フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

夏痩せ

2012-08-31 23:34:49 | Weblog
8月も今日で終わりですから、明日からは秋のカレンダーになるわけです。しかししばらくは夏の暑さ、つまり残暑は厳しいでしょうね。年々かく汗が多くなっている私としては、秋風がなんとも待ち遠しいものです。
ところで先日あるコラムで「最近は夏痩せという言葉を聞かなくなった」と書かれていましたが、なるほど聞かなくなりましたね。この暑さにふうふう言いながらも毎日乗るヘルスメーターの目盛りは変化していませんし、時には前日より増えている日もある位です。何故、夏痩せが減ったか考えて見ると、普段の環境が格段と良くなったからと言えるでしょう。会社だけでなく、自宅を含めて行くところすべて冷房が効いていて快適な室温になっているわけですから、暑さで食欲が減退して身が細ることが減ったんですね。逆に言えば、快適な空間から快適な空間に向かうほんのちょっとの距離でも、しんどさが増しているのかも知れません。
こうした快適さを生み出しているのが電力です。自然エネルギーですべての電力を賄うことが出来ればいいのですが、それが無理だとすれば多少の昔を思い出すことも必要でしょう。

系図倒れ?

2012-08-30 23:02:00 | Weblog
今日は岐阜県の美濃加茂での講演会でした。美濃地方を訪れるといつも思い出す言葉があります。それは「美濃の系図倒れ」です。『大阪の食い倒れ、京都の着倒れ、江戸の履き倒れ』と同じ意味で倒れというのはその行為によって財産が無くなることを言います。つまり美濃の人達は系図を作ることに一生懸命だったのです。
この言葉に出会ったのは司馬遼太郎さんの小説のなかでした。たしか「美濃浪人」というタイトルでしたかね。豊臣秀吉の刀刈りによって美濃に根付いた農民の有力者が自分は昔、武士であったことん意識付ける意味で系図を大切にしたことから始まります。いまでこそ昔にこだわる人は少なくなりましたが、我々の子供の頃は出自を滅法気にした世の中でした。
ところで私も系図があるんです。今年亡くなった兄が従兄弟会の為に調べて細かく書いてくれたのですが、さすがに江戸時代までは遡れなかったようです。冗談で「源氏から始めたら」と笑ったことがありましたが、その昔もひょっとして同じようなものだったかも知れませんね(笑)。
余談ですが、京都の着倒れといいますが、名古屋も着倒れと言ったそうですよ。

方言

2012-08-29 17:15:19 | Weblog
「セバマダノ」この言葉は津軽地方の方言で「じゃあ、またね」という意味だそうです。我々が活字を読むようにイントネーションがわからずに読んでしまうとあまりわかりませんが、地元の方のイントネーションで聞くと何となくわかるような気がするから不思議です。津軽出身のアーティストの作品名にもなっているこの言葉、何気なく簡単に使っている人がかえってうらやましく思える位です。
方言といえば、かつては方言のせいで都会での生活がしにくいという時代がありました。名古屋から東京の大学へ進学した友人などは、名古屋弁を出来るだけ隠し、下手くそな標準語らしきものを無理に使っていましたよ(笑)。最近はかえって出身地の方言が友達作りの武器になり、人気者にもなっています。昔と真逆な現象です。これもメディアが生み出したことの一つでしょう。方言を台詞として使ったドラマが全国に放送されますから、どの土地の言葉も耳に馴染んでいるせいかも知れませんね。
方言を隠すことなく話せる環境は故郷意識を高め同郷の人を見つけやすいです。まさに方言は国の宝とはこのことでも言えるのではないでしょうか。

