フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

十五夜

2012-09-30 15:23:14 | Weblog
今日は十五夜です。しかし台風の影響で全く十五夜とは縁のない一日になりました。雨雲の向こうの十五夜を思いつつ書いてみました。
旧暦8月の満月を楽しむ十五夜は平安時代に中国から伝わり、当時は貴族たちが船遊びに興じました。この観月の風習はやがて一般に広がり、その年の収穫物を供えるようになっていきました。一方で月光は恋を育んだとも言われています。外の灯りがない時代には月が夜の行動を左右しました。それだけに月には特別な詩情が生まれるのでしょう。そこで歌謡曲のテーマになりやすいのです。今私の後ろの歌謡曲の新曲の棚を見てみると、美川憲一さんの「金の月」はじめ月がタイトルに付く作品は10曲ほどあります。よくこんなにあるなあと感心するばかりです。
「竹取物語」で育った私たちは月へ旅行する感覚よりも月に戻る気持ちが根付いています。それだけ月が身近かで愛すべき存在でした。その気持ちは街灯が出来、町が明るくなると月を忘れてしまうようになりました。最近は年に一度は都会の明かりを消そうという運動もありますが、私はその日をこの十五夜にしたらどうかと思うのです。改めて月光の明るさに驚くのではないでしょうか?そうすれば月の歌の主人公がより身近かになると思うのですが。

孤独化?

2012-09-29 23:55:29 | Weblog
先日総務省が発表した2011年の社会生活基本調査によると、仕事に就いている人の一日当たりの平均労働時間は6時間2分で06年に実施した前回調査に比べて7分減ったということです。この調査でちょっと気になるのは「交際・付き合い」に割く時間も減っていることです。特に20歳~24歳では一日当たり平均36分で10年前に比べて16分減りました。この数字から単純に推測すると携帯電話の普及によって、友人どうしが直接会う機会が少なくなったのではないかと思うのです。
これは考えものです。対面で話をしないと相手の気持ちをよむ力がつきません。日本人独特の配慮や気づき、気配りなどの美点が育たないことを心配します。またこうしたITの普及でゲームも世界一の水準を保っていますが、こちらも生の人とのやり取りがないだけにちょっと心配の種になりますね。
遊びの中から学ぶことは数多くあります。私は人との遊びの中でのルールをきちんと守ることを大切にしています。遊びのルールを守れる人ならば必ず日常のルールは守ります。それだけに生の触れ合いの中で人を見極めたいのです。

ノーサイド

2012-09-28 23:22:38 | Weblog
前にもどなたかから聞いた「ノーサイド」という言葉が飛びだして来ました。自民党の新総裁に選ばれた安倍さんからです。対抗馬だった石破さんを党の幹事長に起用するに当たっての発言でした。先の人のノーサイドでは結局、沢山の党員が同じグランドから去っていきました。今度はどうなるのでしょう。まあ人事において100%の人達が満足するようには出来るわけはありませんから、まさに安倍さんのお手並み拝見でしょうね。
さてこのノーサイドでふと思うのですが、スポーツと全く関係のない場合の挨拶やインタビュー、講演会などでスポーツ用語を使ったりスポーツになぞらえて話をすることが多いですね。やはりわかりやすいからでしょう。野球にラグビー、相撲など、最近ではサッカーからのレッドカードやイエローカードも頻繁に日常語に取り入れられています。挨拶上手はスポーツについて造詣を深めることかも知れませんね。
ただ例えとして使う場合は、ルールなどがすぐわかる種目でないと空振りに終わるかも知れません。まだカーリングなどを例えとするには、ちょっと早いですかね。

