フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

キツネとカラス

2013-08-31 22:07:37 | Weblog
私の町内での困りごとの一つがカラスです。ゴミ出し日は特に気をつけないと大変です。ゴミあさりが得意なカラスですから、朝早くから出しとおくと人通りが少ないだけに、ゴミ袋をつつかれて無惨な状態にされてしまうことがあります。自衛のためには、時間ギリギリに出すことですね。
さて海の向こうのイギリスのロンドンでは、このところキツネの大繁殖が問題になっているそうです。キツネはカラスと違って家の中に入り込んで来ますから厄介ですね。つい最近のニュースではベッドにいた男性が恋人が寄り添ってきたと思って寝返りをうち抱き寄せようとしたところ、それがキツネだったという笑えないエピソードがあったそうです。このキツネはネコの出入口から入り込んだと見られていますが、抱き寄せようとした時はキツネは大人しかったそうです。まさにキツネにつままれたような話ですね。
地球の生態系の変化で今まできちんとシェアされていた人間と動物の住み分けが出来にくくなって各地でトラブルになることが多いようです。根本的に共生の方法を考える時期でしょうね。

べらんめい

2013-08-30 23:54:32 | Weblog
子供の頃に馴染みのあったプロ野球選手が亡くなるニュースに触れると寂しいものですね。東映というチームでエースとして活躍し、9連続奪三振をマークして記憶に残っている土橋正幸投手がこの24日に亡くなりました。土橋さんはよく実況アナウンサーが軟式野球出身と放送していたのを覚えています。その後ヤクルトの監督も務められ、また野球解説者としても活躍されました。この土橋さんを表現する言葉に「べらんめい」という言葉が使われます。バリバリの江戸っ子でした。
ところでこの「べらんめい」というのは何が語源になっているのでしょう。調べてみると、穀潰しの意味のべらぼうが転訛したものとあります。穀をつぶすのにへらの棒を使います。そのへらぼうがべらぼうになり、江戸っ子は相手を罵倒するのに「べらぼうめ」となります。それがべらんめいとなったわけですね。下町のべらんめい言葉といわれ、落語のおしゃべりはべらんめい調がほとんど、キップのよい江戸っ子がよく使う言葉です。現代では穀潰しよりキップの良さを表現する言葉です。
土橋さんもちぎっては投げの表現がぴったりのキップの良い投手でした。そんなテンポの良い投手は今、いませんねぇ。ご冥福をお祈りします。

瞑想

2013-08-29 18:04:36 | Weblog
東京スカイツリーだけが人気じゃないよと昨年話題になったのが「高野山カフェ」です。今年も8月30日から来月の8日まで新丸ビルにオープンします。人気の秘密はお経に旋律を付けて唱えるライブや精進料理だそうですが、特に人気は僧侶に質問したり相談する「僧侶と語らナイト」だそうです。また真言宗の瞑想法も指南を受けることが出来るそうです。
最近は瞑想に興味を持つ人が多くなっています。私も集中力を養うには瞑想を取り入れるのは効果があるとは聞いていますが、中々瞑想の世界に入ることが難しいと感じている一人です。何かをしている最中に他事を思い出し、すぐにそちらに気持ちを切り替えてしまうことが再三なだけに、一つの事に集中して次に向かうことが出来るように瞑想法を学びたいと思うのですがね(笑)。瞑想する時にあぐらを組んで目を閉じるわけですが「けっかふざ」という座禅の組み方から上手くいかないんですね。
余談ですが、座るという漢字はよくみると土の上に人が二人座っています。これは自分と自分だそうですから、瞑想も自分と自分が対話するようにするんだそうです。私の場合はそこでも迷走してしまいますがね。