2012-08-28 22:25:20 | Weblog
人間の身体は不思議なものです。どんな小さな部分の不具合でも気になるものです。ずいぶん前に治療した歯に被せてあったものがとれてしまったので今日は久しぶりに歯医者さんに治療に出掛けました。顔見知りの歯医者さんなので多少気が楽なのですが、それでも歯を削るのは厭なものです(笑)。
それにしても歌手をはじめ、芸能人の歯は綺麗ですよね。見られる職業だとやはり歯には気を使いますね。笑顔を見せる時の歯の綺麗さは、笑顔を引き立てます。顔の美しさもさることながら歯は身体全体の健康にも大きく影響します。
かつて聞いたことがあります。ある程度、年をとって寝たきりになった人が歯の治療をしっかり受けたら、寝たきりの生活から抜け出ることが出来たというものです。たまたまかも知れませんが、それぐらい歯は大切なんですね。あっ、それからアナウンサーも歯は大切です。特に歯並びですね。歯並びが悪いとどうしても発声に影響が出てしまいます。息が抜けてしまうからです。
人間の身体に占める割合は低くても歯の手入れはしっかりと若い頃からしてください。目指せ8020です。

落胆

2012-08-27 15:25:11 | Weblog
昨日、相当ショックというか残念な出来事がありました。それは、今年のサマージャンボ宝くじの当選番号の確認を今頃になってしたんです。そうしたら何と一等4億円に組数は同じで、下二桁目の数字が4と1の違いだけだったのです。つまり4億円に30番違いだったのです。調べた直後はああ惜しかったなあと思った程度でしたが、床について眠ろうとしたら急に悔しくなりましたね。4億円の札束がちらつきましたね(笑)。長い間宝くじを買い続けて来てこんな悔しいことを経験したのは初めてです。
さあそこで次こそはと思うのか、限界と思うのかは性格によるでしょうね。多分私は買い続けると思います。今回の宝くじは名古屋で当たる確率が高いと言われている売り場で購入しましたが、不思議に思うのは何処で買っても確率は全く一緒にも関わらず、その売り場からよく当選券が出るのはやはり発売数が圧倒的に多いからでしょうか。
またまたあの時一緒に並んでいた人の中に当選者がいたかと思うと悔しさが襲って来ましたから、今日はこの辺でペンを置きます。

どまつり

2012-08-26 21:24:25 | Weblog
よさこい祭りの流れをくむ「なごやど真ん中まつり」ですね。1999年から始まったまだ歴史の浅いお祭りですが、参加者はもちろん観衆もものすごい増え方です。略称で「どまつり」というゴロもいいですね。暑い夏に汗をかいて若い人を中心に踊るまつりは、すっかり名古屋の名物まつりになりました。
ところで「ど真ん中」という言葉は野球の世界ではストライクです。ストライクはベースの一角をよぎって高さが胸元までであればど真ん中でなくてもストライクです。我々はいつもど真ん中ばかりのストライクを要求しがちですが、ほどほどのストライク人生でも納得する必要があると思うのです。ど真ん中のストライクばかり期待すれば、人との付き合いにもぎくしゃくしてしまうからです。
自分にはストライクではなくても、相手にとってはストライクということがあります。裏返せば、自分には見えない相手の長所があるものですよね。逆に自分自身もど真ん中だけのストライクではなく少しだけ自信が持てればストライクと思うことが必要ですよね。

復刻ユニホーム

2012-08-25 23:43:08 | Weblog
懐かしかったですね。中日ドラゴンズのユニホーム、昭和49年の巨人のV10を阻止した際のユニホームです。その前の年まで仕事で名古屋球場へ通っていただけに青春時代が蘇る気がしました。優勝を決めたその日は鮮やかに覚えているんですよ。ダブルヘッダーでデーゲームでした。実は深夜放送の取材で母校の高校の文化祭に出掛けていたのです。各クラスの模擬店を覗くとすべての店で野球の実況を流していました。まさに息を飲んで優勝の瞬間を待ちわびていました。当時の中日にとっては20年ぶりの優勝だったからです。
長島、王のONがいた巨人の強さは、戦力均衡の為のドラフト制度をもたらす程でした。ファンにとっては長年の夢が叶った優勝で嬉しいものでした。ただその年でミスターと呼ばれた長島選手の引退が発表されただけに、いまひとつ全国的にドラゴンズの優勝の注目度が薄かったですね。そして日本シリーズで敗れたのも残念な思い出です。
しかしこのユニホームで巨人の優勝を阻んだのは事実です。ですからマジックナンバーがついたとはいえ何とかこのユニホームで巨人に食らいついていって欲しいですね。

