちょっと驚いています。またねばるという意味で粉を練るという言葉からという説もあります。
あるお店の店員さんから聞いた話。お客様の中には対応に対して怒鳴る人、クレームをつける人、まあごねてるように見える人もありますが、そうしたお客様は必ずまた来店するそうです。自分が文句を言った事がその店として改善されているか確かめるんだそうです。そこで気に入ってもらえると一生お客様としてご愛顧いただけるそうですから、対応は丁寧にしなければなりません。
そのお客様も「ごね得」とは思っていないでしょうしね。

秋刀魚 (サンマ)

2008-09-25 21:17:04 | Weblog
原油の高騰で値上がりする鮮魚が多い中、豊漁で前の年より1割から3割程割安になっているのが秋刀魚です。今年の秋は秋刀魚がお得です。サイズも大きく、脂の乗りもいいようです。ただ温暖化の影響で旬の時期は早まっています。
秋刀魚といえば「七輪」で焼いて大根おろしで食べるのが一番というのは食通の友人。それもコツを教えてくれました。七輪で焼く場合は何回もひっくり返してはいけないそうです。
秋刀魚で嬉しいのは脂はコレステロールを減らす効果があるところです。その脂が多いのを見分けるのは太っていて口先が黄色になっている秋刀魚です。そして内臓はトロッとしていて甘味があり、これは美味しいものですが、新鮮さが薄れてくると苦味が増してきて注意が必要です。
最近はどのシーズンでも秋刀魚を食べることが出来ますが、これはもちろん冷凍ものです。冷凍ものの事を「ヒネ」と言うんだそうですが、そういえば人間世界でも「あいつはヒネてるなぁ」「ヒネくれてるなぁ」なんて言葉がありますが、そんなところから来ているのでしょうか。
人間いくつになっても新鮮な若々しい気持を持たなくてはいけません。そういえば「くちばしが黄色いなぁ」といわれた時期もありましたねぇ。

夜明け

2008-09-24 18:58:27 | Weblog
昨日の秋分の日から、一日ごとに夜が長くなっていきます。まあ今でも夏に比べると日の出がずい分遅くなってきました。毎朝午前5時に目を覚ましますが、江戸時代の明六つといった感じです。つまり日の出より30分程早い時刻を指すのが明六つです。
今、キムヨンジャさんの「夜明け前」という曲が結構評判をよんでいますが、夜明けという言葉を分析すると、日の出前の薄明るさがはじまった時間を夜明けと言います。従って「夜明け前」は暗いんです。一番暗いと言ってもいいかもしれません。
「朝の来ない夜はない」人生の色んな所での箴言しんげんとして使われますが、確かに必ず明るくなってきます。
さて、早起きのメリットは得をした気分を味わうことができる事です。朝を迎える為の夜明けの時間を有効に使う事は1日が充実している証しでもあります。ましてや徐々に夜明けが遅くなるにつれて、夜明け前の時間は得をした気分が更に高まります。また目覚めてから暫くは脳が活発に働き、仕事がはかどる貴重な時間になります。そして「忙しい」という言葉を一切使わなくなるから不思議です。
散歩に出る前の10分ぐらいスケジュール帳とにらめっこして出かけます。すると歩いている時にす~っとアイディアが浮かぶ事があります。「やったぁ」と思って後ろを見ると朝日が昇っているのです。
「早起きは三文の徳」これを実感する季節なのです。

馬の足

2008-09-23 21:24:38 | Weblog
まあ、いろんな日があります。今日の秋分の日は動物愛護週間の中にある祝日ということで「愛馬の日」だそうです。
馬というと競走馬をすぐ思い浮べる人が多いでしょうが、私は何故か歌舞伎などに欠かせない「馬の足」を思い浮べます。ずい分前に歌舞伎の役者さんにインタビューしたときの「馬の足」の話が印象深く残っているからです。
歌舞伎には演目によって猿があったり、ねずみ、犬、そして虎などが登場しますがこれらは着ぐるみです。しかし「馬の足」や「猪の足」はかぶりものをして自分の足で演技をします。特に「馬の足」は人が二人入りただ人を乗せて歩くだけでなく、ちゃんと乗せている人がきわだつ様な足の動きをみせなくてはなりません。乗り手と前足、後足の三者の呼吸があわなくては芝居にならないのです。結構重労働なので特別手当もつくそうです。
この「馬の足」は表舞台に出るわけでもないのですが、演ずる役者さんには抜擢されたという意識があるそうです。こうした思いが舞台で活躍する名優達を支えるわけですから、表舞台に出ない「馬の足」的な存在がその組織にいかに存在しているかで、その組織の繁栄のバロメーターになるのではないでしょうか。
充実した「馬の足」を揃えること、これも大切な事ですね。

カメラ

2008-09-22 23:04:50 | Weblog
芸術の秋、スポーツの秋ともなると、そのお供はカメラです。最近はカメラの普及がすばらしく、デジタルカメラではすぐ写し出される利点から、大変便利なツールになっています。
ところでカメラの集合写真になると相変わらず「ピース」 と叫びながらおさまっている人がいます。いわゆるVサインをしながらです。このVサインは、イギリス、フランスが戦った百年戦争でイギリス兵が最初に使い、またチャーチル首相が第二次世界大戦中に勝利への意欲を表現する為に使用しました。これがのちに写真撮影のピースサインになっていったのです。
この写真撮影は運動会でのお父さんの重要な役目となっていますが、昨今注意しなければならないのはマナーの問題です。決められた場所以外での撮影や子供を振り向かせる為に大声で呼び掛けるケースが目立っています。特に個人情報への意識から他の子供が写ってしまう事のトラブルがあります。場合によっては画像の破棄を求められる事もあるそうです。
この様に公の場での撮影には色んな配慮が必要になってきます。
今日は自民党の総裁選挙。勝利した候補者(麻生さん)が写真におさまるときVサインがみられるでしょうか?(まさかねぇ)

暴言

2008-09-21 22:41:15 | Weblog
いよいよ明日に迫りました自民党総裁選。麻生候補の優位は動かないようです。今回の選挙戦の演説の中でも安城や岡崎の市民感情を逆なでする発言がありましたが、麻生さんの失言の中で「アルツハイマーの人でも分かる」というのがありました。昨年の参院選前の事でした。もちろん「的確性に欠けていた」という陳謝はありましたが、こうした当時の閣僚の発言が選挙の逆風になった事も事実でしょう。
今日は世界アルツハイマーデーです。アルツハイマーは認知症の一種で、日本では最も多いタイプで老年痴呆と呼ばれていました。
この徐々に進行する認知障害は社会的に適応できなくなってきます。アルツハイマー病は身近な病気で高齢社会においてますます重要な病気になっています。進行するにあたって非常に攻撃的になり、暴力までふるうことになります。
こうした病気に対して初期における一番の介護方法は「笑顔」です。笑顔でとにかく逆らわず優しくするのです。病気は完治しませんが、本人の心に安寧が得られるのは笑顔の対応なのです。いずれにしても本人自身がストレスをかかえて訴えているわけですから「笑顔」で対応するのが一番いいのです。ひょっとして自分も行く道かもしれませんしね。
ところで笑顔といえば麻生さんの笑顔はいいですねぇ。この笑顔の政治が多くなる事を期待しましょう。