あの手この手

2013-08-28 16:10:40 | Weblog
2020年の夏のオリンピックの開催を東京と争っているスペインの首都マドリード市でストリートミュージシャンに対してユニークな対応をとっています。それはストリートで演奏をしてチップを稼いでいるミュージシャンに対して、一定の演奏レベルであるかどうかを審査するというものです。ミュージシャン達の演奏が文化的な「資産」であると認められればマドリード市から1年間の演奏許可証が発行されます。この審査の導入理由は「訪れる観光客に良い印象を持ってもらいたいし地元の住民にも安らぎを与えたい」と担当者が話していますが、安らぎを与えたいという理由が出てくるところなどは、相当演奏がひどかったのでしょうか?(笑)。
日本でもストリートミュージシャンは数多く存在し、活動していますが、賑わいのあるターミナルの広場や繁華街の一角という場所が多く、地元の人達の苦情は聞いたことがありませんよね。むしろメジャーへジャンプしたいという思いが伝わってきて好もしいと思うことが多いですね。チップを観光客にねだるという光景に釘をさしたのかもしれませんね。

思い出のシーン

2013-08-27 21:55:04 | Weblog
人には誰でも、忘れられない思い出のひとこまがあります。特に子供の頃、無邪気に過ごしたシーンの映像はいつでもちょっとした場面で登場して来ます。その光景の一つに石を水面に投げて跳ねさせる遊びがあります。川の流れがキラキラと光りまぶしい夏の光景ですね。
その跳ねた回数を競う大会が先日高知県の仁淀川で開かれました。全国からおよそ150人が参加し、20回以上、石が跳ねた人もいたようです。投げる石もセレクトして集めるそうですよ。こうした石投げはドラマによく登場し、投げる姿勢でその人の思いをよく表すことが出来ます。もちろん私自身の経験ではただ数多く跳ねることだけを考えていたような気がします。
その他、同じような思い出のシーンには「ザリガニ捕り」があります。北区の矢田川は子供の遊び場でザリガニ捕りは遊びの一種類でした。上手な子供はたくさん捕まえていましたね。
こうしたたわいない思い出が時々登場するのは、戻ることの出来ない子供の頃だからでしょうか。

核家族

2013-08-26 14:34:55 | Weblog
今朝の新聞に今の日本は犯罪件数は減っているのに体感治安は悪化しているとありました。子供や女性、高齢者ら弱い立場の人々が被害者となるケースが多いかもしれません。警察庁などの分析では理由の一つに単独世帯の急増を上げています。つまり核家族化が進んででいるということです。それでも地域全体でこうした世帯を見守る連帯意識があればいいのですが。
その核家族化の進み具合は大都市ほど進んでいます。そしてさらに核家族化を後押ししているのが少子化です。つい最近まで一世帯にはお父さん、お母さんに子供二人が普通でしたが、今は中国ではありませんが、一人っ子が増えています。一人っ子にも弊害が表れます。つまり将来、オジ、オバ、オイ、メイ、イトコが減少します。それによって相互扶助の精神が希薄になっていきます。
人間は子供の頃からたくさんの人と接することによっていろんな人間のいろんな考え方を習得していくのですが、家庭内で同居することがなくなって、別の考え方の家庭内での習得が全く行われなくなってしまったのです。さしあたって、親は友達作りを奨励することですね。

自然治癒

2013-08-25 23:19:58 | Weblog
今日の休みの日にも仕事をしている人がいます。いや、平日休みで、日曜日は普通の出勤の人のことではありません。もともと今日は休みですが、明日からの仕事のことを考えてついつい家庭に仕事を持ち込んで働いてしまいます。家庭内サービス出勤です。行き詰まったり焦ったり、イライラして仕事に手を付けてしまいます。ますます調子が出なくなってしまうことがあります。
行き詰まったらあわてて先に進まずに1日完全に遊んでしまうことも必要ですよ。自分が何を求めているのか原点に立ち戻ってみるのです。完全に遊んじゃうとかえって見えてくることがあります。自然治癒能力です。けがや病気が自然に治るのは身体に自然治癒能力があるからです。同じように心にも自然治癒能力があるのです。イライラ、焦り、ノイローゼなどの心の病気は何らかの原因で自然治癒の力が発見出来ないのです。何らかの原因というのは、分かりにくいかもしれません。ですから、心のなかを空っぽにしてみることによって自然治癒の力を呼び起こしてみるのです。
あなたが遊ぶことによって家族の笑顔が見られ、逆にあなたの力になってくれますよ。