ひっそりと

2012-09-27 12:32:01 | Weblog
「小さい秋、小さい秋み~つけた」という歌が口をついて出る季節ですね。そして私は「小さい記事、小さい記事み~つけた」とも歌うのです。大きい記事は自民党総裁に安倍元総理が決定、また日馬富士の横綱昇進です。小さい記事のその一は「小沢代表の控訴審結審」です。かつてこの裁判の様子などは朝からにぎやかに取り上げられ、ニュース素材としてボリュームがありました。しかし今回はひっそりとしか取り上げられませんでした。その二は「訪米中の野田首相のニュースです。」まあ今日未明の国連総会の一般討論演説の反応がどうかにも関わりあってきますが。ともかく大ニュースの陰に入ってしまうと、過去の大ニュースも扱いは小さくなってしまうものです。
いつもそうしたことで思いだすのが、ドラゴンズ20年ぶりの優勝です。このおめでたいニュースも同じ年の「巨人、長嶋選手引退」のビッグニュースに、霞んでしまったのです。あれが別の年だったら、ドラゴンズ人気がもっと全国に拡がったと考えるのは私だけでしょうか。
日程だけはなんともならないですが、このニュースはもっと取り上げてほしいと思うことがたまにありますね。

台風

2012-09-26 15:57:06 | Weblog
あれはまだ私が中学生の頃でした。今日、9月26日です。伊勢湾台風が名古屋を襲いました。正直、怖かったですね。あれから53年ですか。その同じ日には旋風は吹きませんでした。自民党の総裁選びで石破旋風が吹くと思っていたのですが、風は地方だけにとどまりました。結局は安倍元総理が議員票を集めての総裁復帰でした。今後の総選挙で安倍さんの風が自民党を押し上げるのでしょうか。
今度は政界から角界に話は転じますが、ここでも今日、新しいトップの誕生です。二場所、連続の全勝優勝を飾った日馬富士関が晴れて70代の横綱に推挙されました。この二場所は確かな日馬富士旋風が吹き荒れた結果です。白鵬と日馬富士、となるとまさにモンゴルの風ですね。まだこの後にもモンゴル勢が続いているだけに、風の強さは変わらないでしょう。
忘れてはならないのがもうひとつの阿部旋風です。巨人のリーダーとしての今シーズンの活躍は、他球団からみれば台風なみの恐怖だったと思います。いまのままの活躍が続くと三冠王も現実となってきそうです。巨人の阿部、自民党の安倍、このあとどんな風をもたらすのでしょう。

おじいちゃん

2012-09-25 23:52:32 | Weblog
最近、自分のことをおじいちゃんと呼ばれることに抵抗がなくなっている自分に気が付きました(笑)。実際に孫がいるし、ラジオ番組でSKE48とおじいちゃんというコーナーに出演しているせいかも知れませんね。
そこへこんな話題が飛びこんで来ました。かつて伊東きよこという歌手がヒットさせた「花と小父さん」という曲がカバーされたのです。歌っているのは、里見浩太郎さんと熊田胡々さんのデュエットです。里見さんの年齢が75歳、熊田さんが9歳と年齢差66歳です。ですから75歳の里見さんが小父さん役なんです。私は里見さんより若いのでおじいちゃんと呼ばせるのはまだまだ早いのかも知れませんね(笑)。
地位は人を作るという言葉があるように、おじいちゃん、おじいちゃんと呼ばせていると本当におじいちゃん気分になり老けこんでしまいますから、これからは気をつけなければなりません。
反省するのは、局の廊下でSKEとすれ違った時などにメンバーに「おじいちゃ~ん」と呼ばれてニコッとすることかも知れません(笑)。いまさら番組で小父さんとは呼んでくれないでしょうし。

国技

2012-09-24 23:59:40 | Weblog
昨日の大相撲の千秋楽、結びの一番は手に汗握る一番でした。白鵬と日馬富士の優勝をかけた取り組み、横綱をかけた取り組みと盛り上がる条件が揃っていたとはいえ、最高の一番でした。古い話ですが、栃錦と若乃花の一番を思い出していました。ただ決定的に違うのは両力士ともモンゴル出身ということです。外国人を排他するつもりは全くありません。サッカーや野球など他のスポーツは日本から海外進出が激しくなっている中ですから、相撲も海外から日本にやって来るのは大歓迎です。しかしこのスポーツのトップに日本人力士がいない残念さを感じているのです。いや、むしろ外国人力士のほうが、より昔の日本人力士の雰囲気がするくらいです。何故なのかはわかりませんが、そこを分析しないと日本人力士の横綱を生みだすのは難しいかも知れません。なによりも、インタビューに於ける日本語の上手なこと、難しい日本語を操る努力も力士としての力量の上達とリンクしていると思っています。稽古をする、日本語を覚える、これだけで毎日の余裕がなくなってしまうからひたむき
さが生まれたと理解しているのです。

