フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

主題歌

2014-05-31 22:00:12 | Weblog
ディズニーのアニメ「アナと雪の女王」が興行収入の成績をはじめ業績は大好調です。その背景には主題歌の人気も影響しているようです。映画とその主題歌の関係は非常に密接です。昭和30年代の日本の映画界でも持ちつ持たれつの関係でした。歌謡曲がヒットして、それをテーマに映画が創られたり、映画の中で歌われた曲が大ヒットした事があります。
特に印象に残っているのは映画「街から街へつむじ風」という映画の挿入歌が「銀座の恋の物語」でした。この曲は後の世のカラオケ文化をずっと支える一曲となります。実はこの曲のヒットによってまた、同じタイトルの映画が創られました。東京銀座の数寄屋橋公園に「銀恋の碑」が建立されているほどのヒット曲になったのです。
映画と主題歌の相乗効果は今も生きているのです。劇場公演でも、素の台詞部分にバックミュージックが入ってくると急に涙腺が弛んでしまうことが多々あります。何かを伝えたい時に音楽を利用する、コミュニケーションをうまくしたいときに音楽を考えてみてもいいですね。

サムライ

2014-05-30 23:53:58 | Weblog
新聞を読んでいるとここでも「サムライ」という言葉に出会いました。「サムライ債」です。円建て外債の事を言うそうです。サムライという表現は日本を表す表現として色んなジャンルで使われています。間もなく始まるサッカーワールドカップの日本チームを「サムライブルー」、また、野球でWBCに参加の際には「サムライジャパン」とチームを表現しました。つまり世界に通じる日本のイメージなんでしょう。
サムライのイメージは恐らく日本が発信した黒澤明監督などの映画の時代劇に依るものでしょう。「七人の侍」を思い浮かべる事が出来ます。日本をサムライと表現することに異論はありませんが、果たしてサムライ時代に持ち合わせた武士の魂は受け継がれているかは疑問です。他人の為には「武士は食わねど高楊枝」という精神を始め、コミュニケーションの為の我慢がどうも最近欠落しているように見えて仕方ないのです。衝動的な事件が自分の欲望を満たす為だけに起きています。座敷で論語を素読みする子供の教育が活きているのです。子供に対する親の躾、大切ですね。

適当

2014-05-29 18:12:30 | Weblog
映画監督の大林宣彦さんの言葉があります。「冬は寒いからよい。だから春を待つ楽しみがある。雪は深いからよい、だから春が来てこの雪の下から花たちが一斉に咲き始めるのがうれしい」。しかし、この言葉とは逆に、夏は暑いからよい、だから秋を待つ楽しみがある。とはなかなか言えません。それはこのところの暑さが半端ではないからです。五月で真夏日が続いているところからも、本格的な夏はどんなに暑いかと想像するだけで、夏の壁が大きくのしかかって来ます。日本の四季がまさに適当な折々を編み出す春夏秋冬はもうやって来ないのでしょうか。
気候全体が過ぎたるは及ばざるが如しになっています。本来ならば6月が衣替えである筈ですが、既に「クールビズ」ということで各社とも薄着が取り入れられています。と思えばある歌手は、北海道の網走公演の際には、まだ最近のことですが、雪が降り、コートを持って行ったそうです。いかに日本列島が細長でも、季節を取り違える気候になるのは日本の良さが失われます。先人が適当と価値判断した状態が戻って欲しいですね。

馬脚を現す

2014-05-28 19:06:56 | Weblog
今年の野球で昨年と変わったのは大リーグでビデオ判定がホームラン以外にも拡大されたことでしょうか。これにより、抗議と退場が減ったそうです。監督はビデオ判定を求める場合は抗議出来ないし、判定の結果に抗議すると退場になるからです。少し気になるのは審判が念を入れるせいか、中断が長引くとゲームそのものがしらけてしまいますね。
このビデオ判定で「馬脚を現す」という言葉が浮かんだデータがあります。この言葉は、馬の脚を演じる役者が芝居中にうっかり姿を現すという出来事から、隠しておいたことが明らかになる、悪い意味で使われます。さてそのビデオ判定が判定を下した審判の判定通りだったかというデータによると4回以上ビデオ判定になってすべて判定通りだった審判が二人いるそうです。凄いですね。逆に6回のビデオ判定で3回ひっくり返った審判がいます。その人の名はデービッドソン審判です。記憶にありませんか。そうです。2006年のWBCの日米戦で日本に不利な判定をした審判ですよ。そこで馬脚になるんです。大リーグでこうしたデータですから、審判技術の問題でしょうね。

相撲人気

2014-05-27 23:43:17 | Weblog
白鵬が29度目の優勝で大相撲夏場所が終了しました。何とこの場所では満員御礼の垂れ幕が10日間もありました。相撲人気が戻って来たのでしょうか。
こうした現象は恐らく貴乃花、若乃花の兄弟横綱以来のことでしょう。平成10年の今日、5月27日におにいちゃんの愛称で親しまれた若乃花が第66代の横綱になっていますから、16年ぶりのことになるのでしょう。兄弟横綱はもうでないでしょうが、兄弟二人で優勝決定戦を行った場所は相撲人気が沸騰した場所でしたね。次の場所は名古屋場所ですが、チケットをとるにも大変な時期でしたよ。当時毎年、場所中に1日だけ砂かぶりで相撲見物ができましたが(相撲の大ファンからのプレゼント)横綱の土俵入りの足の上げ降ろしの一つ一つに大きな「よいしょ」の掛け声が掛かりました。それはそれはすざましい熱気でした。
その熱気も徐々に冷め、日本人力士の横綱がいなくなり、相撲人気に陰りが見られ現在にいたり、ここにきて遠藤などに期待をかけてか盛り返してきました。本物と言われるには名古屋場所ですね。ここで満員御礼の垂れ幕が何度も下がれば、もう大丈夫ですね。

