フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

話し方

2013-06-30 22:44:20 | Weblog
週刊誌を読んでいたら「話し方マニュアル本」がベストセラーになっているそうです。その背景には、単なる口下手を通り越して、職場で業務以外はなんにもしゃべらない若者が多くなっていることがあるようです。つまり雑談をしない、というより出来ないのでしょうね。
初対面では自己紹介の後、まず雑談で場を和ませるのが普通なんですが、今の若者は普通ではないんでしょう。むしろ会話は無駄だと思うようです。この現象に目をつけた人がいるんですね。マニュアル本を書いたり、世間話の教室が誕生しているのです。こうした状況はインターネットの普及をあげる人もいます。今まではわからないことがあれば上司や同僚に教えて貰うことで解決してきましたが、最近はインターネットで調べて解決というケースが多くなり、人と接触する時間が極端に少なくなっています。そして雑談に時間をとられるよりもパソコンの画面に向かって情報を仕入れた方が有効だと勘違いしているのです。
お互いに生身の人間との交流をはかることが大切だとの原点に戻ることを若者に伝えたいですね。

キツネとタヌキ

2013-06-29 22:02:52 | Weblog
童話作家の新美南吉が今年生誕100年とあって何かと注目されています。その一つとして造幣局は南吉の作品、キツネの親子が登場する「手ぶくろを買いに」をテーマにした貨幣セットを販売します。とにかく南吉といえば「ごんぎつね」です。キツネの年になりそうです。
さてキツネとタヌキを比べるとどちらが人気があるでしょう。どちらも童話の主人公として登場して、善い主人公、悪い主人公、両方描かれます。我々アナウンサーの世界でもキツネとタヌキが登場します。それは顔の形です。ラジオ局に入社した私には関係ありませんでしたが、テレビのキャスターとして顔の形が重要だと囁かれたことがあったのです。キャスターにはキツネ顔よりタヌキ顔が良いというものです。テレビに出てくるキャスターはキツネ顔、つまり細面よりタヌキ顔、丸顔の方が視聴者に受け入れられやすいんだそうです。岡目八目で言うならば、丸顔の方が親しみやすいのでしょう。しかしこの法則も最近の画面を見ても当てにならないことがわかりますから、やはり人気は人柄と内容によるのだと思います。
キツネさん、今までごめんなさい。

語源

2013-06-28 20:06:17 | Weblog
語源を調べると楽しいですね。かつて感心したのは「6歳の6月6日に芸事を子供にさせると良い」の由来を知った時です。その由来とは、手の指で数を数える時に1から順に指を折ります。5になると、じゃんけんのグーとなります。そして6になると小指を立てますね。つまり6という数字は小指を立てる、子供が旅立つに相応しい数字なんですね。そこから6歳6月6日にスタートすれば大成するとなったそうです。素晴らしい人間、いや、日本人の感性ですよね。
もうひとつご紹介しましょう。「四の五の言うな」という言葉の由来です。これは「仏の顔も三度まで」につながっています。つまり4回も5回も失敗したり馬鹿なことをしたり、文句を言ったら仏様も怒るよ、というところから来ています。これもなるほどなあと思わせる言葉ですよね。日本語の中にはこれだけ知恵が詰まっているだけに大切に使いこなしたいと思いますねぇ。
先頃、放送で横文字を使い過ぎると訴えがなされたニュースがありましたが、やはり日本語で表現出来る場合は日本語を使うべきだと思いますね。また、マニフェストの選挙が来ますがね。

まず実践

2013-06-27 20:05:31 | Weblog
元陸上選手の為末大さんが先日、出身地の広島で小学生と家族を対象とした「かけっこキャラバン」を開催しました。為末さんは、たくさんの参加者の前で「走ることで足がどんどん速くなることを実感してほしい」と呼びかけました。この言葉は非常に役立つ言葉ですね。我々人間はなまじ脳があるので考えることが出来ます。視覚や聴覚から入ってきた情報を元にあれこれ机上で考えてしまいます。しかし実際には「やってみて大違い」を実感することが多々あります。卑近な例では野球解説者は元選手が説得力があるのはそのせいでしょう。
話が飛びましたが、やってみて違いを意識出来るのと逆にやらないで決めつけてしまうことが出てくるのも事実です。世にいう評論家的になってしまうのです。もっといえば、やらずにあきらめてしまう危険性もありますよね。ちょっと前向きな気持ちになったらまず行動の一歩を踏み出してみることが必要です。それから向き不向きを考えてもいいですよね。
と、偉そうに言ってますが、私自身やらずに否定してきたことが多くあります。こんな後悔をしないように!

不親切

2013-06-26 19:07:10 | Weblog
今日のような雨の日は、狭い道ですれ違う際に傘を立てた状態では難しいことがあります。その時にはお互いに傘を傾げてすれ違います。これは江戸時代に町衆がお互いに守った「江戸しぐさ」から綿々と続いている日本人のお互いを思いやる気持ちの一つです。この歴史が外国からの観光客からみると日本人の親切さを感じるのでしょう。
一方、世界で最も訪問客が多い都市、フランスのパリは訪れた人に不親切な街という悪評があるそうで観光当局者は改善に乗り出したそうです。その矛先はタクシーの運転手や土産物を売る販売員に向けられています。観光当局は礼儀作法の向上に関する手引書を配りました。その中には「イギリス人はファーストネームで呼び、イタリア人とは握手し、中国人には笑顔を見せて中国語で挨拶すればいい」と勧めています。ここで気になるのは、日本人にたいしてはどうなのかということです。かつてパリには農協(現JA)の団体客が圧倒的に多かったのですが、今では対象にならないくらい数が減ったのでしょうか。国の勢いはパリへの観光客の数でわかるかもしれませんね。