イチロー

2012-09-23 19:41:19 | Weblog
私の日課の一つに大リーガー、イチロー選手の成績のチェックがあります。マルチヒットを記録していると一日が楽しくなります。そして今朝の新聞を見ますとマルチでしたから嬉しいスタートでした。その1本に珍ヒットがありました。イチロー選手が打ったピッチャーゴロが投手のユニホームとアンダーウェアの間に入ってしまい取れなくなっての安打でした。本人も一生に一度あるかないかのヒットだと笑っていたようです。
そして新聞にはまだ載っていないのですが、携帯のニュースにはイチロー選手の次のゲームでもホームランを含む3安打の猛打賞でご機嫌です。このところのイチロー選手の打撃は物凄いですね。ワールドシリーズまでこの調子を続けて、有無を言わさずに来シーズンもヤンキースと契約し、定位置のトップバッターでヒットを量産してほしいものです。
イチロー選手の存在はファンにとって神のような存在ですから、常にいくつになってもトップの成績を残していてほしいし、それが出来なくなったらスパっと…してほしいと願うのは私だけでしょうか。

巨人優勝

2012-09-22 23:37:51 | Weblog
巨人優勝、おめでとうございます。中日の三連覇ならず残念でしたが、ここまでの経過では巨人の完勝のペナントレースでした。春先のあの巨人の連敗は猫をかぶっていたのかと思っていたのですが、交流戦を機に一気に走り出しました。パリーグの球団に文句を付けたくなりますね(笑)。
しかし中日ファンとして冷静に振り返ってみると、やはり戦力が投、攻、守すべてにおいて充実していました。昨年のオフに、杉内、ホールトン、それに村田を獲得しました。他チームのエースと4番です。充実しないわけがありません。我が中日のゲームを見ながら巨人の途中経過を気にしていると、前半で負けていてシメシメと思っていても、後半には逆転して勝っていることがどんなに多かったことでしょう。
先発メンバー以外のベンチもタレントが多いですね。足のスペシャリスト、代打の切り札と、一人で走攻守揃っていなくても、チームで見事に揃っていました。それに何といってもクリンナップのここぞというときの勝負強さは中日にはないものでした。特に、阿部選手には脱帽です。MVPは決まりでしょう。
このチームに挑戦するクライマックスシリーズ、セ・リーグの下剋上なるか。応援します。

選挙

2012-09-21 21:08:34 | Weblog
今日は民主党の代表選挙でした。サポーターではないので投票権はなく、テレビ中継を視ていても緊張感はほとんどありませんでした。結果は予想通り、野田現総理の圧勝でした。
さて私は成人になって投票権を得てから必ず投票をしてきましたが、今から考えてみると、小学校時代のクラス委員の選挙が一番緊張感がありました(笑)。自分も立候補していたこともありますが、何といっても投票箱から一枚ずつ、投票用紙を取り出して、黒板に正の字を書いていくわけですから、一票ごとに歓声が上がったりため息が出たりと賑やかだったのを覚えています。あれほどの緊張感のある選挙はその後経験していません。
残念なことと言ったほうがいいでしょうね。やはり、政治の貧困がもたらしたのですから、日本の行く道はこうであるという道筋をすべての議員が示して、そして同じ主張のものが集まり、政党を再結成すべきではないでしょうか。その上で選挙に向かうべきです。その選挙に参加することが改めて投票に緊張感が生まれるのです。あの正の字を書いた純粋さが今、必要と
されているのです。政治を身近に感じる国にしたいですね。