標準

2014-05-26 17:46:18 | Weblog
わが家のヘルスメーターが替わった。年齢を記憶させて乗るだけで項目別に、標準が異常かを知らせてくれるのです。体内脂肪とか内臓脂肪、体重、骨密度などが乗るだけで状況を教えてくれるのですから優れものですね。その中で貴方の身体の年齢はこれぐらいですよと教えてくれる項目があるのですが、そこでは私は10歳以上も若い身体だと言ってくれるのです。うれしいですね。それは特別だとしても各項目で標準と出るとホットします。
話が変わりますが、標準で思い出しました。家族構成のことです。ガス代や電気代の値上げのニュースの際、標準家庭ではとよく例えとして出ます。たいていは標準家庭の人数は親子4人家庭を表してきました。しかし昨今の少子化の影響とか核家族化の影響で必ずしも親子4人が標準ではなくなりつつあります。その状況を捉えて食品業界では家族の概念を4から2に替えて品揃えをするようになったそうです。たしかにスーパーでは1人前の食品すら多くなってきています。人口問題はすべての問題であることが垣間見えますね。

伝統の一戦?

2014-05-25 22:08:11 | Weblog
プロ野球の歴史を紐解くとやはり、特筆する出来事は1959年(昭和34年)の巨人と阪神の天覧試合でしょうか。この試合がさらに注目されたのは、当時の最高の人気者だった長嶋選手が村山投手から打ったホームランがサヨナラホームランになったからでしょう。天覧試合であり、長嶋選手のサヨナラホームラン、この二つの要素が重なって、プロ野球最高の出来事となりました。
ここまでは私は異論はありませんが、ちょっとクレームをつけたくなるのが、巨人と阪神戦を必ず伝統の一戦と表現することです。プロ野球が始まった時は巨人、阪神そして中日も参加していましたし、巨人の優勝をことごとく阻んできたのも中日です。恐らく人気度が1位2位だからか、また東京と大阪という二大都市圏をフランチャイズに持つチームだからでしょう。優勝回数、巨人には離されていますが、このところは第2位ですし、優勝争いも常に中日が絡んできました。なのに、何故、伝統の一戦は巨人阪神なのか、釈然としない思いです。しかし、今年はしょうがないか。

食堂車

2014-05-24 21:44:02 | Weblog
今日は大阪、新歌舞伎座へ坂本冬美公演の鑑賞にでかけました。道中、電車に乗るわけですが、昔は当たり前のようにあった食堂車は今はほとんどなくなりましたね。
実は、今日は明治時代に始まった食堂車の誕生日なんです。しかし、最近は駅弁や車内販売が充実したせいか食堂が消え失せていくんですね。ちょっと旅の楽しみが一つ減ったようでさびしいものです。食堂車で他のテーブルの人を見て、どんなグループだろうか、どんなカップルだろうかと想像するのも楽しみでしたね(笑)。
ところで列車には揺れがつきものですがこんな経験はありませんか?テーブルに運ばれてきた水があまり美味しくなかったこと。ペットボトルの水を買って、それを振り回しながら歩くと、途中でそれを飲むと美味しくないのと同じように、不規則な揺れの中に置かれた水はあまり美味しくないのですねぇ。人を振り回さないのが大切なように、水も振り回さないようにして下さいね。。そんなことを考えているうちに上本町へ到着しました。

記憶の助け

2014-05-23 23:42:18 | Weblog
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今日5月23日は詩人のサトウハチローが1903年に生まれた日です。サトウハチローは一番わかりやすく紹介するとしたら、戦後に大ヒットし、国民の誰からも歌われた「リンゴの唄」の作詞者です。赤いリンゴと青空の明るい対比がすさんだ人々の心を癒したと言われる楽曲です。
ところで私がサトウハチローさんをより身近に感じることは、サトウハチローは大の中日ファンだったことです。子供の頃のプロ野球の開幕日の新聞にはサトウハチローのドラゴンズ讃歌が毎年掲載されたものでした。こんな大物がドラゴンズファンだと思うと何とも誇らしく思ったものです。また、サトウハチローは個人的にはドラゴンズのスラッガー、西沢道夫選手のファンでした。今の若い人には馴染みのない名前かもしれませんが我々には大変な存在の一塁手でした。元々投手出身で投手としての素晴らしい記録もありますが、打者として、より大きな花が咲いた選手でした。王選手も投手出身でしたね。その西沢選手のファンということを鮮やかに覚えています。好きなチームが好きな人。忘れられないものです。

ユニークな楽曲

2014-05-22 23:53:27 | Weblog
そう言えばと思うことがありました。最近は、思わぬ楽曲のヒットが少ないなあと。かつては本職の歌手達の隙間から、スッと顔を出した曲が大ヒットしたことが多くありました。思い出すまま取り上げてみると、「黒猫のタンゴ」「うぐいすだにミュージックホール」「老人と子供のポルカ」「さらばハイセイコー」「大阪ラプソディー」「開けチューリップ」「おゆき」「しらけ鳥音頭」などなど。まだまだありました。「泳げタイヤキくん」「だんご三兄弟」。こうした作品のように、思わぬヒット曲が出ないのです。全体にCDの売り上げが伸びない中、致し方ないのかもしれませんが、穿った見方をすれば、生活に遊び心がない余裕のなさなのかもしれません。また、批判精神の欠如も原因にあげられるかもしれませんね。
そんな中で昨日大飯原発再稼働を認めないという福井地裁の判決が出ました。この判決の是非に関するよりも、判決が大きな流れにややもすると飲み込まれがちな世相が続く中で一石を投じたことが、日本の明日に光が射したような気がするのは私だけでしょうか。