さらにイチロー選手

2013-08-24 09:24:41 | Weblog
昨日に続いてイチロー選手の話です。彼は大記録達成する前の足踏み状態の非常に少ない選手ですね。今回も4000本安打に王手をかけて最初の打席であっさり大記録を打ち立てました。
イチロー選手の語録の一つに「達成出来ないのではないか?という逆風は最高です。かんばれ、がんばれという人がいるより、ぼくはできないでいてくれという人がいる方が熱くなる」があります。反発力をエネルギーにしているのですね。しかし、決して冷静さだけの人ではありません。今回の達成時にゲームを止めて祝福してくれたチームメイトには涙目で迎えたと話しています。
そしてもうひとつ特筆すべきはアメリカのファンの爽やかな態度です。外国出身の選手を助っ人ではなく主役として扱ってくれることです。かつての野茂、佐々木投手今のダルビッシュ、岩隈、黒田投手、そしてイチロー選手達が思う存分働けるのは、どの国出身ではなく大リーガーとしての実力で公平に評価してくれることです。このあたりがアメリカという国の懐の深さかもしれませんね。

イチロー語録

2013-08-23 23:54:58 | Weblog
またもやイチロー選手の快挙です。日米通算4000本安打を達成しました。この偉業の凄さはいうまでもありませんが、私が楽しみにしているのは、偉業達成後の記者会見でのイチロー選手の発言です。年間262安打の大リーグ記録が彼にはありますが、その前に258安打を打って大リーグ記録を破った時の言葉では「楽しんでやれ、とよく言われますが、僕にはその意味がわかりません」と語っています。この楽しんでという意味を彼は充実感を持ってと置き換えて解釈してきたというのです。
今回も嬉しいですという表現にかえて「4000安打を打つには、8000回以上の悔しい思いをしてきた。それと常に向きあってきた」と語りました。さらに今後は「失敗を重ねていってたまにうまくいって、ということの繰り返しだと思う。それを続けていく」と決意を語りました。それぞれの言葉が決してありきたりではないのです。この言葉の才能もバッティング技術と同じように稀有なものです。特に彼の場合は机上で作り出された言葉ではなく体験から得た言葉であるだけに我々の胸に響くのでしょう。
さあ、今度はどんな記録で我々に新しい言葉を送ってくれるのでしょうかね。

バカンス

2013-08-22 23:01:19 | Weblog
思い出の詰まったアルバムは家族の絆の象徴と言われます。今年の夏の思い出アルバムには写真は増えましたか。写真が増えるのは、家族揃っての休み、家族旅行の長さに比例します。
日本の観光白書にはかつて日本人の家族旅行の少なさに触れていました。みんなで泊まり掛けの旅に出かける回数もフランスなどに比べて半分ほど、また一度の旅行の宿泊日数もフランスは10泊にも及びます。そうですね。日本は3泊がせいぜいでしょうか。当然駆け足の旅行になってしまいます。
最近は写メールが増えたので多少は多くなりましたが、それでもフランスのアルバム写真とは比べようもないでしょう。社会構造の違いは当然あるからと弁解も聞こえてきますし、弁解したくもなりますがね。ただし使うお金は際立って日本は多いんだそうです。
それに夏休みの後半ともなれば家族で宿題に追われるわけですね。ところが先のフランスでは2か月の休みには学校の宿題は一切ないそうですから、この時期からでも旅行の計画が立てられます。子ども達も休みの間は学校のことを考えずにすむわけです。そりゃそうですよね。バカンスの語源は「空っぽ」という意味だそうですからね。