忘れる

2013-06-25 18:57:21 | Weblog
フロイトの言葉が目に止まりました。『物を忘れるというのは潜在意識のうちに忘れたいという気持ちがある』これを読んで、そうだそうだと思うより、そうかなあという思いの方が強くあります。たまたま友人と話していたのですが、一日の中で何に一番時間を使うかといえば、二人とも「探し物」と答えるくらいですから、潜在意識云々は不思議に思えるのです。家人が留守で自分で玄関の鍵をかける場合でも、必ず一度戻ることばかりです。この件も友人と一致しました。そうそう、その前に鍵探しがついてまわりです。
さて物を探すことのほかに何をするかを一瞬にして忘れることが多々あります。この現象は若い頃にはほとんどなかっただけに、やはり加齢ゆえの現象でしょうね。一番始末に悪いのは、次回の放送のテーマはこれでいこうと納得していたテーマを忘れることですね。一生懸命思いだそうとしても思い出せない時ほど悔しいことはありません。やはり思いついた時にまず書き留めることをきちんとしなければダメですね。一手間を惜しまないことが加齢現象を食い止める手段でしょう。

ダイエット

2013-06-24 20:47:55 | Weblog
今日のインタビューのお相手の歌手は何年ぶりかに直接お会いしましたが、びっくりしたのは見事にダイエットに成功されていました。2年間で15キロ痩せられたそうです。その方法を聞き出しました。それは食事の時に最初に口にするのはキャベツです。ひとたまの4分1ぐらいを生で食べてからお魚やお肉、そしてご飯を食べるんだそうです。後は体調を考えて今日は階段を歩いてみようとするんだそうです。ただし決して無理はしてはいけません。そうしないと長続きしないからです。この方法で見事に結果を出したのです。
ダイエットは意思の問題だとつくづく思いますね。そして最初のほうで少し結果が出ていると、その結果を毎日確認するのが楽しみになりますから、早い時期に結果が少しでも出ることが大切ですね。
その歌手にさらに聞きました。痩せてしまうと声はどうなるか。彼女はかえって声が良く透って長く続くようになったと話してくれました。私ももろもろ身体に不具合がありますが、ダイエットして体重が落ちるともろもろのもろがとれていることがありますから
、やはり余分な肉がダメなんですね。反省。

怠け者

2013-06-23 22:44:11 | Weblog
イギリスの詩人の言葉に「朝は考え、昼働き、夕べに食し、夜は眠るべし」がありますが、こうした単純なルーティンワークでも人間はどこか怠け癖が出てしまうことが、あるものです。だからこそ次のような方法に視線が集まるのかもしれません。というのは、誰もが興味をひく「ダイエット方法」です。怠け者が飛びつくであろうダイエットは『一週間に2日間だけカロリー制限するだけで体重を減らすことが出来る』というものです。現在アメリカやイギリスで流行っている方法で週に5日間は制限なく何でも食べることが出来るのです。そして残りの2日間は一日のカロリーを600キロカロリー以内に抑えるのです。発案者はこの方法で3ヶ月で8キロ減量したそうです。
近いうちに日本にもこの方法が上陸するでしょうね。何故なら一週間に2日間だけというのが、人々の琴線に触れるのです。元来の怠け者の体質が顔を出して飛びつくのです。かつて「眠っているうちに〇〇となる」というキャッチコピーが幅をきかせたのも、怠け者の本質をついたものでしたね。だからこそ「継続は力なり」が重い言葉なんですね。

子育て

2013-06-22 16:59:53 | Weblog
先日の新聞に、児童虐待の数が増えていると報道されていました。可愛い我が子をどうしてと思いますが、子育ての大変さからくる重圧に負けてしまうのでしょうかね。
赤ちゃんを育てるのは大変だという文章を読んだことがあります。それはこんな文章です。『遠野(岩手県)では赤ん坊の周りにバカ三人いねえば子供は満足に育たねえと言ったもんだ』児童文学作家の宮川ひろさんの「あて名のない手紙」の中にある話です。この中のバカ三人とは、赤ん坊と同じ目の高さであやし言葉や遊び歌を何度も聞かせる人を言います。
赤ちゃんは言葉が出るまでに「優しさ体験」を持つことが発育にも影響して来るんだと教えてくれています。子供達と同じ目線を持つことは難しいことです。いや、難しいことではないかもしれませんが、つい大人の生活を続けることで忘れてしまうのでしょう。逆に忘れずに、自分達の生活の中心に子供を置くことが出来る親は先程のバカ三人に囲まれて育った人なんだと私は思います。優しさは優しさを呼ぶ。それは子育てにおいても通じることでしょう。

一丁

2013-06-21 18:23:34 | Weblog
さあ、今日からプロ野球はリーグ戦に戻ります。我がドラゴンズはこれまでの不調から抜け出して、巨人、阪神を追いかけることが出来るでしょうか。選手の皆さんに「一丁やってくれ!」と願わずにはいられません。
こじつけのようですが、この「一丁」という言葉が今日のテーマです。「カツ丼一丁!」という丁とか 「パンツ一丁で」なんていう丁と一緒なんですね。これは景気づけのために数詞に添える言葉として同類なんです。それでは「豆腐一丁買ってきて」という丁はどうでしょう。豆腐の丁は豆腐を数える丁でカツ丼やパンツの丁とは違うんですね。この場合の丁は偶数の意味でもあり、かつては2個で1丁だったのが1個で1丁になったものです。
景気づけのためには、やはりスタートダッシュです。交流戦後のスタートダッシュを上手く決めてほしいもんです。ドラゴンズファンが自分達の仕事も「一丁やってやろう」と前向きになれる戦いぶりを期待したいものです。頑張れドラゴンズ!