処暑もすぎたが……

2012-08-24 22:45:55 | Weblog
暑気退かんとすという意味の「処暑」も昨日過ぎましたが、暑さは変わりませんね。ここ数年の夏の暑さはちょっとびっくりしています。数字的には確かに平均気温は上がっていますが、私の子供の頃も暑い、暑いという報道がいつもなされていました。記憶があるところでは、暑さの表現にアスファルトが溶け出したという言葉がありました。日常の履物が下駄でしたから、下駄がアスファルトにくっつくこともありました。暑い夏だったですね。それは「喉元過ぎれば」のように過ぎてしまえば忘れてしまうのが人間で今の暑さが圧倒的な暑さだと思ってしまうものです。処暑が処暑らしくなく過ぎました。
9月7日には「白露」がやって来ますが、この意味の<気界冷露白し>とはとてもならないように思えます。部屋の中の生活は人類の知恵によって、快適さを継続することは出来ますが、自然の変化を自然の中で遮ることはできません。それぐらい自然の力は凄いということですね。このことからも自然を侮ること勿れは常に国民の座右の銘としていなければなりませんね。

感動度

2012-08-23 23:10:15 | Weblog
「愛ちゃん」でお馴染みの、卓球の福原愛選手の小さい頃の様子が浮かんで来ます。小学生前か小学生になったばかりかわかりませんが、私の担当していたラジオ番組の公開放送のゲストとして出演してくれたことがあります。ステージ上に卓球台を置いて、スタッフの一人とゲームをしたことがあります。少し旗色が悪くなると今にも泣き出しそうな、何とも悲しそうな顔が印象に残っています。
その愛ちゃんがロンドンオリンピックで見事な銀メダルを獲得しました。産業能率大研究所の調査では、ロンドンオリンピック「感動度」の一位は卓球女子団体銀メダル獲得の福原愛選手が選ばれたのです。史上最高数のメダル獲得を果たした日本ですが、そのメダルも当たり前のように獲得した金メダルや限りなく金に近い銀メダル、思っても見なかったメダル獲得とさまざまでした。愛ちゃんの銀メダルは、誰もが、本当によく頑張ってくれたという銀メダルだったのです。
泣き虫愛ちゃんが会場で流した涙は、あの小学生の頃に流した涙とは全く違う涙でした。それだけに見ていた私達も感動の貰い泣きをしました。そんなところから、感動度No.1になったのでしょう。

考え方

2012-08-22 21:28:54 | Weblog
今年の甲子園で話題をさらったのは、神奈川の桐光高校の松井投手の奪三振ショーでした。初戦の22奪三振は新記録でもあり、日本中の野球ファンがびっくりしました。
投手にとって三振は最高のアウトの取り方だと私は思うのですが、先日の野球解説では違った考え方が披露されました。投手として究極の勝利は27球での勝利だと言うのです。各バッターがすべて初球を打ってアウトになれば27球で完全試合の勝利となります(もちろん奇跡でもないでしょうが)。三振の場合は最低でも3球投げるわけですから、全部3球三振でも81球も投げるわけです。ですから27球完全試合が投手には最高の勝利になるわけですね。これも考え方の一つですね。
ノーアウト満塁のチャンスにはよく点が入らないことがあります。せめて1点でも取っておけばと後で悔やむことがしばしばあります。ですから、その時に内野ゴロのダブルプレーの間に1点とればよし!と考えてもいいのです。よくバットにも当たらず三振で次のバッターにプレッシャーを与えて結果無得点ということがよくあらますから、ダブルプレーでもバットによく当てたになるわけです。
考え方はたくさんあると覚えておいたほうがいいですね。